

ついにDXシリーズ初となるF2.8通しのズームレンズが登場しました。ニコンより発売される『 Nikon NIKKOR Z DX 16-50mm F2.8 VR 』のフォトプレビューをご紹介いたします。35mm判換算で24-75mm相当の画角、ズーム全域で開放F値2.8、それでいて約330gの軽量な大口径標準ズームレンズとなっています。最大5.0段の高い手ブレ補正効果を発揮する、レンズシフト方式手ブレ補正機構を搭載しており、最短撮影距離は広角端0.15m、望遠端0.25mとクローズアップ撮影が可能です。AF駆動にはSTM(ステッピングモーター)を採用し静音性に配慮、フォーカスブリージングも抑制されており、動画撮影にも向いています。本レンズはDXシリーズ初のF2.8通しズームレンズということで注目度も高かったのではないでしょうか。気になって価格を見てみると、F2.8通しズームレンズでこのプライスなのかと驚いた1本です。「Z50II」に合わせて撮影してまいりました。ぜひご覧ください。

メタセコイアの木の少し低い位置にいる枝にピントを合わせて、広角端開放絞りで撮影をしました。線形の羽根のような葉を1枚ずつ丁寧に描いてくれていて、背景ボケも優しい写りです。

望遠端の開放絞りからピント面はシャープで浮き立つような立体感。前ボケ・後ボケ・周辺部での玉ボケの形の綺麗さなど、文句のつけようのない写りです。

噴水の水しぶきを撮影。こうしたランダムに飛び交う小さな水滴は合わせるのが難しいのですが、一番手前の水しぶきにピントを合わせるようにして撮影してみたところ、たまに後方に引っ張られることもありましたが、しっかりと水滴を認識してフォーカスしてくれました。

最短撮影距離は、広角端で0.15m、望遠端で0.25m。被写体に近づいたダイナミックなクローズアップ写真も撮影できます。少し絞ってテーブルフォトを撮ってみましたが、手前側のボケは硬くなく、金のスプーンの光沢感や陶器のコップや英字が書かれた紙など様々な質感を描写してくれました。

ガラスの持つ硬質で透明な質感や、それを留める金属リングの冷たい光沢を見事に描いてくれました。望遠端までズームしなくとも柔らかい、豊かなボケ味です。

望遠端0.25mの最短撮影距離で撮影。ここまで近づくにはレンズフードは外さなければいけないほど寄れます。鮮やかな花びらはもちろんのこと、光に透けた葉の葉脈、その表面を覆う微細な産毛の1本1本まで解像してくれました。

西日が差し込む通路を歩く人々のシルエットの長い影、床の木目に沿って伸びるハイライトの美しさや影の階調表現が実に見事です。反射で少し滲むような光にも嫌な色が混じらずに綺麗に写してくれました。

マジックアワーならではの複雑で美しい色合いを忠実に再現してくれました。この時期としては珍しいような立体的な雲の輪郭もしっかり描写してくれています。

最大5.0段の高い手ブレ補正効果を発揮する、レンズシフト方式手ブレ補正(VR)機構を内蔵。手ブレを気にすることなく暗いところでも手持ち撮影が可能です。ISO感度を上げることなく、1/4秒のシャッタースピードでもブレることなく撮影することが出来ました。「Z8」などのシンクロVR対応カメラと組み合わせることで、画面中央部と周辺部で最大5.5段の補正効果も発揮するとのことです。

しゃがんで見上げるようにして撮影。1日撮影していると歩数としては約2万を超えるのですが、普段よりずっと疲れないで撮影することが出来ました。これもF2.8通しのズームレンズが約330gという軽さのおかげです。


DXユーザー必携の1本
ニコンDXフォーマットユーザーにとって、まさに「待望の一本」と呼ぶにふさわしいレンズ。開放F2.8通しの標準ズームでありながら約330gという驚異的な軽さで、一日中持ち歩いても疲れを感じさせない軽快さ。開放F2.8からシャープで、前後のボケも柔らかく綺麗。マクロレンズ並みに寄れるだけでなく接撮影時でも変わらぬ解像力。5.0段の手ブレ補正で夜間時の撮影までもこれ一本でこなせてしまいます。それでいて破格のコストパフォーマンス。DXユーザー必携の1本と呼べてしまうほど完成度の高い『 Nikon NIKKOR Z DX 16-50mm F2.8 VR 』。ぜひ使ってみてください。
Photo by MAP CAMERA Staff
 
             
                











 
   
   
   
   
   
   
   
   
  