【マップカメラ情報】FUJIFILM X-S1 試写レポート
今回は富士フィルムの新製品、X-S1の試写を行ってまいりました!
富士フィルムのハイエンド・デジタルカメラライン、Xシリーズの3番目の機種であるX-S1。 X100、X10とかなり高評価の機種が続いているだけに期待がかかる本機種、その実力の 程はいかに!
■ネオ一眼の完成形、全てをこなすオールインワンパッケージ
『ネオ一眼』、高倍率ズームレンズを備えたレンズ一体型のデジカメとしてそういったジャンルのデジタルカメラはこれまでにも存在していました。
しかし、今回のX-S1は全ての面で完成度が非常に高いものになっています。
35mm版換算で24mmから624mmまでカバーする光学26倍ズームレンズ。その倍率もさることながら開放F値を2.8~5.6とかなり明るく通し、非常に汎用性の高いレンズに仕上げられています。またマクロモードでは2m先の対象にも近接できる『テレマクロ』、対象に1cmまで近接できる『スーパーマクロ』機能を備えています。
広角、標準、望遠、超望遠、望遠マクロ、標準マクロと6本分の機能がこの小ささにまとめられており、正にオールインワンパッケージと言って良いものだと思います。
もちろんスペックだけでなく描写も…
これは作例をまず、ご覧いただければと思います。
いかがでしょうかこの高倍率ズーム!!
しかも、ただ高倍率なだけでなく望遠端、逆光でも鳥の羽毛の柔らかさが損なわれる事なく再現されています。この美しさであれば野鳥などの撮影にも十分に使用できるものだと思います。
また9枚絞り羽根の恩恵で後ろボケが綺麗なのは嬉しい限り!
そして個人的に特筆したいのはマクロモードでの画質で、シャープながら神経質さの無い柔らかな描写、トーンの美しさ。更に画質が上がったのではないかと思わせる仕上がりで驚いてしまいました。
■ISO3200でも耐えうるEXR CMOSセンサー
そして、超望遠時に大変助かるのがEXR CMOSセンサーの高感度耐性です。
ISO2000でもこの画質。
感度3200でもこの美しさです。
X-S1にはレンズシフト式の手ぶれ補正が搭載されていますが、それでも624mmともなると難しいもの。少しの手ぶれでも画質に大きく影響し、もわっとした精彩に欠ける描写になってしまいます。
そこで望遠域まで含めて撮影するのであれば、ISO AUTO3200にいっそ設定してしまうのはいかがでしょうか?
高感度耐性の強いこのカメラであれば、手ぶれによる画質劣化のほうが問題の有るものと思います。
ワイド端24mmとテレ端624mm、せっかくこのコンパクトボディに撮影の自由が詰まっているのですから、それを生かさないなんてもったいない!
ここはカメラを信じてAUTOにしても、期待を裏切られる事は少ないのではないかと考えます。
ズームしたら感度を変えて…など、煩わしくて、せっかくのこのカメラの軽快さを欠いてしまいますので。
■操作系と外装フィニッシュ
シボの着いたラバー外装は指がかりが良く、使用感は良いものです。補正ダイヤルも金属削りだしの質感の高いもので、ここのあたりは他のXシリーズ、X10などを思い起こさせる部分です。
ただシャッターボタン周りの露出補正、連射、カスタムボタンが近接していてダイヤル類で見えにくい位置なので、ここは操作に慣れが必要な部分だと感じました。
中ほどが膨らんだレンズのズームリングも想像以上に使いやすく、ズーミングもスムーズで心地よいものでした。同梱の金属製レンズフードも格好の良いもので、オススメです!
以上、全体としてはレンズ固定式の強みを最大限に生かして製作されたカメラだと言うのが印象です。専用設計で無い分、どうしても大きさ、重さ、機構でロスが出てしまうレンズ交換式でなく、専用設計にして完成度を高めていったカメラ。
あらゆるシチュエーションに対応できる最小のパッケージング。
ぜひ一度、ご覧いただければと思います。
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