【マップカメラ情報】[カメラの日] 「αショック」をご存知ですか? 1号店3階より
1985年ミノルタから衝撃的なカメラ「α-7000」が発売されました。
それまでのオートフォーカス一眼レフカメラは専用レンズに電源・モーターを搭載して大きく重いレンズでフォーカススピードが遅く実用的なものではありませんでした。オートフォーカス一眼レフカメラを実用的にするためにボディ内にレンズ駆動用電源やモーターを搭載することでマニュアルフォーカスレンズと変わらないものにし、オートフォーカスの速度や精度も一般的ユーザーのマニュアルフォーカスを遜色ないレベルにしたミノルタ「α-7000」を発売しました。ミノルタ「α-7000」は実質的に世界初のオートフォーカス一眼レフシステムカメラとなりました。
またレンズにレンズ情報が搭載され、ズームレンズの画角によって露出のプログラムを変更したり、フラッシュの照射範囲を変更させたりと、カメラ側とレンズ側で情報交換によってより高度な自動撮影が可能になりました。
このカメラの出現がカメラ業界に与えた影響は大きく「αショック」という言葉がうまれました。このあとカメラメーカーはオートフォーカス一眼レフ開発へと全力を傾けることになりオートフォーカス化一気に進みました。
MINOLTA α-7000
ミノルタα-7000と同時開発でその市場での動向をみながら投入されたのが上級機種「α-9000」です。ミノルタX-1以来のプロフェッショナル用の機種であり、αシリーズのフラッグシップを表す「9」を冠した最初のオートフォーカス一眼レフです。プロフェッショナル用カメラということで露出制御でのマルチモード、最高速1/4000秒、Xシンクロ1/250秒の高速シャッター等最先端のスペックと当時考えられるあらゆる機能を有するカメラです。また当時のプロカメラマンがオートフォーカスに否定的であったのでマニュアルフォーカスにも十分対応できる質のよいファインダーを搭載してスプリットマイクロ方式交換スクリーンも用意されていました。
MINOLTA α-9000
「7」「9」の数字は脈々と受継がれ「α-7」「α-9」SONYに代わっても「α700」「α900」と受継がれています。
MINOLTA α-7
MINOLTA α-9
SONY α700
SONY α900
ミノルタ株式株式会社は2003年に[カメラの日]設定寄与した世界初の自動焦点カメラ「コニカC35AF(ジャスピンコニカ)」を発売した小西六写真工業(統合時コニカ)株式会社と経営統合し、2007年に写真事業をソニー株式会社に譲渡して終了してしまいました。オートフォーカス送り出して一世風靡した会社が写真事業を止めてしまったことに因果を感じられます。