今回ご紹介するのはSIGMAから新たに登場した『SIGMA BF』と『CONTAX Planar T*50mm F1.4 MM』の組み合わせです。最近のカメラではあまりみられなかったとてもシンプルなデザインで最低限のボタンとダイヤルで構成された『SIGMA BF』。アルミニウムインゴットから約7時間かけて削りだされた洗練されたデザインとなっています。カメラを持っているだけでワクワクが止まりません。

『CONTAX Planar T*50mm F1.4 MM』はオールドレンズの中では標準レンズの『帝王』とも呼ばれるほど素晴らしい描写力が持ち味です。ピント面はシャープで絞ると更に解像力が増します。開放逆光時ではオールドレンズらしい写りを体感できたり、と様々な表現ができます。

背面液晶をダブルタップでピント面を拡大することが出来るのでオールドレンズとの組み合わせもなんの問題もありません。サムレスト部分がしっかりと指にかかるので持ちやすく撮影もしやすいです。背景のボケもオールドレンズとは思えないほど滑らかで綺麗なボケ感を感じることが出来ました。本当にオールドレンズか疑ってしまうほど解像度は高く、現代でも多くの方に使用していただいている人気なレンズになっています。

カラーモードも多彩で様々な場面で最適なカラーを選ぶのも醍醐味の一つです。『Teal & Orange』を初めて使用しました。自分好みの仕上がりで、晴れた日にまたチャレンジしてみたくなりました。シネマライクな色味は好きな方も多いと思います。

『POWDER BLUE』は明るく爽やかな印象が特徴で中間のトーンを持ち上げていることもありスタンダードと比べると露出が高くなる傾向があります。これからの季節にピッタリなカラープリセットになりそうです。アンダー気味な写真にも思っていたよりハマったので使いどころは多くありそうです。

『CONTAX Planar T*50mm F1.4 MM』ピントリングは非常に滑らかで、マニュアルフォーカスでもストレスなく、意図したポイントにスッとピントを合わせることができます。『Monochrome』では、詳細設定から調色効果を選択することができ、バリエーション豊かなモノクローム撮影が可能です。これにより撮影の幅も広がります。光と影だけで表現する奥深い世界に、Planarの描写が加わることで、より豊かなグラデーションと空気感が生まれます。

絞り込むと周辺減光の改善や解像度があがるのがよくわかると思いますが使用していて感じたのは開放でも本当に『よく写る』ということです。今回から新たに搭載されたカラーモード『RICH』。写真に鮮やかさ、コントラストを加え緑の発色も個人的にとても好みな色になりました。晴れた日にはより一層映える写真が撮れそうです。
絞り込むことで現れる『CONTAX Planar T*50mm F1.4 MM』の高コントラストな写りは『RICH』に相性がいいと感じました。

標準域の50mm開放F値F1.4のスペックでこのサイズ感。現代ではあまり考えられない大きさですが侮れません。『SIGMA BF』にも合うサイズ感でクラシカルなデザインが日常で常に持ち運びたくなります。移り変わりが激しい時代の中でも、真に良いものは色褪せることがありません。持つ喜びと撮る悦びを兼ね備えた今回のセット。その魅力は、実際に手にしてこそわかるもの。ぜひ一度味わってみてください。写真と向き合う時間そのものが、特別な体験へと変わるはずです。