【マップカメラ情報】Canon EOS 7D の魅力とは?!
前回のニコンのD300Sに続いて、今回はキヤノンのハイエンド機EOS 7Dの魅力を探る。
まず外観は、角が無いデザインになり、EOS二桁機と印象が若干違って見える。上から見るとファインダー周りなど、EOS独特の曲面で構成されたデザインが更に極まっている事がわかる。
グリップは握りやすく、背面の指掛かりも良い。
電源スイッチの位置が、今までのEOS二桁機から変更になっている。EOS Kissシリーズと同じように、モードダイヤルに沿って電源スイッチがレイアウトされた。EOS KissシリーズとEOS 7Dはモードダイヤルの位置自体左右逆なのだが、電源onと同時に撮影モードの確認・設定が出来るのでこのレイアウトは理にかなっている。
そして、ライブビュー用のスイッチとボタンが追加されたのも、大きな変更点だ。特に、EOS 7DはフルHD動画撮影機能など、動画にも強い一面も持つため、静止画用のライブビュースイッチと、動画用の切り替えスイッチがわかりやすく、そして使いやすい。制止画(通常の撮影モード)モード時は、切り替えスイッチの中央のSTART・STOPボタンを押せば、ライブビューモードに切り替わる。動画モードにスイッチを切り替えれば、動画撮影スタンバイとなり、START・STOPボタンを押せば、すぐ動画撮影が開始される。
MENUボタンの位置も、EOS 30Dや、EOS-1D系と同じように液晶モニターの横にレイアウトされ、左手の操作性が格段に良くなった。こうした、細部の見直しと、機能へのダイレクトアクセスが可能になった事により、更に使いやすいカメラと進化している。
メカ的な部分では、本体だけで秒8コマの連写が可能となり、このクラスのデジカメでは最速の連写速度となっている。シャッターユニットも新規開発となり、従来のEOS二桁機と比較して、更に無駄のない切れの良いフィーリングを味わえる。ただし、内部の空間(音響)、ミラーの大きさ・質量など違いももあり、EOS 1D系の様な甲高い・硬いイメージのシャッター音では無い。
オートフォーカスは新開発の19点全点クロスセンサーのAFモジュールを搭載。19点から一点を選んで撮影するモードの他に、19点からオートでピント合わせをする19点自動選択AF、19点から5つのゾーンを選んで、構図にあったピント位置を決められるゾーンAFなど、19点の測距点を上手く活かしたフルオートAF機能が充実している。測距点が19点もあると、AFフレームの選択が大変なので、ざっくりと、左右、中央、中央上下などグループ指定が出来るゾーンAFモードが便利だ。
ニコンのD300シリーズ及びD700/D3シリーズに搭載されている51点のAFシステムにも、9点、21点などのダイナミックAFモードがあるが、こちらはグループの中央1点でAFを合わせて、動体に対して周りのAFフレームで補足し続けるモードのため、EOS 7DのゾーンAFの様に複数の測距点で、被写体に狙いをつけるような使い方が出来ない。このため、細かく動く被写体など、測距点1点での初回のAF合わせに慣れが必要である。ちなみに、EOS 7Dでは、隣接する測距点を利用してピント合わせを行う領域拡大AFモードが、ニコンのそれに近い動作をする。
EOS 7DのゾーンAFは、19点自動選択AFで苦手な、被写体+手前や奥にもある背景・障害物の様な構図でも、被写体を中心としたグループを選択しておけば、選択エリア内のAFフレームのどれかが被写体を捉えて、ピント合わせをしてくれる。AI SERVOなら、そこから更に被写体を複数フレームを使って追い続けてくれるので心強い。
静止画モードのライブビューでは、顔認識機能を備える。ただし、深い被写界深度で動作するコンパクトデジカメとは違い、デフォーカス時には大きなボケを伴うAPS-Cセンサーの特性上、ある程度ピントが合っている状態ではないと顔認識自体動作しない。また、コントラスト検出AFは若干スピードが遅いため、シャッターボタンを半押しして、ピント合わせを行っている最中、被写体が移動した場合の、顔認識ピント合わせも不安定だ。コントラストAFはマイクロフォーサーズシリーズなどの専用カメラには、まだまだかなわない。とはいえ、様々なアングルでの撮影が出来たり、三脚使用時に大変重宝するので、無くてはならない機能の一つだ。
EOSムービーと呼ばれる、動画撮影機能は、プロの映像クリエイターも使用しているEOS 5D Mark IIを超える機能を有している。標準でマニュアル露出や、様々な撮影モード(解像度、フレーム数)を選ぶことが出来る。
フルHD(1920×1080)モードの解像度は、10年ほど前のハイエンドコンパクト機と呼ばれた200万画素クラスのデジカメの解像度そのままを、動画として記録している様な代物で、情報量的にもなかなか凄い。
大口径レンズを使った、幻想的なボケの演出や、フィッシュアイレンズ、TSレンズを使った独特の映像表現など、EOS 7Dの価格的にもアマチュア・ハイアマチュアの映像クリエイターには、垂涎物のカメラなのではないだろうか。フルHD以外にも1280×720ピクセル60フレームの細かく・滑らかな動画を記録出来るEOSムービーも捨てがたいと思う。60フレームのEOSムービーを動画編集ソフトなどで30フレームで再生して、1/2スロー動画として使う方法もある。スポーツ物などの動画では、決定的瞬間をスローで魅せる演出にも使えるだろう。
