先月の終わりごろに10日間ほどプライベートで海外旅行に行く予定があり、何の機材を持っていこうかと考えに考え抜いた結果、発売したばかりの『Nikon Z7』と『NIKKOR Z 24-70mm F4 S』を持っていくことにしました。
このセットにした決め手としては、やはりそのコンパクトさ。そしてそのコンパクトさからは想像もつかないほどのハイクオリティな画を生み出すという点です。また、ライカレンズを一緒に持って行きたかったので、旅行の少し前にライカM用のマウントアダプターが発売されたことも大きなポイントでした。
海外旅行の行先は、チェコとオーストリア。冒頭の写真は「世界で最も美しい湖畔の町」として有名なハルシュタットの朝の風景です。町のトレードマークである教会の後ろに漂う雲海が、町の幻想的な雰囲気をより強調してくれています。その美しさを写真に収めようと、早朝であるのにも関わらず辺りはたくさんの観光客で賑わっていました。
それにしても、本レンズのコンパクトさには使うたびに驚かされます。海外旅行に行く際は特に荷物の軽量化が大事ですから、まさにベストな機材選択だと旅先で自画自賛してしまいました。AFのレスポンスも非常に良く、狙ったところに瞬時にピントを合わせてくれるので、旅の思い出を逃すことなく捉えます。
次に訪れたのは、プラハ城の中にある大聖堂です。ステンドグラス越しに差し込む光によって建物の中身が美しく彩られていました。海外の建物はどれもスケールが大きく煌びやかで、ファンタジーの世界に迷い込んでしまったのかと思うほどです。
使用機材:Nikon Z7 + NIKKOR Z 24-70mm F4 S
こちらはプラハ城からの景色。幸いお天気にも恵まれ、10日間のうちのほとんどをお日様と共に過ごすことができました。
オレンジ色の屋根が連なる、とても美しいプラハの街並み。拡大して見てみると、遠くの方までしっかりと写っていることがよく分かります。
雨上がりのザルツブルク城からの景色です。空の色を出すためにすこしだけハイライトを抑えました。
焦点距離:24mm / 絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/640秒 / ISO:100 / 使用機材:Nikon Z7 + NIKKOR Z 24-70mm F4 S
海外の街並みはどこを見ても美しく、なにを撮っても画になるので被写体に困りません。逆に撮るものが多すぎて困ってしまうくらいです。
西日に照らされる噴水。細かい水しぶきの一滴一滴を鮮明に捉えています。ニコンS-Lineレンズにはナノクリスタルコートが採用されているため、逆光耐性も抜群です。
今回の旅で、美術館にもたくさん訪れました。周りに撮影をしている人はたくさんいますが、やはりカメラの操作音は気になってしまうもの。その点Z7はサイレント撮影も出来ますし、レンズ自体のモーターの音もほぼ皆無と言っていいほど静かなので心配ありません。また、ガラス越し、そして暗所でのピント合わせも迷うことなく行ってくれます。
旅の途中、車両故障のためしばらく山奥の駅に滞在することに。思わぬハプニングは旅につきもの…というわけで、空いてしまった時間を利用してここぞとばかりに写真を撮っていたら、いつの間にか時間が過ぎていて電車が動き始めました。
私はカメラとレンズさえ持っていれば割とどんな状況でも楽しめてしまうのですが、きっとkasyapaをご覧の皆様にならこの気持ちを分かっていただけるのではないでしょうか。
ズーム全域で最短撮影距離30cmを誇る本レンズは、テーブルフォトなどの被写体をクローズアップした撮影でも大活躍します。背景のボケ味も非常に柔らかく、まるで単焦点レンズで撮影したのかと見紛うほどの美しい写りを見せてくれました。
ISO2200とは思えないクリアな描写。さすがの高感度耐性です。
最後の1枚を飾るのは、世界一美しい図書館とされるプルンクザールです。今回の旅行の中で様々な美術館・建造物を訪れましたが、全体を捉えられるだけでなく気に入ったところをクローズアップすることもできるズームレンズを持って行って良かったと改めて感じました。F2.8の明るさがあればと思ったシーンもありましたが、そうなるとレンズの重量が増えてしまい長期の旅行には向かないので、バランスを考えるとやはり『NIKKOR Z 24-70mm F4 S』が最良の選択であったように思います。
このレンズを持って色々なところに行きたくなる1本
『Z7』そして『NIKKOR Z 24-70mm F4 S』と共に旅をした10日間の記録、いかがでしたでしょうか。
風景も、スナップも、建物内の撮影も、テーブルフォトもこなしてくれる本レンズ。まさに海外旅行にはぴったりの万能ズームレンズでした。沈胴式だからこそ実現出来たこのコンパクトさの魅力はやはり強く、せっかく軽いシステムなら軽くコンパクトなレンズで撮りたい、というユーザーの要望に応えた素晴らしい設計です。
そして、私は連写をしないので普段ならカード1枚で事足りるのですが、Z7という高画素機を海外に持っていくということもあり、今回の旅ではXQDカード2枚(32GB、64GB)と予備バッテリーを1つ持っていきました。結果として、XQDカードの容量はぎりぎり持って、撮影枚数は全部で1,100枚ほど。すべてRAW+JPEG(S)で撮影をしました。バッテリーは1日中撮っていても半分くらいしか減らず、他のミラーレス機と比べても優秀であると感じました。
冒頭でも書いたように、今回の旅にはライカのレンズも一緒に持っていきました。そちらのフォトプレビューも近日公開を予定しておりますのでお楽しみに!
Photo by MAP CAMERA Staff