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【Voigtlander】知ればレンズ選びが楽しくなる、レンズ名の意味と由来。

【Voigtlander】知ればレンズ選びが楽しくなる、レンズ名の意味と由来。

オーストリアのウィーンで生まれ、1841年に世界初の全金属製カメラを発売して以来、長い歴史を持つVoigtlander。
現代では長野県にある「コシナ」が商標権を受け継ぎ、多くのマニュアルフォーカスレンズで親しまれています。
今回はそんなVoigtlanderのレンズ名と由来について解説していきます。

目次
  1. レンズ名について
    1. NOKTON
    2. ULTRON
    3. COLOR-SKOPAR
    4. HELIAR
    5. APO-LANTHAR
  2. vintage/classicの違い
  3. SC・MCの違い
  4. 各メーカー対応レンズについて
  5. まとめ

 レンズ名について

レンズによって異なる名前がついているVoigtlanderのレンズたち。
その中でも現行レンズに多いNOKTON、ULTRON、COLOR-SKOPAR、HELIAR、APO-LANTHARの5種類のレンズについて由来にも触れながら紹介いたします。
そのうちのNOKTON、ULTRON、COLOR-SKOPARの3種類はF値によって名前が決まっています。

 NOKTON

F1.5よりも明るいレンズに付けられている名前です。
ボケが大きく柔らかい描写のレンズが多く、現行機種では同じNOKTONの名前が付いていても、フルサイズ用では開放F値がF1、F1.2、F1.4、F1.5のレンズが存在しています。
自社の最高級レンジファインダーカメラであった「プロミネント用」のレンズとして50mm F1.5のレンズが開発され、初めてNOKTONの名前がつけられました。
今でこそ当たり前のようにあるF1.5よりも明るいレンズですが、当時開放F値F1.5というのはとても明るい値であり、暗さに強いという点から、夜を意味する「noct」「nocti」が由来となっています。
同じ「noct」「nocti」を語源に持つレンズとして、LeicaのノクティルックスやNikonのノクト・ニッコールなどがあります。

Canon R7とNOKTON 40mm F1.2 Aspherical RF-mountで撮影した植物の写真
Canon R7+NOKTON 40mm F1.2 Aspherical RF-mount

 ULTRON

F2のレンズに付けられている名前です。
NOKTONと同じくDr.トロニエが設計し1950年に完成した50mm F2.0のレンズに付けられました。
極限を意味する接頭語の「Ultra」を語源に持つとされています。

FUJIFILM X-E4とULTRON 27mm F2 X-mountで撮影した作例
FUJIFILM X-E4+ULTRON 27mm F2 X-mount

 COLOR-SKOPAR

f3.5より暗いレンズに付けられている名前です。
小型、軽量なレンズで機動力が高く、スナップシューターとして人気の高いレンズです。
スコパーの語源は「見ることができる」という意味のギリシャ系の接頭語「scope」からきているとされており、1920年代中頃に3群4枚テッサータイプのF4.5のレンズが発表されました。

Leica M11monochromeとCOLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical VMで撮影した街のススナップ写真
Leica M11monochrome+COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical VM

 HELIAR

3群5枚の構成のレンズにつけられた名前で、最初のレンズはH.ハーティングが1902年に設計したもの。
このレンズがVoigtlanderの名声を決定的にしたとも言われています。名前の由来はギリシャ語で「太陽」を表す「Helios」。
現行レンズでは3群5枚だけではなく、3群6枚のレンズにもこの名前が付いています。
また、SUPER WIDE-HELIARなどのHELIARの名前の付く超広角レンズは全く異なるレンズ構成をしています。

Leica M(Typ240)とHELIAR classic 50mm F1.5 VMで撮影したテーブルの作例
Leica M(Typ240)+HELIAR classic 50mm F1.5 VM

 APO-LANTHAR

Voigtlanderのレンズの中でも最も性能が高いのがAPO-LANTHAR。
1951年に、新種ガラスの採用によりHELIARと同じ3群5枚構成でHELIARを超える性能を持つレンズとして誕生しました。
APOはアポクロマート設計のレンズに付けられており、色収差を抑えることで高い描写性能を実現しています。
また、APOの付いているレンズはAPO-LANTHARだけでなく、APO-SKOPARやAPO-ULTRONなども存在します。

SONY α7RIVとAPO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical E-mountで撮影したタンポポの綿毛
SONY α7RIV+APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical E-mount

 vintage/classicの違い

vintageもclassicも言葉から受ける印象はどちらも似ているように感じますが、実際にその二つの意味するものは全く異なります。
・vintage
レンズの外装がクラシカルなレンズ。中身は収差を解消した現代的な描写性能を持っています。
・classic
あえて収差を取り除いていないレンズ。
クラシックレンズの味わいを最新の技術をもって現代に蘇らせており、開放でのオールドレンズのような柔らかい描写が特徴的です。

VintageレンズとClassicレンズの外観の写真

 SC・MCの違い

同じclassicのレンズの中でもSCとMCで2種類出ているものがあります。
その2種類ではコーティングが異なります。
SCはシングルコートを意味し一層のコーティングのみが施されているレンズ。
MCはマルチコートを意味し何層ものコーティングが施されているレンズになります。
また、写りに関しては、SCが程良いフレアやゴーストを生み出すことでクラシックな描写になるのに対し、MCは光の波長ごとに反射を抑えフレアやゴーストを抑制した現代的な描写をします。
下記のブログでは実際にSCとMCのレンズを同じ条件で撮影して比較しております。

【SONY・Voigtlander】その解像に、揺らぎを。MCとSCから選ぶ理想の光。

 各メーカー対応レンズについて

現在Voigtlanderでは、ライカMマウント、ソニーEマウント、マイクロフォーサーズマウント等、各メーカーのマウント規格に合わせてレンズを生産しております。
MFレンズなのに同じスペックの他メーカー用のレンズが出ていることに疑問を持った方もいるのではないでしょうか。
電子接点の付いているものに限りますがレンズの情報をExifに残すことができる、アダプターを介さずに直接レンズがボディに付けられるというのがまず大きな利点ではありますが、それだけではありません。

ミラーレス機のセンサーにはカバーガラスがついています。
そのカバーガラスはメーカーによって厚みが異なり、各メーカーのデジタル用レンズにおいてはそのカバーガラスの厚みに対応して最適化した形で設計されています。
そのため、「ライカM用のレンズをニコンZマウントのボディにアダプターを介して使用する」などの場合のように、他メーカー用に設計されたレンズを付けるとそのレンズの本来持っている性能を十分に引き出すことができなくなってしまいます。
また、多くの収差がそうであるように絞ることによって多少改善は見られますが、特に周辺部においてはレンズから入ってくる光の入射角がセンサーに対して鋭角になるため影響が出やすく、ピントが周辺に向かって流れてしまったり、色かぶりが出ることがあります。
もちろんそれを味と捉えて楽しむこともできます。ですが、より高い描写性能を求めるのであればそのメーカー用に設計されたレンズをお選びいただくのがベストです。

 まとめ

今回はvoigtlanderレンズの名称についてのご紹介でした。
長い歴史を引き受けつつも、現代のレンズとして最新の技術を持って生まれ変わり続けているvoigtlanderのレンズたち。
サードパーティの中でも全てのレンズがマニュアルフォーカスのため、AF性能に囚われずレンズの描写によって選ぶことができるメーカーです。
数あるレンズの中から好みの一本を見つけるお手伝いができれば幸いです。

Voigtlanderの現行製品一覧はこちらから


[ Category:Carl Zeiss & Voigtlander | 掲載日時:26年03月11日 18時30分 ]

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