わたしの推し単焦点~35mm編~
単焦点レンズがいいって聞くけど、何ミリがいいんだろう。そんな疑問に答えるべく、5人のマップカメラスタッフがお気に入りの単焦点レンズ=推し単焦点をご紹介する本連載。それぞれの画角でどの範囲が写るのかを中心に、スタッフが実際に撮った写真をご紹介します。
単焦点レンズの購入を考えている皆様の参考になれば幸いです。
35mmといえば、50mmのレンズと並んで、”標準的な”画角です。そのため「私にとっての標準はこっち」というように好みが分かれる画角でもあります。
筆者は少し広角よりの画角の方が好きなので、35mmを好んで使っています。サクッとスナップ撮影にも向いていますし、被写体に近づいて主題をはっきりさせたい時にも活躍してくれます。
では、筆者の撮った写真を見ながら35mmがどんな画角で、何が撮れるのかを紹介していきます。
今回使用したレンズは、NIKKOR Z 35mm F1.8 Sです。ボディはZ6を合わせました。
まずはこちらをご覧ください。被写体であるハリネズミの置物から1メートル離れた場所に三脚を立てて写真を撮影しました。
絞りはF1.8です。
35mmで撮るとこのくらいの範囲が写ります。
ハリネズミにピントが合うように撮影しましたがいかがでしょうか。ハリネズミよりほんの少し後ろにあるお花の飾りもわりとくっきり写っています。
背景のボケ感は、「レンズが並んでいるんだろうな」となんとなくわかる程度です。
50mm編,85mm編でも同じ撮影条件で撮ったものを掲載しているので、写る範囲がどう違うのか、また背景のボケ感はどのくらい異なるのか、ぜひそちらもご覧ください。
先ほど、35mmは広めの標準レンズとお伝えしましたが、このレンズを使うとどのような写真が撮れるのでしょうか。
単焦点レンズの強みであるボケ感を十分に活かしたいと思い、千日紅を撮影したものです。
時刻は夕方。西日がまぶしい時間帯に撮りました。
初めに出したハリネズミの写真のとおり、35mmだとほとんど目で見たままの様子を切り取ることになります。被写体を大きく写したいのであれば、それに近づいて撮る必要があります。
この時も、千日紅に近づくためにしゃがみこみながら撮りました。あいまいな記憶ですが、被写体とカメラとの距離は1メートルに満たないくらいです。
他にはどんな場面で活躍するのでしょうか。
こちらは水族館での一枚です。
筆者は水槽に張り付くように近づいて魚を見るのが好きです。この日も小さな子どもたちに交じって、水槽の最前列を確保。
自分の目で見たい! けれど写真にも残したい! そんなわがままにも応えてくれるところも、35mmのおすすめポイントです。
単焦点レンズの魅力の一つである明るさが活きて、暗い館内でも困ることはありませんでした。
屋内の撮影の時は35mmで満足したのですが、屋外に出ると思うように撮影出来ないシーンがありました。
ペンギンやカワウソなどは、大きく柵が設置されていてどうしても距離が遠くなってしまい、せっかくの愛らしい姿を写すことができませんでした。
お次は別のシチュエーション。
童心にかえり観覧車に乗りたい! はしゃぎながら乗り場近くへ移動しました。しかし並んでいる人の多さに圧倒されて仕方がなく引き返しました。
「写真は撮っておこうか」とカメラを構えましたが、観覧車があまりにも大きくて全然収まりません。
ですが、目で見た時の迫力は伝わるのではないでしょうか。
35mmは広角寄りの標準ではありますが、観覧車を全て収めようとするのであれば、もっと広角のレンズが必要になります。
35mmレンズは、目で見たままを写すということもあり、扱いやすい“オールマイティー”なレンズです。
サイズもコンパクトで持ち運びもしやすいので、ボディに一つレンズを付けていくなら、筆者は間違いなく35mmを選びます!
最後までご覧いただきありがとうございました。
50mm編に続きます。
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