ニコンから小型・軽量の大口径超広角ズームレンズ『NIKKOR Z 17-28mm F2.8』が発売されます。メーカーサイトには「ダイナミックな映像表現が気軽に楽しめる」という一文が開口一番にあり、動画撮影での使用を想定していることを伺えます。確かに動体にも強い高速AF、またステッピングモーターやコントロールリングの採用による静かで滑らかな操作性は、静止画だけでなく動画の撮影においても威力を発揮します。しかし当然ながら写真撮影においても活躍するレンズです。ニコンのラインアップにある大口径超広角ズームレンズといえば『NIKKOR Z 14-24mm F2.8 S』があります。Sラインで焦点距離も異なりはしますが、同じ開放F値2.8通しでありながら重さは450gと当レンズの方が3割ほど軽く、携行性や取り回しのしやすさで優位となっています。超広角ならではのパースを活かした撮影、そして最短撮影距離19cm（広角端）を活かしたダイナミックな画作りなど、特徴的な表現を楽しむことができます。今回は『Z6II』と組み合わせて撮影してきました。フォトプレビューをどうぞご覧ください。

暑さは残るものの風が強く、空には秋らしい雲が出ていました。この巻雲はすじ雲、はね雲、しらす雲などと呼ばれることもある、秋の代表的な雲のひとつです。空が見たままの色で写ると気持ちがいいものです。

可愛らしい三連の赤い実がなっていると思い近寄ると、蕾でした。ウキツリボクというブラジルの花で、このあと下の部分が開き赤色と黄色という派手な色味で見る人を楽しませてくれるのだそうです。背景がグリーンになるよう位置を調整しながら最短撮影距離で撮影しました。

この住宅地は個性的なお宅が多く、最近住宅に興味があるので見ているだけでも楽しいです。都心と違って建物が密になっておらず、畑やその横に野菜の無人販売所があったりとのんびりした雰囲気。そしてすれ違うワンちゃんは大型犬が多かったです。こういう暮らしに憧れます。

よく通る坂を改めて見てみると、思いのほか急勾配であることに気づきました。登るには力が要りそうです。まさに坂を踏みしめて登る人を撮りました。

海沿いの堤防の上に座る人と空を超広角らしく切り取りました。堤防には仲間と来る人もいますがひとりの方も多く、皆さん語らったり海を見たりとあまりスマホを触ることなく過ごしていて、素敵な時間の過ごし方だと感じます。

陽が水平線に沈み、でもまだ空にオレンジ色が残っている時間帯。肉眼では暗いですが大口径ですから問題なく撮影できます。ドライブインに立ち寄り、そういえばドライブインという言葉をあまり聞かなくなったことに気づきます。代わりに台頭してきたのが道の駅。道の駅が登場したのは平成になってからですから、ドライブインは最近流行りの昭和レトロかもしれません。ドライブインを巡る撮影旅行も楽しそうです。

気軽にダイナミック

十分な明るさのあるスリムでコンパクトな軽量ズームレンズです。大口径ですから暗所でも速いシャッタースピードで撮影できますし、19cmの最短撮影距離でパースを活かしたダイナミックな写真を撮ることができます。普段からの持ち歩き用としてはもちろん、旅行に持っていき出会ったすべてを写真に収めるのにも最適です。ズームをしても全長が変わらないので、ジンバルや三脚に付けたときもバランスがよく、スムーズに撮影を進められるでしょう。また撮影距離を問わず周辺部まで高画質ですから、明るいレンズならではの浅い被写界深度や美しいボケ味と相まって作品をワンランクアップさせてくれます。超広角を気軽に扱えて、しかも綺麗に写る。そんな素晴らしいレンズです。ぜひお試しください。

Photo by MAP CAMERA Staff