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711:『SIGMA Sports 150-600mm F5-6.3 DG DN OS L-Mount』

711:『SIGMA Sports 150-600mm F5-6.3 DG DN OS L-Mount』

2021年08月14日

焦点距離 : 600mm / 絞り:F7.1 / シャッタースピード:1/800秒 / ISO:640 / 使用機材:SIGMA fp L + Sports 150-600mm F5-6.3 DG DN OS

 

「DG DN」シリーズ初の「Sports」ライン『SIGMA Sports 150-600mm F5-6.3 DG DN OS』の発表。Lマウントユーザーにとっても待望の超望遠ズームレンズということで発売を心待ちにしている方も多いのではないでしょうか。超望遠レンズの活躍シーンはスポーツ、野鳥、レーシングなど多岐にわたりますが、その中でも今回は一番身近な被写体でもあり超望遠を持ったら一度は撮りたいと思う「動物」をメインに撮影してきました。ボディの選択に悩みましたが、超望遠にして約2.1kgという軽量化を実現したレンズなので『SIGMA fp L』との組み合わせでチャレンジしてきました。さらに冒険心をくすぐられた筆者は対応のテレコンバーター『TC-2011』ではなく『SIGMA fp L』の「クロップズーム」機能を使い2倍の1200mm相当も使い撮影してきました。超望遠を楽しみ尽くす『SIGMA Sports 150-600mm F5-6.3 DG DN OS』の写り、ぜひご覧ください。

 

焦点距離 : 600mm / 絞り:F6.3 / シャッタースピード:1/3200秒 / ISO:320 / 使用機材:SIGMA fp L + Sports 150-600mm F5-6.3 DG DN OS

 

真横と真正面のフラミンゴ。フラミンゴを真正面で見ると意外とゴツゴツしていてかなりの強面。秘密の集会現場を目撃してしまった気分です。600mmの単焦点でズームも出来るレンズと言うほどにテレ端においての解像力に優れたレンズ。他のフラミンゴたちがバシャバシャと後ろで水面を揺らすのでボケも面白い画になりました。

 

焦点距離 : 600mm / 絞り:F6.3 / シャッタースピード:1/2500秒 / ISO:320 / 使用機材:SIGMA fp L + Sports 150-600mm F5-6.3 DG DN OS

 

 

焦点距離 : 150mm(×2=300mm) / 絞り:F6.3 / シャッタースピード:1/2000秒 / ISO:250 / 使用機材:SIGMA fp L + Sports 150-600mm F5-6.3 DG DN OS

 

本当はバシャバシャと走るフラミンゴをテレ側で撮影する予定でしたが、引きの画が面白かったのでそのまま「クロップズーム」のワイド端で撮影。走っていくフラミンゴとじっとしているフラミンゴのスポットライトのような光の当たりかたと、まるでオブジェのようになっている背景のフラミンゴ達とのバランスが気に入りました。AF追従も想像以上に健闘してくれました。激しい動きのある被写体なら『Panasonic Sシリーズ』との組み合わせで使うのも面白いかもしれません。

 

焦点距離 : 384mm(×2=768mm) / 絞り:F6.3 / シャッタースピード:1/320秒 / ISO:320 / 使用機材:SIGMA fp L + Sports 150-600mm F5-6.3 DG DN OS

 

この日はかなり暑さが厳しい日で、どの動物達も日陰で涼んでいました。そういえば大型のレンズを構えているからなのか、この日はよく動物達と目が合ったような気がします。遊び心で手前に生えている草をボケにして覗いているような画にしました。このカットもクロップズームを使って約750mmほどの焦点距離で撮影しましたがクロップを使ってもこの解像感は少し衝撃的です。

 

焦点距離 : 600mm(×2=1200mm) / 絞り:F6.3 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:1600 / 使用機材:SIGMA fp L + Sports 150-600mm F5-6.3 DG DN OS

 

