今回はタムロンより新しくモデルチェンジをした『TAMRON 28-300mm F3.5-6.3 Di PZD』のご紹介です。
広角から望遠まで1本でカバーできてしまう高倍率ズームレンズはデジタル機との相性も良く、近年非常に人気のあるジャンルのレンズです。各カメラメーカーも純正レンズをラインナップしていますが、タムロンといえばこの高倍率ズームレンズのパイオニア的な存在でヨーロッパのレンズ賞なども数多く受賞しています。 タムロンの“十八番”とも言える新型の28-300mmを携え早速試写へ出かけました。
この日は雨空。 濡れた線路と枕木が光るように反射していました。
秋の季節も草花が美しい季節です。F6.3での撮影ですが、グッと近付けば美しいボケ味を楽しむ事が出来ます。
本レンズをボディに装着した印象は、とても300mmまでカバーできるレンズとは思えないサイズ感です。 メーカー純正に比べテレ側がF6.3と少し暗めな点が気になる方もいるかもしれませんが、それ故のコンパクトサイズであり、昼間でしたらシャッタースピードの違いも微々たるもの。この明るさの差はネガティブな要素ではないように思います。 操作感も良好でレンズに内蔵された超音波モーターはキビキビと静かに動き、手ぶれ補正機構『VC』は驚くほど良く効きます。 そしてなにより、いつでも携帯できて撮りたい写真が撮れる。これは本レンズの一番の魅力ではないでしょうか。
辺りは暗くなりシャッタースピード1/13という手持ちでは厳しい速度でしたが、強力な手ぶれ補正のおかげで写真を撮る事が出来ました。
最短撮影距離はズーム全域で0.49mです。白い花の美しさがより際立つよう、黒の中に浮かび上がるように撮影しました。
試写の日はあいにくの天気となりましたが、そんな中『TAMRON 28-300mm F3.5-6.3 Di PZD』は撮影に応えてくれました。 このジャンルのレンズを説明するときに『便利』という言葉をよく使いますが、それ以上に描写性能が良くなっている印象で、近年のカメラ・レンズ技術の進歩により高倍率ズームレンズの可能性がどんどん広がっているように思えます。
どんな条件でも撮りたい写真が撮れるレンズ。これは写真を撮る者にとって最高のアドバンテージかもしれません。
Photo by MAP CAMERA Staff