2022年6月23日発売予定の『Panasonic LEICA DG SUMMILUX 9mm F1.7 ASPH.』をご紹介いたします。当レンズは35mm換算で18mmという超広角レンズです。それだけではなく、最短撮影距離9.5cmで35mm換算最大撮影倍率0.5倍のハーフマクロレンズであり、F1.7という極めて明るい大口径レンズでもあります。これらの条件を備え、さらにはライカの厳しい光学基準をクリアしているので、描写性能も申し分ありません。超広角とハーフマクロと大口径というなんとも贅沢な組み合わせは、例えば遠近感を強調したダイナミックな構図の夜景などの機材の力量を問われる撮影も可能とします。超広角でありながら背景を大きくボカしたり、落ち着いた照明のレストランでのテーブルフォトなど、アイデア次第でさまざまな作品を生み出すことができるでしょう。静かで高速・高精度なインナーフォーカスは、静止画のみならず動画撮影においても活躍しそうです。フォトプレビューをどうぞご覧ください。
ビルの上層階。いつもならこの大きな窓からどこまでも見渡せるこの場所も、梅雨の曇天に阻まれます。まるで雲の中にいるかのようでミステリアス。モノクロ写真のようにも見えるかもしれませんが、わずかに色づく赤いテレビ塔がカラー写真であることを告げてくれます。
面といえば、能面は一説によると200種類以上存在するそうです。「能面のよう」という言葉は無表情や顔が端正な様を指します。お面ですから表情は変わりません。それなのに喜怒哀楽すべてを表現できるとされ、こうして見つめていると心の内がお面の表情に反映されるようで少し怖いと感じます。
綺麗な花を見て一呼吸。もう梅雨入り後ですから、雨が降ったり止んだりの毎日です。そんな時期に満開を迎えるあじさいは、日本人にとってなくてはならない存在。濡れそぼつあじさいは色をさしてくれるばかりか、暗い世界に射し込んでくる光のようです。
雲があまりに立派なので、雲を主役に一枚撮ります。どこまでも広がる曇天を、35mm換算18mmの超広角で少しも逃さず搦め捕ります。
桟橋にかけられたロープ。よく見ると三編みに編まれており、まるでヘアアレンジのよう。超広角レンズながら寄れるので、桟橋がボケるように撮影します。
子どもの頃、海のお土産の定番といえば星の砂でした。星の砂があるのは南方の美しい砂浜のようですが、そうでないビーチにもお土産屋さんには小瓶に入った星の砂が売っているので、なぜか買って帰ったものです。星の砂が進化して素敵なランプになっているのを見つけました。
潮が引くと現れる岩肌。潮だまりには蟹や小魚といった小さな生き物がいて、子どもから大人まで覗いて楽しめる人気スポットです。ずっと向こうには雲が薄くなっているのがちらりと見え、これからあの空がやってくるのか、それともすでに通り過ぎた空なのかと思案します。雲が晴れ、明るい空がやってきますよう。
一望千里を手中に収めん
目の前の景色を余すことなくひとつの写真に収める贅沢。それは例えるなら、主題に思い切り近付いて得た感動をそのまま掴み取り心にそっとしまうような工程。それを可能とする稀有なレンズが登場したと感じました。マイクロフォーサーズ用というのがまたよくて、互いの特性を活かし合って唯一無二の道具となっています。なんの気なしに撮る行為もクリエイティブに昇華させ、いつもと違う一枚が撮れることでしょう。お手にとっていただきたい一本です。
Photo by MAP CAMERA Staff