ペンタックスから645Zが発売されて約3ヶ月。
その645Z用に開発されたといわれる『PENTAX HD DA645 28-45mm F4.5ED AW SR』のご紹介です。
35ミリ判換算で22-35.5mm相当となる超広角ズーム。風景写真派にはうれしい防塵防滴機能も付いています。
そして注目すべき点がもう一つ。 今まではフィルム・デジタル兼用の『FA』『DFA』というレンズラインアップでしたが、本レンズは645で初めて『DA』の名前が付いています。 多くのユーザーから絶大な支持を受けているペンタックス645も先代からデジタルへと変わり、ブローニー判と呼ばれる実寸面55.1mm x 42mmのフィルムから43.8mm×32.8mmのセンサーへ変更になりました。今回そのセンサーサイズにイメージサークルを合わせた専用設計のレンズとなっています。 新時代の中判レンズを早速645Zへ装着し試写へ出かけました。
決して明るくないレンズですが強力な手振れ補正機能を内蔵しているので手持ちでの室内撮影も楽しむ事ができます。
初めて見た時その大きさが印象的で、ボディの幅とほぼ同じ太さのまま伸びる鏡筒は迫力のあるルックスです。 しかしホールド感抜群の645Zとレンズ内手振れ補正のおかげで5000万画素を超えるカメラを手持ちで撮影してもブレを気にせず撮影できる事に驚きました。 写り味はとてもシャープでヌケが良い印象で、遠近感の強調と深い被写界深度、高解像力も相まって独特の表現効果を得ることが可能です。 この1本は風景写真のみならず室内撮影でも大きな力を発揮してくれるレンズになってくれると思います。
鉄の扉の重厚感、古いレンガの質感。中判デジタルならではの深い色合いと高解像力のレンズです。
広角レンズならではの写真表現が可能です。茶色いタイルのざらつきまで細かく描写しています。
最短撮影距離は0.4m。円形絞りも相まって広角レンズながら美しいボケ味も楽しめるレンズです。
都庁を見上げての撮影。建物上部まで窓ガラスと模様の細かなところまで解像しています。中判デジタルの凄みを感じる描写力です。
三脚は使用していないのですが、カメラを固定して夜景を撮影してみました。拡大してみると思わず唸ってしまうほど描写しています。
使用してみて35mm判とは明らかに違う中判広角レンズの表現に『流石』と思ってしまいました。 これはセンサーサイズの違いかもしれませんが、解像力だけでなくレンズに写り込んだ被写体の深いとろまで色と質感を捉えているというところです。 そして35ミリ判換算で22-35.5mm相当となる画角は非常に使いやすく汎用性の高いズームレンズでした。 最新のペンタックスの光学技術によって作られた本レンズはプロ・アマチュア・撮影スタイルを問わずお勧めしたい1本です。
Photo by MAP CAMERA Staff