【タイムズフォト】【モノクロ道】その4 インタビュー!魅力、カラーとの違いとは
モノクロード、それはモノクロ撮影・現像・プリントを極める道・・・!
ごぶさたしておりました。
ゼロからのモノクロ挑戦シリーズです。
前回のブログでは、さっそくモノクロで撮影をしてみました。
ただ、カラーと同じように撮っていたため
「そもそもモノクロで撮る理由とは」
「モノクロの、カラーとは違う魅力とは」
と疑問がうまれました。
今回は、モノクロ道の先を進む
モノクロを愛するマップカメラスタッフの方々に
被写体の探し方、撮影のときに何を考えて撮っているか・・・
などなど、モノクロの魅力についてインタビューしてみました!
少々長いですが、貴重なお話を伺えたので
どうぞお付き合いいただければ嬉しいです♪
1-5Fフロア Fさん
まずは、どう撮ったらいいのか、何を撮ったらいいのか、
カラーで撮るときとの違いを聞いてみました。
「モノクロはカラーとはやはり違います。
階調のあるものを撮らないとインパクトは弱くなりますね。
質感が出やすいものを探したりもします。
”カラーは世界が主体、モノクロは自分が表現したいものが主体”かな
と友人と考えたこともありました。
自分の意図が強く反映される気もします。
カラーは逆に、被写体の持つものを汲み取らないといけない気がしています」
なるほど・・・!
お気に入りフィルムはKODAKのT-MAX400とのこと。
「粒状性が良いです。肌とか、金属を撮ったときの質感など。
しっとりした感じがします」
また、おすすめのカメラを聞いたところ、
「個人的にGRレンズと相性がいいと思います」とのこと。
フィルムなら9割がモノクロで、やはりモノクロは
現像・プリントを含めた魅力と思うということです。
1-B1Fフロア Tさん
お気に入りのフィルムを聞いたところ、
「もうなくなってしまったKODAKのPlus-X 125が好きでした。
いい意味でシビアな露出で良かったんです」
うーん・・なくなってしまったなんて残念!
カラーで撮るときとの違いについては、
「被写体をはっきりさせる、主張したいときはカラーだとその色にひっぱられるので
モノクロのほうがいいです。
きたないもの・・・例えば廃車とかゴミとかボロボロのものも良い感じになります。
カラーで撮ったらただのきたないものになっちゃうから」
西新宿の雑居ビル前のごみ置き場前です。
うーん・・・まあ、たしかにきたないです。
モノクロだとどうでしょう。
「マイナス補正すると光がバーっと浮き上がる表現もできます」
なるほど。。!
モノクロを撮って、現像・プリントを自分でやらずに
お店に出すっていうのはどうですか?と聞いたところ、
「黒をきちんと出すプリントはお店に出さずやはり自分で
やったほうがいいと思いますよ」とのことです。
同じ2-2Fフロア ナツコ先輩
ナツコ先輩といえば”モノクロ”というイメージですが、
どうしてカラーではなくてモノクロの道へいったのでしょうか?
「わたしはスポーツ撮影から始めたので、スポーツはとにかく枚数を撮ります。
モータードライブを付けて
“一日で10本撮る”と決めて撮っていたりしました。
そのため、モノクロはフィルムが安いということがとにかくまず魅力でした」とのこと。
なるほど!モノクロフィルムは確かにお手ごろですね。
あと、撮るときに気にしたほうがいいことって何でしょうか?
「光の具合がモノクロは大事だと思います。
わたしも、分かるまで何ヶ月とかかりました。
最初は、本に載っているものと同じように撮れないと悩みました。
プリント・現像の段階ではなくて、
撮影の時の、その場の光の具合だと気付きました」
お気に入りはトライXということですが?
「スポーツでシャッタースピードを早くきりたいので
ISO400のもので選びました。個人的にリールに巻きやすく感じたので」
とのことです。
こちらはナツコ先輩の撮ったモノクロ写真です。
配送を担当している M42マウントが大好きなIさん
Iさんもいつもモノクロで撮っていらっしゃるイメージです。
写真を撮る時はいつもモノクロですか?とお聞きしたところ、
「そもそもカラーを撮りません。難しい気がしています。
色がないと何だか分からない時にしか、もう使っていませんね」
とのこと。
わたしはモノクロを難しく感じているのですが・・・
モノクロでは何を撮るといいですか?と聞いたところ、
「形のおもしろいものを撮るといいと思います。
クレーンとか、アロエとか」
なるほど。それは探しやすいし、おもしろそうですね!
形の面白いものをスナップしてみました。
モノクロだと色がないぶん、素材や形状に目が行く気がします!
「自分の目で見たことを忠実に表現するのが写真ではないが、かといって絵ではない、、」
なるほど・・・
お気に入りのフィルムを尋ねたところ、
「SUPER PRESTO1600ですが、先日なくなってしまいました。残念です」
うーん。早く始めないとどんどんなくなっちゃいますね。
わたしも撮ってみたかったな。惜しいことをしました。
でもまだまだ、フィルムは売っていますから早いうちに
全種類撮ってみたいです。
POPや広告などを担当しているKさん
「カラーはモノクロと違い、色合いのイメージが強く出てしまう気がします。
例えば、青は男性的、赤は女性的など。
その色のもつイメージにひっぱられてしまうことがあると思います」
iphoneで撮って練習してみました。
確かに赤とかピンクが入るとそれだけでもうガーリーな雰囲気ですよね。
「カラーは現実感、モノクロはストーリー性があると思います。
もののかたち、テクスチャー、質感などモノクロで撮るといいですよ。
モノクロは見る人の想像力も入ると思います」
左は色のインパクトにひっぱられていますが、右の写真だけだと
どういうところに飾られていた薔薇だろうと想像の余地がありますね。
実はマップカメラのスタッフ休憩室に飾ってあった薔薇です。
「色」って思った以上にイメージを決定付けているのかも。。
Kさんの撮った写真も見せていただきましたが
ストーリーが感じられてとても素敵です!
なんとKさんはダゲレオタイプもされているとか・・・!
「現像は露出であったり、撮影段階のものをカバーできます。
プリントだけでも自分でやればかなり違ってきます。
思った以上に難しくないですよ!
最初にやる上でまずはリール巻きで戸惑うかもしれませんが
それさえ覚えてしまえば問題ないですよ」
と心強いお言葉が・・・!
なんだか、モノクロとは何か、精神的な違い・・・などなど
少しだけわかりかけてきた気がします。
自分が表現したいもの、被写体をはっきりさせたいもの、
ただそのままを撮るのではなく自分の表現したいものを
もっともっと光の具合を気にして撮ってみることにしました!
ここまでお読みくださった方も、
何か気になるコトバがあったのではないでしょうか。
モノクロ撮影のヒントになれば幸いです。
さて、お待たせしました!
次回は、ダークレス現像にいよいよ挑戦してみます!
乞うご期待!