絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/1500秒 / ISO:200 / 使用機材:SONY NEX-5N + CarlZeiss Touit 50mm/f2.8
“Carl Zeiss”社のミラーレス・カメラ用の新ラインナップとして発売された”Touit”シリーズ。言わずと知れた銘レンズを多数ラインナップしている当社だけにその人気は非常に高いが、広角単焦点のディスタゴン、標準大口径のプラナーに続いて今回新しくラインナップされたのが望遠接写レンズのマクロプラナー、『Touit 50mm/f2.8』である。35mm判換算で75mmのF2.8とくれば、マクロプラナーとしてはおなじみのスペック。愛用者も多く、評判も良いレンズだけに今回も大いに期待してしまう。
まずはスナップから、NEX-5Nとクロップモードのα7Rで撮影を行った。安定した描写は一目でお分かり頂けるだろう。雪は反射が強く難しい被写体だが、さすがZeissのT*コーティングのお陰か非常にクリアでヌケの良い描写だ。マクロレンズとはいえ、望遠撮影が苦手という訳ではない。万能性のあるレンズだ。
絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:200 / 使用機材:SONY NEX-5N + CarlZeiss Touit 50mm/f2.8少し近接してのカット。前ボケ、後ろボケともに素直でピントの合った被写体をうまく演出してくれる。
絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:1600 / 使用機材:SONY α7R + CarlZeiss Touit 50mm/f2.8
最短、開放では少々ボケすぎと思われるほど、その被写界深度は薄くなる。これも強い逆光での1枚だがコントラストも高く、マクロ域でも発色は鮮やかだ。全域にわたって描写力は安定しているので安心して撮影に臨めるだろう。
絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/30秒 / ISO:2000 / 使用機材:SONY α7R + CarlZeiss Touit 50mm/f2.8少し遠く、の被写体でもコントラストとボケの良さが際立つ。無機質な被写体でもシャープでクリアなその描写はさすが”Carl Zeiss”社の面目躍如だろう。
絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/90秒 / ISO:1600 / 使用機材:SONY α7R + CarlZeiss Touit 50mm/f2.8
絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:800 / 使用機材:SONY α7R + CarlZeiss Touit 50mm/f2.8遠景のガラスのつややかな質感や、トーンの連続も美しい。薄暮の色合いも実に美しいものだ。
絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/90秒 / ISO:1600 / 使用機材:SONY α7R + CarlZeiss Touit 50mm/f2.8こうしたシーンで、やはりボケの素性の良さは生きてくる。しかしピント面はハッとするほどシャープで緻密な描写である。撮影者の手抜きで載ってしまった風防の上の小さなホコリまで、白日の下にさらしてしまう解像度だ。
絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:125 / 使用機材:SONY NEX-5N + CarlZeiss Touit 50mm/f2.8そうした緻密な描写はポートレート等でも生きてくるに違いない。人物の風になびく髪の、柔らかな1本1本まで描き出す。
絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:1800 / 使用機材:SONY α7R + CarlZeiss Touit 50mm/f2.8
絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:200 / 使用機材:SONY NEX-5N + CarlZeiss Touit 50mm/f2.8自然の造形を見いだすにも、マクロレンズは一役かってくれる。身近なシーンにも思いがけない光景が潜んでいるものだ。
外観デザインはこれまでの”Touit”シリーズを踏襲したシンプルでモダンなデザイン。どんなボディにもしっかりとマッチする仕上がりだに、”Carl Zeiss”のロゴが誇らしい。ミラーレス・ツァイスレンズの魅力を更に広げる新しい1本、『Touit 50mm/f2.8』の登場である。
Photo by MAP CAMERA Staff