【Nikon】Z fcで閉館前の晴海ふ頭を撮る
昨年末、『Nikon Z fc』に『Voigtlander NOKTON classic 35mm F1.4 II SC VM』を装着して晴海ふ頭周辺で写真を撮りました。
この時は知らなかったのですが、この辺りの施設は近日中に閉館するとのこと。今まで何度も訪れ写真を撮ってきたお気に入りの場所だけに残念でなりません。
次に撮影できる機会が有るのかは分かりませんが閉館前の姿を収めることができたのは幸運でした。
今回は閉館前の晴海ふ頭の写真を紹介いたします。
建物に入りお台場の方を撮りました。
海上に浮かぶ人工的な建築物が多数そびえ立つ街並みは、圧倒的な存在感を放ち人々の好奇心を集めてきました。
俯瞰してみると分かるのですが、この辺りの湾岸地帯はとても不思議な形をしています。
晴天の昼間も良いのですが、個人的には陽が落ちる頃の時間帯に訪れる方が断然好きな場所。
燈色の光が空、海、建物と照らす様子はどこを撮っても満足を得られます。
夕暮れ時、ビル群を横切るかのように船が駆け抜けて行きます。シルエットのように写る様はとてもドラマチック。
作業船のようにも見えますがどういった役割を果たしているのかとても興味深いです。
晴海ふ頭と言えば真っ先に思い浮かぶであろうモニュメント、風媒銀乱(ふうばいぎんらん)。来訪者の多くが写真に収めてきたことでしょう。
もちろん私もその一人で毎回どのようにフレームに収めようか悩みながら写真を撮っています。
全体をいれようか、どこか一部分を切り撮ってみようか、はたまた何か別の被写体と一緒に写してみようか、などと幾重にも重なっている選択肢の中から思いを込めた一枚を撮る。これは写真撮影の醍醐味のひとつではないでしょうか。
『NOKTON classic 35mm F1.4 II SC VM』の特長である、中心に合ったピントからなだらかで美しいボケ味が広がっていく様を綺麗に捉えることができました。
うっすらとソフトフォーカスも掛かり、記憶の中にいつまでも留めておけるような優しく印象深い写真です。
お気に入りの撮影スポットがひとつ無くなってしまうのは残念なことですが、思い出として写真に収めることはできました。
願わくば最後にもう一度訪れ、感謝を込めて撮影をしたいものです。
カメラと写真の役割である『記録』というシンプルな行為。
シャッターを切り、写し出された写真は見返す度にその情景を思い浮かべます。
今回の撮影ではそのことを強く意識させられました。