ボディー、メカ部分の完成度の高さ、デジタル部分の奥の深さなど、EOS 7Dでしか出来ない撮影、映像がある。一つ一つの機能を使いこなして行くのが楽しく、長く使えるカメラだ。交換レンズによって、映像表現が変わるのでキットレンズやズームレンズだけではなく、様々なレンズを使ってみたいと思う様になり、デジタル一眼レフの良さをあらためて感じさせられた。
キットレンズのEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USMは、広角から望遠まで使え、なかなか良い味の出るレンズだ。素材としてここまで撮れれば、付属ソフトウェアのDPPでコントラスト・彩度をコントロールして、作品として仕上げるのも良い。高感度もISO3200までなら、記録写真として残せるクオリティーがある。暗所での撮影は、手ぶれ補正機能が実に役立った。
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- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF4■シャッタースピード1/125秒■ISO100■露出補正0
- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF6.3■シャッタースピード1/100秒■ISO100■露出補正0
- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF7.1■シャッタースピード1/200秒■ISO100■露出補正0
- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF10■シャッタースピード1/400秒■ISO100■露出補正0
- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF8■シャッタースピード1/250秒■ISO100■露出補正0
- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF10■シャッタースピード1/250秒■ISO100■露出補正0
- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF5.6■シャッタースピード1/160秒■ISO160■露出補正0
- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF3.5■シャッタースピード1/250秒■ISO100■露出補正0
- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF3.5■シャッタースピード1/250秒■ISO100■露出補正0
- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF8■シャッタースピード1/125秒■ISO100■露出補正0
- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF5.6■シャッタースピード1/200秒■ISO100■露出補正0
- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF3.5■シャッタースピード1/320秒■ISO100■露出補正0
- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF5.6■シャッタースピード1/125秒■ISO200■露出補正0
- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF7.1■シャッタースピード1/250秒■ISO100■露出補正-2.7
- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF5.6■シャッタースピード1/8秒■ISO3200■露出補正0
- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF3.5■シャッタースピード1/4秒■ISO1600■露出補正0
- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF4■シャッタースピード1/3秒■ISO800■露出補正0
- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF5■シャッタースピード1/13秒■ISO800■露出補正0
- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF5■シャッタースピード1/10秒■ISO1600■露出補正0
- ■使用レンズEF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM■絞りF5■シャッタースピード1/15秒■ISO3200■露出補正0
ISO感度3200による撮影。使用レンズはTAMRON 60mm F/2 Di II MACRO。小型のビデオカメラでは真っ暗なシーンでも、高感度と明るいレンズを使用する事により、肉眼では真っ暗な風景も、この様な明るさで撮影が出来る。
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