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【マップカメラ鉄道倶楽部RailMap】チンチン電車の旅

東京都交通局の都電荒川線に先月末、新型車両が導入されました。
8800形と名付けられた新型車両は従来の車両の約2割の省エネを実現したことと、新しいカラーリングで話題に
なりました。今回はその新型電車を求めて都電荒川線を見に行ってきました。

都電荒川線は荒川区の三ノ輪橋から東京都の北側を通り新宿区の早稲田までの12.2kmを結ぶ路面電車です。
かつては東京都内にもたくさんの都電の路面電車が走っていましたが、その多くがバス輸送に変更され、唯一残
ったのが荒川線です。発車の際、ベルを2回「チンチン」と鳴らしてから走り出すことから東京のチンチン電車の
愛称でも親しまれています。
日章旗を掲げる8500形 薔薇の中を走る7500形
都電は祝日になると日章旗を掲げて走ります。
丁度ゴールデンウィーク。列車は日の丸を靡かせて走り抜けて行きました。
また、沿線にある植え込みではバラの花が咲き始めており、早くも初夏の雰囲気を感じさせてくれました。
8500形(写真左:町屋駅前~荒川七丁目にて)と7500形(写真右:三ノ輪橋停留場にて)

まずは新型車両を探すため、車庫のある荒川車庫前停留場へ向かいました。
荒川車庫前には車庫と都電の営業所の他に、土日祝日のみ開放される「都電おもいで広場」が併設されています。
都電おもいで広場には昔の旧型車両が展示されているので、これらを見ながら新型車両がやってくるのを待ちます。
おもいで広場の5500形 おもいで広場の旧7500形
写真左の車両は昭和29年に作られた5500形。品川駅と上野駅を結ぶ1系統で使用されていたそうです。
写真右の車両は昭和37年に作られた旧7500形。

5500形車内 5500形内の資料
車内も公開されており、5500形の車内には都内の各地で都電が活躍していた頃の資料が展示されています。
旧7500形の車内 チンチン電車のベル
一方の旧7500形の車内は、当時の車内の面影をそのままに残しています(写真右)。
現役車両と変わらない「チンチン」と鳴るベルですが、板張りの床の車内で見ると何故か懐かしく感じます。

すると今見ていた旧7500形と同じカラーリングの車両が目の前を通過していきました。
7000形リバイバルカラー
平成17年に現役の7000形の車両を昭和50年代のカラーリングにした車両との事です。(荒川車庫前停留場にて)

しかし肝心の新型車両が来る気配は一向にありません。
営業所の掲示板で調べてみると試験運用の段階で走行時間が限られていたようです。予習不足でした….残念。
でも諦めきれないので、ダメ元で車庫の裏手に廻って覗いて見る事に。
都電荒川車庫
荒川車庫の正面。
左手の路地から奥へ進んでいくと…停まってました。最新型の8800形。
新型8800形の側面
今までのイメージカラーとは全く異なる濃いピンク色と白のカラーリングは、とても派手で車庫の片隅に停まっ
ていても目立ちます。
現在の緑と白のカラーリングは都営バスとの共通カラー。近い将来バスも同じカラーリングになるのでしょうか? 
私的には好きな色なのでちょっと楽しみです。
車庫に停まる新型8800形
正面には記念のヘッドマークが取り付けられていました。
(ライブビュー機能を使って塀の上から撮影。便利になりました。)

新型8800形の運転台 省エネルギーのステッカー
またドア脇には省エネルギーとグリーン電力を利用する事で、環境にやさしい車両であることが記されています。

撮影しようと思っていた列車がお休み。
せっかく買った1日乗車券(大人400円)を無駄にするのはもったいないので、沿線を散策することにしました。
まずは、王子駅側の飛鳥山公園へ。
レトロデザインの9000形(青)
王子駅前停留場でレトロなデザインの9000形に遭遇。
昭和初期の東京市電をイメージしたデザインの車両で、色違いでもう1種類あります。

飛鳥山公園にも昔の都電の車両6000形が展示されています。
飛鳥山公園に置かれる6000形 飛鳥山公園に置かれるD51
その脇にはD51型蒸気機関車も。デゴイチを見る度に、修理中の498号機の復活が待たれます。

飛鳥山公園は都内屈指の桜の名所でもあります。
飛鳥山公園の桜
ちなみにシーズンになるとこんな感じです。
(2008年4月撮影 使用機材:Nikon D300 + AF-S ED28-70mmF2.8D)

都電荒川線は路面電車とは言え、大半を道路に並行した専用線を走ります。おかげで渋滞に巻き込まれることも
少なくスムーズに都心を走り抜けます。現在も都電として存続できている理由もそこにあるようです。
その荒川線が唯一路面を走るのが飛鳥山公園の外周の明治通りの一角。
停留場で言うと王子駅前~飛鳥山間の1区間(約500m)のみでしかありませんが、飛鳥山公園の前の交差点では
歩行者や自動車を避けながら進む光景や、ピーク時には列車が交差点に入るのに順番待ちをする姿が見られ、路
面電車の醍醐味が堪能できます。
交差点で順番待ちをする都電
飛鳥山停留場にて。

都電らしい景色を楽しんだ後は荒川自然公園へ。
荒川自然公園は下水道局の三河島水再生センターの上に設置された人工地盤の公園で、荒川区最大の面積を誇り
大きな池の周りではいろいろな動植物を楽しむことができます。
黄菖蒲 カキツバタ
早くも「黄菖蒲(写真左)」や「カキツバタ(写真右)」が咲き始めていました。
紫蘭 なんじゃもんじゃの木
他にも「紫蘭(写真左)」や、珍しい「なんじゃもんじゃの木」の花(写真右)を見る事ができました。

初夏の景色を楽しんでいると、今度はもう一方のレトロ車両が脇を走り抜けて行きました。
レトロデザインの9000形(赤)
荒川二丁目停留場付近にて

普段は列車の時間に追われ駆け足で撮影する事が多い鉄道写真ですが、列車がのんびりだと撮影ものんびり楽し
める様な気がします。
今回は主に東寄りを廻りましたが西寄りにも、巣鴨のとげぬき地蔵尊や護国寺など見所もたくさんあるようです。

皆様も路面電車でのんびり出掛けてみてはいかがですか。

使用機材:Nikon D700
     AF-S ED28-70mmF2.8D
     AF-S ED80-200mmF2.8D
     AF-Sテレコンバーター TC-17E II

[ Category:etc. | 掲載日時:09年05月06日 18時00分 ]

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