前回ご覧頂いた「Nikon AF-S 24-120mm F4G ED VR」の撮影に出掛けた際、せっかくの遠征なのでもう1本レンズを持って行こうと思い、持ち出したのが『AF-S Micro 60mm F2.8G ED』です。
ズームレンズと焦点距離は被るものの、マイクロレンズならではの接写が楽しめ、何よりプラスワンレンズとして最適の軽量サイズがポイントです。
このレンズ、かなり評判の良いレンズで私のお気に入りの1本でもあります。
ナノクリスタルコートを採用していることもあり描写もクリア。素直にナノクリスタルコートの実力を感じる事ができます。
雪解けの水が雨樋を辿っている間に凍ってしまった冬の寒さが伝わる凄い解像力です。背景の雪の様子を残すため少し絞りましたが、ボケ味も良い感じです。
手のひらに収まる適度なサイズ感がとても使いやすく、テーブルフォトなど幅広いシーンで活躍してくれます。
ナノクリスタルコートによる透明感高い描写は、スタンドの中で揺れる小さな炎の暖かさも捉えました。
薄らと小さな明かりですが、その質感描写は素晴らしいの一言です。
薄いピント面が綺麗なボケを演出します。
本棚のガラス戸に反射するステンドグラスランプの明かりも綺麗なボケとなりました。 ステンドグラスの色も思い出させる素晴らしい解像力は、透明感を失いつつある古いガラスの質感も捉えます。
マイクロレンズと聞くと花などのネイチャー写真をイメージしますが、光の描写に優れたナノクリスタルコートレンズですから、被写体を選ばず撮影したくなります。
薄暗いガレージに収納されている古い消防車の一部。大きなボケ味に加え、光のコントラストが綺麗に再現されています、
ピント面を意識して少し傾けて撮影すると、まるで鏡に映っているかの様な面白い効果が得られました。
もちろんスナップ撮影でも活躍します。ここで見逃せないのがAFの早さです。
他のレンズと同じ超音波モータを使用していますが、駆動させる箇所が他のレンズより軽量だったため、より早い動きをみせてくれます。
写真の様な寒い日では、いかにスムーズに撮るかが重要。本当に助かります。
マイクロレンズでありながら中望遠レンズとしても優秀。接写だけではなく、遠景描写にも優れたオールマイティーな単焦点レンズです。
色数の少ない地味な被写体でも、コントラスト高く捉えてくれます。また9枚羽絞りが点光源を綺麗な丸ボケにしています。
マイクロレンズは季節感を切り撮るのがとても上手です。
大きなピントリングはライブビューで拡大表示しながらより厳密なピント合わせをする際に重宝します。
同じ60mmをカバーするズームレンズをはじめ、50mmや58mmなど近い焦点距離の単焦点レンズが揃うNIKKORレンズ群はどれも魅力的ですが、この接写能力と早いAFによる利便性は大きく感じます。
ナノクリスタルコートを採用したレンズの中では、低価格に抑えられたコストパフォーマンスの高さもありますので、ナノクリスタルコートの実力を見てみたいという方にも最適です。
旅行はもちろん、日常での撮影でも手放せない1本です。
Photo by MAP CAMERA Staff
|