
雨の日が続いたかと思えば、ハッとするような晴天が顔を出す。そんな光の貴重さを感じる季節がやってきました。
今回は、一際強い日差しが照りつける新宿の街へ。
「Leica M11-P」に、クラシカルな外観と高い描写性能を併せ持つ「Voigtlander APO-LANTHAR 50mm F3.5 VM Type I」を相棒に選び、都会の緑を探すスナップに出かけてきました。

「Voigtlander APO-LANTHAR 50mm F3.5 VM Type I」のカラーバリエーションは「ツートン」と「マットブラックペイント」の2種類。そして本レンズをベースにしたアニバーサリーモデルとして、「オリーブ」「グレー」「ネイビー」の3種類がラインナップされています。
実際に沈胴はしないものの、1950年代に登場したレンジファインダー用レンズを彷彿とさせる佇まいは、持ち運ぶだけで撮影意欲をどこまでも高めてくれます。
また絞りリングとフォーカスリングが離れていることで、レンズとしての高さはでるもののファインダーを覗きながら操作しても間違えることがありませんでした。
快適にピント合わせが行えるため、スタイリッシュな見た目以上に、実用的な操作性の高さを感じました。


しばらく歩いていると、梅雨を感じさせる紫陽花が咲いていました。
開放F値3.5と、現代の単焦点としては比較的暗いレンズですが、その描写は驚くほどクリアです。
逆光のなかで撮影した主役である紫陽花をすっきりと引き立てる素直なボケ味。この絶妙なバランスに、スナップ撮影との相性の良さを改めて実感させられます。
最短撮影距離が0.45mと寄ることができるので、ボケを活かした撮影がしやすいのも特徴です。


本レンズにはその名の通りアポクロマート設計が採用され、色収差をはじめとする諸収差が徹底的に排除されています。
その実力は、格子の細かい描写を見れば一目瞭然。一本一本の線が滲みなく極めてシャープに、かつ光と影のコントラストも濁りなくクリアに写し出されています。
この破綻のないヌケの良い描写からは、Leica M11-Pの広大なダイナミックレンジのポテンシャルも十分に引き出されていることが垣間見えます。


F8以上に絞って撮影をしてみました。M11-Pの持つ約6000万画素という高画素にふさわしい、極めて繊細な線を描き出してくれます。
拡大してみても、ビルの窓が一枚一枚、驚くほど緻密に描写されているのが分かります。
都会を歩いていると、高い建物を見上げてついシャッターを切りたくなります。
標準レンズとされる50mmの自然な画角と、歴史あるフォクトレンダーが手掛けるアポクロマート設計の恩恵により、デジタル補正に頼らずとも、歪みを一切感じさせない真っ直ぐで気持ちの良い写りを見せてくれました。

クラシカルな外観からは想像できない、高い描写力とコントラスト。
そして豊富なカラーバリエーションにより、カメラとレンズの組み合わせが楽しめるのもこのレンズがもたらす贅沢な醍醐味と言えます。
強い日差しも、移ろう季節の気配も、このレンズとならすべてを最高の記憶として残せる。そう確信させてくれる、ロマンと実力を兼ね備えた唯一無二のレンズに出会えました。
ぜひスナップの相棒として選んでみてください。
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