

使用機材:SIGMA BF + SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ライカSL・TLボディ用 ヘリコイド付 LM-LSL M BF マットシルバー + Voigtlander APO-LANTHAR 50mm F3.5 VM Type I(ライカM用)
CP+を直前に控えた2025年2月に突如発表されたSIGMA BF。この年のCP+の目玉としてSIGMAブースには長蛇の列ができていたことをよく覚えています。
その後4月に発売となった後もほかのカメラとは一線を画する佇まいから高い注目度を維持し続けています。アルミニウムの塊の状態から7時間をかけて削り出されたボディは、高級感はもとより工業的な美しさも感じます。
装着したレンズはライカMマウント用の「Voigtlander APO-LANTHAR 50mm F3.5 VM Type I」。こちらは2024年にフォクトレンダーから発売されたレンズで、こちらもCP+2024では参考出品され多くの方の注目を集めておりました。開放F値は3.5と現代でいえば非常に「暗い」値。普段レンズは明るさこそが正義だと思っていますが、今日だけは特別。F3.5だからこそ実現できたフィルター径34mmのコンパクトな鏡筒と撮影を楽しみます。

使用機材:SIGMA BF + SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ライカSL・TLボディ用 ヘリコイド付 LM-LSL M BF マットシルバー + Voigtlander APO-LANTHAR 50mm F3.5 VM Type I(ライカM用)
「APO-LANTHAR」、つまり最高の光学性能を有したレンズと聞けばひとまず硬質な被写体にカメラを向けてしまうのは人間の性です。
規則正しく配されたガラスとそれに写りこむビル、そしてガラスの内側の構造物までもひたすらシャープに像を描きます。画面四隅まで破綻のない写りは流石です。
6群8枚のこだわり抜かれたレンズ構成はうち4枚に異常部分分散レンズを採用するなど徹底的に収差を抑え込む設計となっています。8枚という構成枚数はスペックを考えれば多いという印象ですが、現代のレンズとしてはかなり少なく、その分抜けのいい描写になっています。

使用機材:SIGMA BF + SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ライカSL・TLボディ用 ヘリコイド付 LM-LSL M BF マットシルバー + Voigtlander APO-LANTHAR 50mm F3.5 VM Type I(ライカM用)
撮影日はちょうど桜が散り始めた時期でした。この季節は「桜流し」という言葉があるように雨が多く、この日も雨が降ったり止んだりといった天気でした。ソリッドに被写体を写す「SIGMA BF」と「Voigtlander APO-LANTHAR 50mm F3.5 VM Type I」の組み合わせは少し肌寒い春の日にぴったりです。
また開放F値が3.5であることから暗いレンズ、ひいてはボケないレンズという先入観がつきがちですが、フルサイズでF3.5となればかなり被写界深度は浅く、被写体との距離感を工夫すると主題を背景から分離することができます。この作例はF5.6での撮影ですが、これでも手前にある桜の枝を浮き立たせることができています。

使用機材:SIGMA BF + SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ライカSL・TLボディ用 ヘリコイド付 LM-LSL M BF マットシルバー + Voigtlander APO-LANTHAR 50mm F3.5 VM Type I(ライカM用)
絞り込んでスローシャッターで撮影したカット。開放からシャープな写りであるレンズですが、絞り込んであげることでさらにその鮮鋭さを増します。アスファルトの質感、よく見るとレーンごとに微妙に異なるザラザラとした感じまでも描写しています。
今回の組み合わせでは手ブレ補正はボディ・レンズともに搭載されていませんが、ボディの電子シャッター故に振動が少ないのか、思ったよりも手ブレはしにくい印象です。とはいえ1秒を超えても手ブレの気配のないようなカメラと比較すればかなり手ブレには気を遣う必要があります。

使用機材:SIGMA BF + SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ライカSL・TLボディ用 ヘリコイド付 LM-LSL M BF マットシルバー + Voigtlander APO-LANTHAR 50mm F3.5 VM Type I(ライカM用)
こちらは絞り開放でのカットです。開放時には周辺減光はやや目立ちますが、「SIGMA BF」のコントラストの高めな写りによってむしろ周辺減光は主題に視線を導く魅力的な要素に変貌します。
ただコントラストが高いと言っても白トビや黒潰れを引き起こすようなものではなく、良い塩梅にまとまっています。

使用機材:SIGMA BF + SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ライカSL・TLボディ用 ヘリコイド付 LM-LSL M BF マットシルバー + Voigtlander APO-LANTHAR 50mm F3.5 VM Type I(ライカM用)
逆光では広いダイナミックレンジを存分に発揮します。先ほどの写真とは対照的に、ローコントラストでありながら眠くならない絶妙なバランスです。シャドウ部を持ち上げてみましたがノイズも見られません。
見た目だけでなく写りも良い、とにかく懐の広いカメラです。

使用機材:SIGMA BF + SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ライカSL・TLボディ用 ヘリコイド付 LM-LSL M BF マットシルバー + Voigtlander APO-LANTHAR 50mm F3.5 VM Type I(ライカM用)
今回使用したレンズ「Type I」は沈胴風の見た目が魅力的ですが、反面最短撮影距離が0.45mとやや物足りないことが欠点として挙げられます(Type IIでは0.35mまでの近接撮影が可能)。
そこで今回はヘリコイドアダプターを装着していることから、アダプターのヘリコイドと併用して約30cmまで近づいて撮影しました。本来使用できないような近接域でもAPO-LANTHARのシャープさはそのままです。

使用機材:SIGMA BF + SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ライカSL・TLボディ用 ヘリコイド付 LM-LSL M BF マットシルバー + Voigtlander APO-LANTHAR 50mm F3.5 VM Type I(ライカM用)

使用機材:SIGMA BF + SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ライカSL・TLボディ用 ヘリコイド付 LM-LSL M BF マットシルバー + Voigtlander APO-LANTHAR 50mm F3.5 VM Type I(ライカM用)

使用機材:SIGMA BF + SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ライカSL・TLボディ用 ヘリコイド付 LM-LSL M BF マットシルバー + Voigtlander APO-LANTHAR 50mm F3.5 VM Type I(ライカM用)
SIGMAのカメラと言えばシネマスコープと呼ばれる横長比率のアスペクト比が用意されているのが特徴で、「BF」にも搭載されています。新たな視点によって被写体を再構築します。
アスペクト比を21:9にすることで映画風の雰囲気を演出できます。


重厚感ある見た目の無機質なボディにツートンカラーの細身なレンズが映えます。ボディに強烈なこだわりと個性があるからこそ装着するレンズは熟考を重ねたいものですが、コンパクトながら確かに存在感のある重量とともに写りも折り紙つき。外観も内面も妥協したくない方におすすめしたい組み合わせです。
またSHOTENの「BF」向けにデザインされたマウントアダプターはボディ外観にあった塗装やローレット加工がしており、機能性だけでなく見た目の親和性も追求された、まさに「BF」ユーザー必携とも言うべきものです。
これまでの「BF」ユーザーの方はもちろんのこと、このカメラの魅力に一目惚れしてしまった方も、Iシリーズ以外の選択肢としてマウントアダプターの世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。




