2012年12月13日に発売となった、ペンタックスの高倍率ズームレンズ「smc PENTAX-DA 18-270mm F3.5-6.3 ED SDM」。35mm判換算で約27.5-414mm相当となり幅広い撮影範囲をこれ1本でカバーできる。
旧製品となる「smc PENTAX-DA 18-250mm F3.5-6.3ED AL[IF]」との違いは、20mm望遠になったことと、AFが超音波駆動方式のSDMとなった。サイズはやや大きくなったものの、フィルター系は62mmと変わらず、重さは2gほど軽くなるなど携帯性に優れた高倍率ズームとしての魅力はより高まっている。
ズームリングはしっかりとしていて、きっちりと回してきっちりと止めることができる。これだけしっかりしていれば、自重でズームが伸びることは少ないとは思うが、ズームリングにはロックスイッチも用意されている。移動が多い旅行ではロックスイッチの存在はありがたい。
高倍率ズームということで、広角から望遠まで思い通りに撮影できることが楽しい。遠くの水面のきらめきも圧縮効果を利用することで、手前に引き寄せるように写し込む事も簡単だ。
smc PENTAX-DA 18-270mm F3.5-6.3 ED SDMは、光と影そして色をしっかりと描写してくれる頼もしいレンズであるように感じた。
広角側のダイナミックな広がりと、まるで目の前に居るかのような望遠側の見え方は、いやが上にも創作意欲を沸いてくるのではないだろうか。望遠側では肉眼では見ることができない被写体の細かいディテールまでしっかりと再現されていた。
高倍率ズームレンズの面白いところは、標準ズームレンズのようなダイナミックな風景撮影や目の前の気になる被写体を撮影することはもちろんだが、視線をもっと遠くへ、手の届かないような遠くの景色を思うがままに切り取れるところだろう。標準ズームレンズでは散漫な画ってしまう風景の小さなドラマを、このレンズ1本よりドラマチックな画にすることができる。
風景撮影、スポーツ撮影など様々な用途に使える「smc PENTAX-DA 18-270mm F3.5-6.3 ED SDM」は、お買い得感の高いレンズといえる。入園・入学、家族旅行、季節の思い出などを記録するなどファミリー用途にも是非使って欲しい1本だ。
Photo by MAP CAMERA Staff