
【Nikon】ただ触れているだけで、愛おしい。唯一無二の感触が教えてくれた、スナップの原点。
去る5月5日、心地よい陽気に誘われてカメラを片手に出かけてまいりました。
今回持ち出したのは、クラシカルな佇まいが美しい「Nikon Zf」と、軽快なスナップの相棒に最適な「NIKKOR Z 40mm F2」の組み合わせです。
お気に入りのカメラを肩に掛け、扱いやすい標準単焦点レンズを一本だけつけて、季節の節目を感じる景色を探す。そんな等身大の機材がもたらしてくれた、連休中の撮影の様子を写真と共にご紹介していきます。

筆者の身内の畑に咲く芍薬の花を撮影してみました。芍薬の花は5月から6月の上旬にかけて開花する花です。似た花に牡丹がありますが、牡丹は4月下旬から5月中旬にかけて開花する花で、お互いに開花時期が異なります。座れば牡丹、立てば芍薬と例えられるようにとても優雅で華やかな花です。
開放から少し絞って撮影することで、手前の花から奥の花まで適度なシャープさを保ちつつ綺麗に描写されています。

同じ芍薬でも、今度はぐっと近づき、光が透過して美しく輝く一輪に焦点を当ててみました。今度はレンズの明るさを活かし、絞りを開放にして撮影。花には柔らかい光が纏い、瑞々しい空気感をドラマチックに引き立ててくれました。
開放で撮影したことにより、ピント面の花の前後は大きくボケています。この前後の大きなボケ味こそが、単焦点レンズを味わう醍醐味だと思います。
せっかくのGWでしたので少し離れた公園へ出かけました。公園内の遊歩道を歩いていると柵の上に小さな小鳥のオブジェが4羽いました。
NIKKOR Z 40mm F2の最短撮影距離は0.29mと、被写体にぐんと近付いて撮影することが出来ます。
中央の小鳥の胸元にある小さな擦れ傷もしっかりと解像してくれました。

こどもの日ということもあり、公園にはたくさんの鯉のぼりが空を気持ちよさそうに泳いでいました。
こちらの公園では、毎年子どもの日の時期になると、たくさんの鯉のぼりが設置されています。
筆者自身も子どもの頃に何度か連れてきてもらったことがあり、今回は久しぶりの再訪となりました。
日差しが少し強かったので、今度は日陰を散策していました。歩いていると今度は鳥のオブジェではなく鴨がいました。
鴨も涼しい水辺で休憩したい気分だったのでしょう。
40mmは標準域の画角なので、鴨だけを大きく切り取ったような写真は撮れませんが、こういった景色の中に溶け込む鴨を写した一枚もまた一興だと思います。
緑の中を歩いて行くと、そこにはぽつんと歴史を感じさせるような建造物が佇んでいました。
こちらの建造物は風月亭と呼ばれる四阿で、かつて1985年に中国の江蘇省揚州市との友好都市締結を記念して贈られた建造物のようです。
木々の隙間に差す強い日差しと影のコントラストが見事に描写されています。
せっかくなので屋根の中に入ってみました。ふと天井を見上げると、そこには美しい鳥が描かれた見事な天井画が広がっていました。
外の光が優しく差し込む空間で、風も心地よく吹いており、とても心が安らぐ空間でした。
40mmという素直な画角のおかげで、見上げるようなアングルでも不自然に変形することなく、伝統的な建築の美しい幾何学模様をそのまま綺麗に写し撮ることができました。
時間も経ち一通り散策を終えて、鯉のぼりが設置されている木の傍まで近寄って撮影をしてみました。先ほどの下から見上げるような写真とは打って変わり、縦一列に無数に連なる鯉のぼりの圧巻の景色を収めることができました。
子どもの頃は毎年庭に鯉のぼりをあげていましたが、いつしかそれも見なくなり、自然と鯉のぼり自体も見る機会が減っていました。
西日に照らされながら気持ちよさそうに泳ぐ姿を見ていると、当時の記憶が蘇り、少しノスタルジックな感情に包まれます。
Zfの豊かな階調表現も相まって、西日の暖かさと、どこか懐かしい空気感までしっかりと写し撮ることができました。 
今回の撮影を通して改めて実感したのは、Nikon Zfがもたらしてくれる「操る喜び」の大きさでした。
軍艦部に整然と並んだダイヤルをカチカチと回し、シャッターを切る。その一連の動作には、デジタル効率の先にある「写真を撮っている」という確かな手応えが息づいています。
特にこのシャッターボタン周りの造形は、指を添えるだけで高揚感を覚えさせてくれる特別な美しさがあります。ダイヤルの心地よいトルク感も含め、ただ触れているだけでこれほど所有欲を満たしてくれるZシリーズのカメラは他にありません。
お気に入りのデザインのカメラを手に、40mmの素直な画角で日常の景色を丁寧に掬い上げていく。そんな贅沢なスナップの楽しさを、Zfはいつでも思い出させてくれます。
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