【マップカメラ情報】Tokina AT-X 17-35 F4 PRO FX レポート
より使いやすい広角ズームの登場
昨年発売の大口径広角ズームレンズ「AT-X 16-28mm F2.8 PRO FX」に引き続き、今年も8月31日にトキナーから魅力的な広角ズームレンズが発売されました。今回発売された「AT-X 17-35 F4 PRO FX」は前記の「AT-X 16-28mm F2.8 PRO FX」と比べ、開放F値がF4に抑えられたことにより重さ600gと350gもの軽量化に成功。標準レンズと一緒に携帯しても苦にならない、ちょうどよい大きさになりました。また前面に大きく飛び出していた前玉も無くなり、82mmとかなり大型ではありますが、フィルターの装着が可能になった事も見逃せません。これで傷や汚れを気にせず、またPLやNDフィルターなどの各種効果を楽しむことができるようになりました。
焦点距離は若干望遠側にシフト。広角側が1mm狭くなってしまったのは、残念でしたが、正直なところ撮影をしていて、「あと1mm下がれれば…」と不満に思うことはあまり無く、一方で望遠側が35mmまで伸びた恩恵の方が大きく感じました。
高級感ある質感と優れた操作性
トキナーレンズには以前から受け継がれている独特の高級感があります。防塵防滴にも配慮したという、シーリング部をはじめ、手になじむピントやズームリングは非常に操作しやすく、バランスよくホールディングできます。また、フォーカスリングをスライドするだけで瞬時にマニュアルフォーカスにスライドできるのも嬉しい機能です。最近ではマニュアルでピントを合わせるこことが少なくなっている筆者ですが、ピントを固定しておきたい時など、AFロックの代わりにMFへ切り替えれば、カメラ本体のボタンを別機能に割り当てられるなどのメリットも生まれます。適度な重みのあるマニュアル時のピントリングも操作しやすく、トキナーのこだわりが感じられる部分です。
シャープな解像と美しいボケ味
さすが最新レンズと思わせるシャープな描写は被写体の質感もしっかり捉えてくれます。空など明るい部分で周辺部に若干の光量落ちが見られますが、細部までしっかり確認でき、解像力の高さが伺えます。
被写体に寄れば背景に自然で美しいボケも得られます。ボケの中にもしっかりと芯になる物が残っており、これは乱れや歪みが少ないということで、最短撮影距離28cmと望遠側35mmというスペックを上手に活用して、いろんな作画に挑戦したくなるレンズです。一方で逆光時にゴーストが発生してしまうのは広角レンズでは致し方ない事。それでも作例のように強引に太陽光を入れるなどしなければ目立つ物では無く、逆に効果として楽しみたいと感じました。
立て続けに広角レンズを登場させるトキナーには、デジタル一眼専用レンズも含め魅力的なラインナップが揃っており、この充実ぷりからは広角レンズに対する自信が伺えます。そしてこの「AT-X 17-35 F4 PRO FX」は素直に信用して良かったと感じるレンズでした。
Tokina AT-X 17-35 F4 PRO FX詳細
レンズ構成 | 12群13枚 |
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絞り羽根枚数 | 9枚 |
最小絞り | 22 |
最短撮影距離 | 0.28m |
最大撮影倍率 | 1:4.82 |
フィルター径 | 82mm |
最大径×長さ(mm) | 89×約94.5 |
質量 | 約600g |
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■作例写真 撮影機材:Canon EOS 5D Mark II
Tokina AT-X 17-35 F4 PRO FX
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