【マップカメラ鉄道倶楽部RailMap】地下鉄開通80周年(銀座線ラッピング車両)
12月30日は地下鉄の誕生日です。昭和2年12月30日、上野〜浅草間で日本最初の地下鉄が開通してから地下鉄は昨年末で80歳を迎えたことになります。
東京メトロでは先月より記念イベントとして、開業当時の車両をイメージしたレモンイエローカラーのラッピング車両を1編成、銀座線で運転しています。
渋谷駅に入線する記念ラッピング車(東急東横百貨店屋上より)
使用機材:Nikon D200+AF-SED80-200mmF2.8D
銀座線や丸ノ内線、大阪の御堂筋線などではトンネルの断面を小さくするため、架線にあたる電線を線路脇に設置した第三軌条集電方式を採用している為、高い位置からでも架線柱などの障害物を気にせず綺麗に車両を写すことができます。
記念車両には80周年のヘッドマークとロゴ、そして昔の車両のイメージを出すためリベット模様が付いています。
(渋谷駅にて)使用機材:Nikon D200+TAMRON AF17-50mmF2.8XR Di II
とても綺麗にラッピングされているのですが、元は現行車両の01系。
一昔のオレンジ色の2000系を知っている人間としては、ちょっと物足りなさも感じたので、本物の旧型車両を見に葛西(東京都江戸川区)の地下鉄博物館まで足を伸ばしてみました。
これがオリジナルの旧型車両1001系。(写真上)
運転席(写真下左)や当時の車内の様子(写真下中)を見ることもできます。
新幹線のグリーン車のような間接照明にちょっとした高級感を感じます。
そして第三軌条集電の名物の非常灯(写真下右)も健在です。
第三軌条の非常灯とは、線路脇に設置されている架線レールが切換ポイント等で途切れてる部分があり、そこに列車がさしかかると、電源供給が無くなるため車内照明が消えます。その瞬間停電の間だけこの非常灯が点くのです。
最近の車両では一瞬の停電で電気が消えることはなくなりましたが、子供の頃はこの瞬間停電を楽しみに銀座線や丸ノ内線に乗ったのを覚えています。
この他にも丸ノ内線の1号車両、301系も保管されていました。
鮮やかな朱色に白帯と銀の波模様、そして肌色の車内は懐かしいの一言です。
他にも地下鉄博物館ではトンネル工法や、安全の仕組の解説などを見ることができます。
また1月27日まで「地下鉄開通80周年記念展〜地下鉄の誕生と発展の足跡〜」も開催されていますので、ご興味のある方はどうぞ。
黄色い電車の写真を撮りに出掛けた1日が、地下鉄の歴史を振り返る1日に変わってしまいました。
この80年で東京地下鉄は上野〜浅草間2.2kmから8路線、合計183.2km(東京メトロのみ、都営地下鉄は除く)まで成長しました。
さらに今年の6月には副都心線(池袋〜渋谷間)の開業も控えています。
日に日に便利になっていく地下鉄。隣の町が近くなりつつも、ホームが深く遠くなっていくのも事実。
谷にさしかかると地上に顔を出す浅い地下鉄(銀座線、渋谷や丸ノ内線、四ッ谷・茗荷谷)に昭和を感じながら乗ってみると、真っ暗なトンネルの車窓に、昔懐かしい思い出が見えてくるかもしれません。