【マップカメラ情報】Nikon D5100レポート
バリアングル液晶モニターを搭載したD5000(2009年発売)の後継機D5100が発売となった。D7000譲りの約16.2メガピクセルのCMOSセンサーと、バリンアングル液晶モニターを組み合わせた個性的なモデルだ。
羊の皮を被った狼
メカニカルな部分や精密な機構部分にコストをかけているニコンのハイエンド機のファインダーの見やすさとシャッター音は、シャッターボタンを押し、一枚一枚撮るごとに気持ちが上がっていくことが分かる。コスト的な事もありエントリーモデルは、そういった外装やメカニカルな部分が簡素化されてはいるが、デジタルカメラの心臓部分であるCMOSセンサーなどは、上位機種と同等か時期によっては上位機種を上回る性能の最新のセンサーを搭載している場合もある。
2011年4月21日発売のニコン D5100は、上位機種であるD7000と同じCMOSセンサーを搭載した兄弟機ともいえるモデルだ。D7000と比較するとD5100の連写速度は若干落ちて秒間4コマとなったが、約16.2メガピクセルのCMOSセンサーはD7000と同等となっており、ISO感度も100から6400まで対応し高ISO感度でもノイズの少ない画質を受け継いでいる。
その上位機種D7000には無い強みとして、D5100にはバリアングル液晶モニターがある。液晶モニターの角度を変えて、ハイポジションやローポジションで被写体をとらえることが出来、これによって撮影の自由度を得た。フルハイビジョン動画(1920×1080ピクセル)撮影時にもバリアングル液晶モニターは重宝する。
このバリアングル液晶モニターとあわせて、ライブビュー時のコントラストAFもスピードアップが計られおり、ライブビューの実用性が向上している。
D5100の使いやすさと高画質のバランスの良さ
初心者向けに、様々なシーンモードや撮影が楽しめるエフェクト機能も用意されている。とはいえ、あまり多くてもユーザーがシーンに合わせて一つ一つ選んでいるのか心配してしまうのだが、D5100の「オートモード」にはライブビュー時には、コンパクトデジカメでお馴染みの「おまかせオート」となり、自動的にシーンを認識して露出設定や画作りに反映してくれる。顔認識機能を含むライブビューならではの機能を上手くオートモードにまとめ上げている。
前機種D5000はハイビジョン動画撮影(1280×720ピクセル)は最長5分であったが、D5100はフルハイビジョン撮影に進化し、撮影も最長20分となり、撮影フレーム数もD7000の24コマから、30コマに性能が向上している。勿論映画的なフレーム数で映像を撮りたい場合は、24コマに設定を変更することも可能だ。また、カメラ内動画編集機能もあるので、パソコン用の編集ソフトが無くても簡単なカット編集ならD5100だけで出来てしまう。
操作性は、動画撮影のボタンがシャッターボタンの近くに変更になったことで、静止画と動画を意識すること無く簡単に使い分けられるようになった。各種シーンモードやエフェクトモードの設定のまま、動画撮影も可能となっている。ただし、エフェクトモードによっては早送りの様な映像となってしまうが、効果としては面白い。
この様にD5100は、静止画も動画も設定を意識すること無く自由に撮影出来る。
バリアングル液晶モニターが、あるときはアングルファインダーの代わりに、あるときは脚立の代わりに、そしてビデオカメラと同じ様な撮影感覚をもたらしてくれる。
軽くて高画質、高感度に強く、バリアングル液晶モニターとライブビューAF、静止画動画の柔軟性、そしてこれだけの多機能を感じさせない初心者向けのモードがある。いわば全部入りモデル的なD5100の完成度は高い。入門機として購入しても、末永く使っていける性能を持っている。D5100を使いながら様々なレンズを追加して、多彩な表現力を引き出していって欲しい。
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