RF-Sレンズとしては初となる超広角ズームレンズ「Canon RF-S10-18mm F4.5-6.3 IS STM」が登場しました。『RF28mm F2.8 STM』にも使われている「プラスチックモールド非球面レンズ」を採用しており、約150g全長約44.9mmという小型軽量設計で35mm判換算約16-29mm相当をカバーする超広角レンズを実現させました。MF撮影時には最短撮影距離0.086mの近接撮影が可能で、ボディ内手ブレ補正機構を搭載しているカメラとの組み合わせで最大6.0段の効果を発揮します。既に発売されている「RF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STM」「RF-S55-210mm F5-7.1 IS STM」等と合わせ広角から望遠域までコンパクトなRF-Sレンズで揃えることが出来るようになりました。ぜひフォトプレビューをご覧ください。
もう12月も半ばだというのにまだ紅葉が残っていたので嬉しくなって撮影しました。鮮やかな色味とコントラスト。木の幹の解像感がとても高くて驚きました。画面隅までムラのない写りです。『RF28mm F2.8 STM』と同様に「プラスチックモールド非球面レンズ」を採用していますがどちらのレンズも本当によく写るレンズだと思います。
鮮やかな色がとても目を引きます。冬が本格的になり花の少ない時期に人目をひくサザンカ。一面を埋めるようにテレ端開放絞りで撮影しました。結構のっぺり写ってしまいがちな面の撮影ですが、それぞれの色がしっかり分離していてスッキリした描写です。
MF撮影時には最短撮影距離0.086mですが、AF撮影時でも最短撮影距離0.14m(10mm~18mm時)で撮影が可能です。狭い場所や片手でしか撮れない状況でも、これだけ寄ることが出来るのはとても便利。ピント面が奥にありますがスゥーっと目線が向かいます。ボケ感もしっかりしていて超広角レンズで撮ったとは思えないほどです。
歪んだ感じもなく空間をしっかり写してくれました。JPEG撮って出しのレンズプロファイル込みの状態ですが各線がきっちり整って出てきます。あえてレンズの補正を切るということはしないと思うのですが、現像ソフトなどでプロファイルがまだない場合などは注意をしたほうがいいかもしれません。
中間域で撮影しました。年季の入った桶のザラっとした質感、色の深み、影のつきかたなど非常に良い描写です。せっかくのズームレンズなので良いポイントを探しながら撮りたいこともあると思います。どの焦点距離でも安定した描写をしてくれるので安心です。
歩いていると水滴がついている落ち葉を発見したので寄ってみました。初めは水滴で濡れた葉に惹かれたのですが撮ったあとの写真を見て乾いている葉のディテールに驚きました。カサカサして乾燥している葉の細かな描写。ここまで写せるのかと感心してしまいました。
絞ってみましたが細い枝先まで良く写っています。今回レンズフードは未装着で撮影しましたが逆光でも解像感が落ちることなく枝の先までしっかり写っています。陽の光が入ってくるような状況でも、フレアゴーストが気になって避けるようなことがあまりなかったのが印象的でした。
広角端開放絞りで撮影。レンズ単体でも手ブレ補正4段分の効果がありボディ内手ブレ補正機構と組み合わせれば最大7段分の補正効果が期待できます。夜間のスローシャッター手持ちでも問題なく撮影することが出来ました。
小型軽量、手頃な本格派。
RF-Sレンズにもついに超広角ズームが揃った。そう思いながらどんな写りをするのかと使ってみると想像以上の本格派。APS-C機にとってそもそも超広角は貴重な存在です。その中で最初の一本としてこのクオリティで写せるレンズが登場したというのは非常に頼もしい。サイズも小さくコストパフォーマンスも非常に良い。超広角を使ってみたかったという新規ユーザーにもとてもおススメしやすい一本です。旅行にこれ一本持っていくのも良し、他のレンズに添えても負担になりにくい。手頃な本格派超広角レンズ、ぜひ使ってみてください。
Photo by MAP CAMERA Staff