SONY FE 24mm F1.4 GM
今回のKasyapaでは『SONY FE 24mm F1.4 GM SEL24F14GM』をご紹介いたします。
解像力とボケ味が両立された、ソニー最高峰のレンズだけに与えられる称号「G Master」。本レンズはそのシリーズの8本目にあたります。今までソニー純正の単焦点レンズラインナップに広角レンズは無かったので、本レンズの登場を心待ちにされていた方も多いのではないでしょうか。
冒頭の写真はコスモス畑で食事中の蜂を写した1枚です。忙しなく動く蜂を物ともしない、高速かつ正確なAF性能には驚きました。拡大をして見てみると、花びらのやわらかな質感をはじめ、細かな花粉、更には蜂の体毛までしっかりと描写されていることが分かります。そして、広角レンズで撮影したとは思えないこの立体感とボケ味。これこそG Masterレンズだ!と言わんばかりの納得の描写を見せてくれました。
他のG Masterレンズがズームレンズや中望遠レンズということもありますが、本レンズはG Masterレンズシリーズの中でも最軽量である445gを誇ります。これほどまでの性能を持ち合わせていながらも445gという軽さに抑えたソニーの技術力には恐れ入りました。どうしてこんなに写るのにこんなに軽いんだろう、と不思議に思ってしまったくらいです。
前ボケもうるさくなく、開放からしっかりと解像。周辺の光量落ちもほとんど気にならないレベルまで抑えられています。
少しずつ、木々の色が変わり始めてきました。これから美しい紅葉の季節へと移り変わって行くのがとても楽しみです。
冒頭から美しいボケ味をご覧いただきましたが、24mmはこういった風景写真も得意としています。全体を捉えつつも、広すぎず、そして狭すぎず。本当に自分が切り取りたい風景の1部を写してくれる絶妙な画角だなと使っていて感じました。
木々の色が変わり始めるのと共に、日もだんだんと短くなってきました。紅葉、夜景、そしてイルミネーション。秋から冬にかけては、明るいレンズがもっとも輝く季節だと言っても過言ではないでしょう。
最短撮影距離は24cm。被写体にグッと寄った撮影を得意とするので、テーブルフォトにも最適な1本です。
イチョウ並木はまだまだ緑色でした。ただ、地面に落ちたたくさんの銀杏と周りに立ち込めるなんとも言えない匂いに秋を感じます。
開放で撮影をしたので、どこまでもこのイチョウ並木が続いていくかのような面白い画になりました。
広角レンズではない、万能レンズだ。
『SONY FE 24mm F1.4 GM』いかがでしたでしょうか。
発売前から注目を集めている本レンズですが、描写力だけでなく実際に撮影をした際のフィット感や収まりの良さも大きな魅力のうちの一つです。私の場合、まず手に取ってみてその軽さに感動して、撮影をして描写力に驚いて、トータルで見た時に「このレンズ、もしかして物凄いんじゃないか?」と感心してしまいました。
特別な被写体は要りません。そのあたりを少し撮っただけで、このレンズの凄さが分かるのです。
スナップ、風景、テーブルフォト、ポートレートなど幅広い撮影シーンで活躍してくれること間違いなしの1本。ぜひ皆さんお試しください。
Photo by MAP CAMERA Staff