「EF-S 15-85mm F3.5-5.6 IS USM」は、広角24mmから136mm相当の画角をカバーしたデジタル専用の標準ズームレンズ。1800万画素の「EOS 7D」と同時にリリースされEOS 7Dのキットレンズとしても販売されました。それまでの主要カメラ(EOS 50D)が1510万画素だった事を考えると、カメラの高画素化に合わせて再設計されたレンズと言え、必然的にその解像力に期待してしまいます。
試写は生憎の空模様でしたが期待通りの解像力を見せてくれました。非常にシャープでビルの細かい模様まで感じ取ることのできる素晴らしい解像力です。周辺部に若干の周辺光量落ちが見られましたが、フィルター径72mmと標準ズームレンズとしては大きな前玉を有しているだけあって、その影響は僅かと感じました。
最短撮影距離は35cm。ボケも自然でズームを駆使していろんな部分を自在に切り抜くことができます。
少し重さを感じるレンズですが太めの鏡筒は持ちやすくホールディング感も良好。4段分の手ブレ補正も付いているのでISO感度に頼らず安心してシャッターを切ることができます。
広角24mm相当からのズーム域や優れた手ブレ補正機能など使い勝手に目を奪われがちですが、最初にも記した高画質ぶりも見逃せません。
花の写真は非常に色乗りが良く、ビルの上層部の細かな部分もしっかり描写しています。この解像力の高さから「Lレンズに匹敵する」と言われる方もいらっしゃいます。使い勝手が良くて高画質。非の打ち所のない高性能レンズは旅行など荷物を重くしたくない時の強い味方になってくれるでしょう。
キットレンズとしても人気の高いレンズはその人気の高さを裏付ける、持っていて損のないレンズと感じました。
Photo by MAP CAMERA Staff
使用機材:Canon EOS 40D +Canon EF-S15-85mm F3.5-5.6 IS USM