魅力的な新製品の続くSONYですが、NEXユーザーにも待望の新製品が発売となりました。NEX初のツァイス製ズームレンズとなる『SEL1670Z』、そしてNEX-5Rにスマートフォン連動機能をプラスした『NEX-5T』、その描写をレポートします!
初秋ながらまだまだ強い日差しを浴びながら咲く花。何気なく撮った1枚でしたが、その透明感のある描写は素晴らしいものです。花びらや葉の質感はもとより、その細やかな描き出しはさすがツァイス。発色の鮮やかさも特筆ものでしょう。
ガラス器の滑らかさ、その光の反射の美しさにご注目ください。手触りを感じさせる様な柔らかなグラデーション、ピント面からデフォーカスしていくボケも、自然で嫌みの無いものです。リボンの光沢感も美しいですね、周辺までキッチリ整えられているレンズの様です。
当初、ZEISSの標準ズームレンズが出ると聞いて大きく、重いレンズになる事を想像していましたが、実際に『SEL1670Z』を見てみると実に小ぶり!もちろんZEISSレンズならではの造りの良さを感じさせるしっかりとした鏡筒ですが、重量も308gと実に軽量です。手振れ補正にF4通しというそのスペックを考えれば、小型軽量に収まっていると言っていいのではないでしょうか。今回使用した『NEX-5T』には少々大きく感じますが、『NEX-7』等にはまさにぴったりの標準ズームになっています。
近接撮影でも、しっかりとした描写です。フォーカスも早く、迷いも少ないのでストレスを感じる事無く撮影に集中出来ます。
35mm判換算で24-105mm/f4と使い勝手の良い画角です。ダイナミックなパースをつけての撮影もお手の物でしょう!
望遠域、開放では背景をぼかした被写体を浮かび上がらせる様な撮影が可能です。シチュエーションに合わせた使い方のバリエーションと、全域での描写の安定感がこのレンズの最大の美徳です。
全体を通して、描写の瑞々しさは印象的でした。植物でも無機物でも、滑らかなトーンと発色の良さで実に気持ちのよい描写を見せてくれます。
この描写、そしてこのサイズです。初のZeiss標準ズームですが、その描写は期待に反しない素晴らしいものでした。サイズや、使い勝手。そしてフォーカススピードも素早く、総じてとても完成度の高い仕上がりとなっています。NEXユーザーの常用標準レンズとして、この完成度は心強いものと思います!
Photo by MAP CAMERA Staff