917: ファインダー越しの非日常『OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 IS』
2024年02月12日
OM SYSTEM(オーエムシステム)から35mm判換算で「300mmから1200mm相当」、テレコンバーターを使用すれば「最大2400mm相当」を実現する待望の超望遠レンズ『OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 IS』が2024年3月に発売予定。前回『OM-1 Mark II』のフォトプレビューにも本レンズで撮影した作例が登場しておりますが、今回は相性も検証すべく現行モデル『OM-1』と組み合わせました。
透過率が良くゴーストやフレアを徹底的に排除するZEROコーティング、スーパーEDレンズやEDレンズなど最新の光学設計技術で構成された15群25枚のレンズ構成によりズーム全域で高い光学性能、高解像でクリアな描写を実現しています。また5軸シンクロ手ぶれ補正により、野鳥やスポーツなど動きの速い被写体などでも手持ち撮影を強力にサポート。
写欲を確実に高めてくれる『OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 IS』のフォトプレビューをご覧ください。
使用機材:OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 IS
使用機材:OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 IS
地上 約200メートルからの世界。普段は超広角レンズでこのようなシーンを撮影することが多い筆者ですが、今回は焦点距離 150-600mm(35mm判換算300-1200mm相当)の撮影が可能な超望遠レンズのファインダー越しに東京の風景を眺めます。「5軸シンクロ手ぶれ補正」の効果はとても強力で、シャッターボタンを半押しした際の像も非常に安定しており、手持ち撮影時でのフレーミングにとても役立ちます。
寒い冬の日でも暖かい日差しが差し込むと陽炎が見られます。地表から上空にかけて歪みが弱まっていく様子を見るとその温度感がよく分かります。幻想的な風景を写真に収めましたが、このような状況下でも被写体のディティールをしっかりと再現していることに驚きを隠せません。
使用機材:OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 IS
遠くの方から乾いたマフラーサウンドを響かせてやってきたKAWASAKI ZRX。狙った被写体は2つ先の交差点にも関わらず最新の光学設計技術で構成された15群25枚のレンズはしっかりとバイクの美しいデザイン、金属の質感を捉えています。本レンズの特徴でもある通常のズームリング操作に加えて、レンズの先端を持って前後に動かし素早く安定したズーミングができる「直進ズーム操作」で見せたい画角に瞬時に合わせることができました。
使用機材:OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 IS
超望遠撮影の大本命でもある「野鳥撮影」。森の中で耳を澄ますと可愛らしい鳥のさえずりが聞こえてまいりました。肉眼では捉えることができずファインダー越しに辺りを見回しているとシジュウカラ科の「ヤマガラ」が枝をピョンピョンと飛び回っており、チャンスを伺いながら600mm(35mm判換算 1200mm相当)でシャッターを切りました。日差しが強いシーンながらZERO (Zuiko Extra-low Reflection Optical) コーティングの恩恵もありコントラストの高い鮮明な描写。毛並みのふさふさ感を表現してくれました。
使用機材:OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 IS
フットサル場での一コマ。和気あいあいと談笑していた数分前、キックオフで熱いプレイが始まりました。イメージセンサーのフォトダイオードを4分割する構成によって縦・横両方向で位相差情報を取得できる、1,053点オールクロス像面位相差クアッドピクセルAF方式を採用した『OM-1』と本レンズの相性は抜群!安定したフォーカシングで動きの速い被写体にもしっかり追従、信頼性の高い組み合わせであると感じました。
使用機材:OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 IS
自動車の撮影は、超望遠レンズならではの「圧縮効果」を活用するとより印象的に魅せることのできる被写体のひとつ。レクサスの美しいデザインに映りこむ風景、凛としたヘッドライトのLEDライトは1枚をより印象的に仕上げてくれました。モータースポーツ撮影はもちろんのこと、仲間とのツーリングなどで走行風景などを撮影したい場合にも非常に適したレンズだとおもいます。ヘッドライトの強い光でゴーストやフレアが発生することも多いシーンですが、しっかりと抑制していることがよくわかります。
使用機材:OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 IS
使用機材:OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 IS
使用機材:OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 IS
夜の帳が降りる頃、埠頭からの風景を眺めます。各社カメラメーカーの高感度性能が日々向上しておりますが、筆者は大切な撮影の時は上限をISO6400に設定し撮影をしています。そうなるとより手振れ補正機能の実力が試されるシーンでしょう。
レインボーブリッジの下は多くの船が行き来しています。船旅はゆっくりのんびりと行くものだと筆者は思っておりましたが、遠くの方から驚くほどのスピードで移動するジェット船を発見。甲高いキーンというサウンドと共にその熱風は、まるでゴッホの油絵のよう。船を追うカモメたちと印象的な1枚に仕上げることができました。
ファインダー越しの非日常
コーティングの配置面を最適化したZEROコーティングの恩恵もあり、厳しい環境下においても安定した発色やコントラスト、解像感や逆光性能を実現。35mm判換算で1200mm相当、テレコンバーターを使用すれば最大2400mm相当をレンズ重量約2065gで実現できる唯一無二の超望遠レンズです。
今回撮影に持ち出したOM-1は重量約599gとなり、レンズと組み合わせても3Kg以内に収めることのできる超望遠レンズはなかなかありません。
マイクロフォーサーズ規格と超望遠レンズを組み合わせれば、撮影時に画面いっぱいの大きさで被写体を捉えることができ、撮影後のトリミングによる画素数の低下を防ぐことができるのも大きなメリット。野鳥や飛行機、スポーツや風景撮影までこの1本があれば画面いっぱいにお気に入りの被写体を手軽に撮影できることでしょう。
ぜひ『OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 IS』と共に、マイクロフォーサーズと最高の超望遠ライフをお愉しみください。
『OM SYSTEM OM-1 Mark II』の記事でも本レンズで撮影した写真を掲載しております。併せてご覧ください。
Photo by MAP CAMERA Staff