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146:『Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95』

2013年08月19日

Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:500 / 使用機材:OLYMPUS PEN E-P5 +Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95

Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95

F0.95の驚異的な開放F値もさることながら、マニュアルフォーカス専用設計であるためのしっとりとしたピントリングの操作感、ずっしりとした鏡筒とクラシカルなフォルム。さらにはイメージサークルがマイクロフォーサーズ規格に準ずるためか、同画角となる他フォーマットの交換レンズと比して最短撮影距離の短さなど撮影性能の部分で相当に高いパフォーマンスを誇るVoigtlanderのマイクロフォーサーズ用レンズ“NOKTONシリーズ”。35mm判換算50mm相当の“25mm F0.95”、35mm相当の“17.5mm F0.95”に続き、85mm相当の画角を持つ本レンズ“42.5mm F0.95”で3本目のラインナップとなります。

Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95 絞り:F2 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:250 / 使用機材:OLYMPUS PEN E-P5 +Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95

マイクロフォーサーズといえば35mm判フルサイズの一眼レフなどに比べ、約2段分ほど単純なボケの大きさで言えば不利な部分が存在します。ところが35mm判換算で85mm相当の中望遠レンズでありながらF0.95の開放F値を誇り、なおかつ85mmの画角を持つ大口径単焦点レンズとしては未だ存在し得ないであろう、23cmの最短撮影距離により新しい世界を見せてくれます。開放F値のF0.95では口径食により点光源の形がラグビーボール状に歪んでしまうため、上の写真ではF2まで絞っています。円形絞りではないためボケは多角形になりますが、約2段以上絞り込んでもこれくらい大きなボケ味が得られています。

Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95 絞り:F0.95 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:500 / 使用機材:OLYMPUS PEN E-P5 +Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95

Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95 絞り:F0.95 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:200 / 使用機材:OLYMPUS PEN E-P5 +Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95

上も開放絞りでの撮影です。被写体からウィンドウ越し1~2m程度の距離感でしょうか、意外な解像力を見せられハッとしました。試用したレンズは製品版ではなくそれが描写特性であるとは言い切れませんが、期待を良い意味で裏切られました。

Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95 絞り:F0.95 / シャッタースピード:1/800秒 / ISO:200 / 使用機材:OLYMPUS PEN E-P5 +Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95

上も開放絞りで撮影、至近距離ではかなり柔らく淡い描写をします。夜間のスナップでは点光源を大きく取り込むとそれなりに煩く写りますが、木漏れ日などはふんわりと良い効果が出せます。

Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95 絞り:F0.95 / シャッタースピード:1/500秒 / ISO:200 / 使用機材:OLYMPUS PEN E-P5 +Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95

使い慣れない明るさがおもしろくてついつい開放を多用してしまっていますね。ショーケース内の明るさがあるとは言え、日の落ちた街中で基準感度のISO200で1/500秒のシャッタスピードが出ていることに驚愕します。85mm相当の画角にF0.95の被写界深度の浅さ、この背景の消失感というのも被写界深度が深くなりがちなマイクロフォーサーズ機では特筆に価すると思います。

Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95 絞り:F0.95 / シャッタースピード:1/1000秒 / ISO:200 / 使用機材:OLYMPUS PEN E-P5 +Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95

ピントを置いたヘッドライト自体はシャープに描写していますが、開放絞りであるため輪郭の小さなハイライト部分にサジタルコマフレアが発生しています。気にならないと言えば嘘になりますが、被写体の選び方と光源の写り込みなど工夫でどうにかできそうではありますし、暗部の締まりや全体的な印象はなかなかです。

Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95 絞り:F0.95 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:4000 / 使用機材:OLYMPUS PEN E-P5 +Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95

Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95 絞り:F4 / シャッタースピード:1/2000秒 / ISO:200 / 使用機材:OLYMPUS PEN E-P5 +Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95

4段程度絞り込んだF4での撮影です。4段絞ってF4というのに違和感を感じずにはいられませんが、さすがにキリリとした良い描写です。コントラストも良く出ておりこのレンズの2面性を現しています。

Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95 絞り:F0.95 / シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:200 / 使用機材:OLYMPUS PEN E-P5 +Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95

さらに最短撮影領域まで寄ることで最大撮影倍率は1:4とかなり大きくなりますので中望遠マクロに近い使い勝手も期待できます。シャープさを求めるのであればF2からF2.8程度まで絞り込めば程よい結果となるとは思いますが、開放絞りで得られるこの解像はしつつも薄いベールをかぶったような独特の近接描写は絵画調で非常に印象的です。

Voigtlander NOKTON 42.5mm F0.95

マイクロフォーサーズ規格のミラーレス一眼はシステムとしてのコンパクトさや見た目のデザインに注目されがちですが、ライブビュー専用機として成熟してきたためマニュアルフォーカスを楽しむカメラとしての完成度も高いです。拡大表示への切り替えやピーキング機能、最新PENシリーズやOM-Dの5軸対応手振れ補正など、それを強力にサポートしてくれます。35mm判換算35mm、50mm、85mmの常用画角をF0.95の大口径レンズで揃えられるマイクロフォーサーズ用“NOKTONシリーズ”は人間の目を指標としたF1.0よりも明るいレンズ群です。このレンズを通して新しい世界を覗いてみてはいかがでしょうか。

Photo by MAP CAMERA Staff

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