『SONY α7C II』をご紹介します。前モデルとなる『α7C』の発売から約3年。ついに後継機が登場しました。本機は、有効最大約3300万画素フルサイズ裏面照射型Exmor R CMOSセンサーと、最新の画像処理エンジンBIONZ XRによる、高い描写性能が特長です。AFは最大759点像面位相差センサーで、AIプロセッシングユニット搭載により被写体認識性能(人物、動物、鳥、昆虫、車、列車、飛行機)が向上。秒10コマの連続撮影、手振れ補正も7段と、小型・軽量であってもやっぱり本格フルサイズなのだと感じる頼もしい出来です。操作性についても手を抜いておらず、「前ダイヤル」や「静止画/動画/S&Q切り換えダイヤル」、「バリアングル液晶モニター」などと追求されています。同日発売の「α7C R」に同梱されているグリップエクステンション「GP-X2」は単体でも発売されており、この「α7C II」でも使用可能です。ズームレンズキットでは沈胴式の小型レンズ「FE 28-60mm F4-5.6」が付属しています。今回はその「FE 28-60mm F4-5.6」と組み合わせて撮影してきました。それではフォトプレビューをどうぞご覧ください。
使用機材:SONY α7C II + FE 28-60mm F4-5.6
水の中に落ちるジェットコースターと水しぶきを、シャッタースピードを上げて捉えた一枚。少しでもフレーミングを変えると余計なものが入ってしまうので、画角を固定して音でジェットコースターの位置を予想しながらシャッターを切りました。シャッター速度を上げると波の先端がメレンゲ菓子のように固まります。それがとても好きでよく撮ります。
使用機材:SONY α7C II + FE 28-60mm F4-5.6
建物の隙間を縫って、ポールに日が当たっていました。右側にある影は他のポールのもの。あえて別のポールの影と組み合わせることで、ちょっぴり不思議な印象を与えます。
使用機材:SONY α7C II + FE 28-60mm F4-5.6
広場を上から覗いて撮影。こちらも画角を固定して、人が歩いてくるのを待って撮影しました。歩行者が2組いて、それぞれ向かう方向が異なるのが面白いです。床面の質感、そして伸びる影が今にも動き出しそうな感じがよく描写されています。
使用機材:SONY α7C II + FE 28-60mm F4-5.6
床や壁の光の反射が綺麗だったので、28mmの描写を活かして建物の骨組みと共に写しました。カラー写真ですがどこかセピア写真のようでもあり、ノスタルジックな気分に浸ることができました。
使用機材:SONY α7C II + FE 28-60mm F4-5.6
壁にできた影の模様が気になって撮りました。このような被写体も好みでつい撮ってしまいます。壁にマス目があり、油断するとすぐに大きく歪んでしまうので慎重に撮影します。撮ってみると壁の塗料の凹凸が精細に写っており息を吞みました。
使用機材:SONY α7C II + FE 28-60mm F4-5.6
折角の綺麗な夕焼けなのでこれはもったいないと、急いで近くの高いビルに上りました。太陽は沈んでしまっていましたが、まだオレンジから青色のグラデーションは残っていたので、急いでシャッターを切ります。展望台の厚いガラス越しのせいか色が濃くなり、偶然ではありますが外で撮るより面白みのある結果を得られたように思います。
連れ出したい、この小型フルサイズ
「α7C」の親しみやすさはそのままに、新しさを感じる仕上がりになっています。特に新しさや進化を感じたのは、AFまわりと描写です。AIプロセッシングユニット搭載の被写体認識性能が良くなり、撮影がより快適になりました。また撮影後にPCの大きな画面で見た時に、ワクワクする気持ちが大きくなりました。それは偏に最新世代の画像処理エンジン搭載など最先端の技術が詰め込まれたことによる、描写性能と“打率”の向上のおかげです。
「α7C」は小型フルサイズという革新的な存在で、今も決して色褪せません。しかしながら「α7C II」はシャッターを押すのがより楽しくなる、胸高鳴る一台と言えるでしょう。ぜひお試しください。
Photo by MAP CAMERA Staff