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【和平光学】銘玉が現代に蘇る。「PEACE 35mm F1.4 E41 CLASSICAL」と初代スチールリムの邂逅

【和平光学】銘玉が現代に蘇る。「PEACE 35mm F1.4 E41 CLASSICAL」と初代スチールリムの邂逅

LeicaMマウントにおいて、1961年に誕生した「初代ズミルックス M35mm F1.4」通称スチールリムは、偉大なオリジナルともいえるレンズです。
その独特な滲みと空気感は、今でも多くの写真愛好家を魅了し続けています。

今回は、その銘玉を現代の技術で再構築した一本「和平光学 PEACE 35mm F1.4 E41 CLASSICAL シルバークローム」をご紹介いたします。
往年の描写を忠実に再現したその真鍮製の鏡筒を握り、あらためてオリジナルの「スチールリム」の系譜を感じながら、新時代の「PEACE」が描き出す世界を紐解いていきます。

和平光学 PEACE 35mm F1.4 E41 CLASSICAL シルバークローム

佇まいに宿る、クラシカルなデザイン
まず目を引くのは、その外観です。
「スチールリム」の象徴であったステンレス製のフロントリング、そして無限遠位置でロック可能なフォーカスタブ。
手に取ると、真鍮製鏡筒ならではの質感を高める確かな重量感と冷たさが伝わってきます。
現代のレンズが究極の解像度を追求する中、このレンズではLeica 初代 ズミルックスM35mm F1.4が持っていたフレアや滲み、ゴーストといった味わいの部分さえも再現し日常的に持ち出せるプライス感覚でしっかり体現しています。

上:和平光学 PEACE 35mm F1.4 E41 CLASSICAL シルバークローム 下:Leica 初代ズミルックス M35mm F1.4

Leica 初代ズミルックス M35mm F1.4では、最短撮影距離が1mであったところ、和平光学 PEACE 35mm F1.4 E41 CLASSICALでは最短撮影距離が70cmと30cm短くなっています。一般的な写真レンズで考えるとそれでも最短撮影距離は長いと感じる方も居られるかもしれませんが、レンジファインダーで合わせる事の出来る最短まで縮めている事はオリジナルよりも自由度が高いという事。高い再現度を持ちつつも使いやすさにもアプローチがされている点は嬉しい限りです。

上:和平光学 PEACE 35mm F1.4 E41 CLASSICAL シルバークローム 下:Leica 初代ズミルックス M35mm F1.4

またレンズの発売にあわせ、専用設計の交換アクセサリー3種も同時に発売。
アルミニウム合金製のE41レンズフードOLLUXと真鍮枠のE41 UVレンズフィルターや、同じく真鍮枠のE41 減光フィルター ND8がラインナップされています。

上:E41 レンズフード OLLUX / 12522 復刻 ブラック 下:E41 UVレンズフィルター シルバー

開放描写:銘玉の「滲み」をいまに

和平光学 PEACE 35mm F1.4 E41 CLASSICAL シルバークローム/F1.4で撮影
Leica 初代ズミルックス M35mm F1.4/F1.4で撮影

和平光学「PEACE 35mm F1.4 CLASSICAL」を今回はM EV1に装着し、絞り開放F1.4にてシャッターを切ってみました。
オリジナルである「スチールリム」がそうであったように、光は幻想的なベールを纏って滲み、コントラストは極めて穏やかな描写。
和平光学 PEACE 35mm F1.4 CLASSICALの描写をLeica 初代ズミルックス M35mm F1.4と見比べてみると「PEACE 35mm F1.4 CLASSICAL」は、オリジナルよりもさらにコントラストが低く、画面中央には芯のある解像感を残しつつも、周辺に向かって緩やかに解像が落ち込み、特有の滲みがより強く現れる傾向にあります。
しかし、オールドレンズ特有の不自然な収差や破綻はなく、非常に素直な写りです。
何より、あの銘玉のズミルックスを彷彿とさせるクラシカルな空気感を、現代の日常スナップで気兼ねなく楽しめる存在へと仕上げている点に、このレンズの大きなロマンを感じます。

和平光学 PEACE 35mm F1.4 E41 CLASSICAL シルバークローム/F1.4で撮影
Leica 初代ズミルックス M35mm F1.4/F1.4で撮影

そして、もう一つの見逃せない魅力がその身近さです。
オリジナルのズミルックスが市場で高騰を続ける中、そのおよそ10分の1という価格※で、しかも「新品」として手に入れることができる。
そのハードルの低さは計り知れません。(※2026年6月現在の初代ズミルックス M35mm F1.4と比較して)
それでいて、描き出す世界は初代ズミルックス、あるいは近年登場したLeica 初代ズミルックス M35mm F1.4の復刻版(11301)が持つあの独特な空気感と見事に重なり合っています。
オールドレンズの深淵な魅力を、驚くほど身近に引き寄せてくれる、実に贅沢な選択肢と言えます。

和平光学 PEACE 35mm F1.4 E41 CLASSICAL シルバークローム/F2.0で撮影
Leica 初代ズミルックス M35mm F1.4/F2.0で撮影

オリジナルのズミルックス同様周辺光量もほどよく落ち込み、逆光の撮影条件下でもLeicaのレンズらしいその場の「空気」を写し撮るところまでしっかりと再現されているのには驚きを隠せません。

和平光学 PEACE 35mm F1.4 E41 CLASSICAL シルバークローム/F2.8で撮影
Leica 初代ズミルックス M35mm F1.4/F2.8で撮影

また、絞りを一段、二段と絞り込んでいくと、その表情は劇的に変化します。
F2.8、F4と絞るごとに滲みは収まり、現代的なレンズにも引けを取らない、切れのいい端正な描写へと変貌を遂げます。
またF値開放だと、オリジナルのスチールリムと和平光学 PEACE 35mm F1.4 E41 CLASSICALの描写の違いはあるものの、絞るとその差はほとんどなく見分けるのも困難なほど、両者の描写は似た結果になりました。
つまり収差のコントロールだけでなく、カラーバランスについてもオリジナルにかなり寄せている設計であると言えるのではないでしょうか。
冒頭で紹介していた前玉の比較画像では、和平光学 PEACE 35mm F1.4 E41 CLASSICALの方がよりアンバーなコーディング色をしていますが、意外な結果でした。

和平光学 PEACE 35mm F1.4 E41 CLASSICAL シルバークローム/F4.0で撮影
Leica 初代ズミルックス M35mm F1.4/F4.0で撮影

均質化が進む現代のレンズ設計において、絞り値によって描写がこれほど明確に変わるレンズは貴重。
開放では、エモーショナルに、物語を語る一枚に仕上がり絞り込んでいくと描写は繊細に、緻密な風景を記録する一枚になり、それはまるで銘玉と最新の光学技術の両方を所有しているかのような錯覚を起こすほど、二面性を持った優れたレンズです。
もしデジタルのシャープネスに疲れを感じているなら、このレンズを手に取ってみてください。
そこには、忘れかけていた写真を撮るという愉しみが、確かに存在しています。

【Leica】光のヴェールに包まれて。復刻スチールリムとM11で横浜スナップ






[ Category:Leica | 掲載日時:26年06月26日 11時33分 ]

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