その中でも一番衝撃的だったのはこのカット。コアラは室内にいるので自然光は天窓から漏れる僅かな光しかなく、今回もけっして光の条件が良いところにいたわけではありません。にも関わらず上質な光を受けているように見えたのは1,200mmという超圧縮された世界だからでは、と推測しています。クロップズームのカットですが、コアラの毛のモコモコ感もしっかりと描写されています。

 

焦点距離 : 600mm / 絞り:F6.3 / シャッタースピード:1/800秒 / ISO:320 / 使用機材:SIGMA fp L + Sports 150-600mm F5-6.3 DG DN OS

 

 

焦点距離 : 600mm / 絞り:F6.3 / シャッタースピード:1/320秒 / ISO:320 / 使用機材:SIGMA fp L + Sports 150-600mm F5-6.3 DG DN OS

 

ずっと前から撮影してみたかった大型の動物の一部を画面いっぱいに写し込むカット、超望遠にしかできない画の作り方です。撮っているとこちらを見つめてきたので筆者もカメラを下げ、互いに見つめ合う不思議な数秒間がありました。

 

焦点距離 : 150mm(×2=300mm) / 絞り:F9 / シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:640 / 使用機材:SIGMA fp L + Sports 150-600mm F5-6.3 DG DN OS

 

ペリカンの喉袋を見た時、このレンズの絞ったときの解像力を思い知りました。今回は開放絞りをメインに撮影しましたが積極的に絞って使いたいレンズです。『SIGMA Sports 150-600mm F5-6.3 DG DN OS』と『SIGMA fp L』との組み合わせでは手振れの不安があると思いますが、4段分の手振れ補正は想像以上に効果を発揮してくれました。ハンドグリップ『HG-21』、ビューファインダー『EVF-11』を装着して撮影に臨みましたがどちらも強くオススメしたいです。安定感が格段に上がります。

 

焦点距離 : 600mm(×2=1200mm) / 絞り:F6.3 / シャッタースピード:1/320秒 / ISO:1000 / 使用機材:SIGMA fp L + Sports 150-600mm F5-6.3 DG DN OS

 

 

焦点距離 : 589mm(×2=1178mm) / 絞り:F6.3 / シャッタースピード:1/500秒 / ISO:800 / 使用機材:SIGMA fp L + Sports 150-600mm F5-6.3 DG DN OS

 

動物達も舎内に繋がる扉の前をウロウロとする時間帯、すでに他のカメラマンの方の姿もありません。僅かな光量でここまで精細な画を写してくれるのは、いつでも満足なシチュエーションで撮影できるわけではないフィールド撮影において信頼できるレンズだと感じました。

 

焦点距離 : 600mm(×2=1200mm) / 絞り:F6.3 / シャッタースピード:1/320秒 / ISO:250 / 使用機材:SIGMA fp L + Sports 150-600mm F5-6.3 DG DN OS

 

 

超望遠を味わい尽くす

この暑い時期に午前中から閉園近い時間まで高低差がはげしい園内を歩きまわることが出来たのは自分でも驚きました。道中暑さ対策で休憩も挟みましたし、やはり帰りにはヘトヘトになりましたが機材の重さは直接的な理由にはならなかったと思います。超望遠レンズの撮影は体力と忍耐が必須。その負担を軽くし「超望遠の重さがネック」だった方にとっての切り札的なレンズになるかもしれません。クロップなしで高画素機『SIGMA fp L』との解像感を楽しむのはもちろんですが「クロップズーム」を使って撮影したことで1枚あたりのデータ量が減り、撮影枚数を増やせたのは嬉しい誤算。2倍クロップがカメラ内で設定出来るのは『SIGMA fp L』のみということもあり積極的に使ってみました。個人的にはこの2倍ズームが解像感の許容範囲でもありますが機能としては最大5倍までクロップ出来ます。テレコンバーター『TC-2011』と「クロップズーム」を組み合わせれば2倍ズームで2,400mm、最大で6,000mmが撮れるのか、など未知の体験に妄想が膨らむばかり。Lマウント初の超望遠レンズを待ち焦がれていたユーザーにも、超望遠レンズをこの機会に使ってみたいと思っていたユーザーどちらにも、ぜひ使っていただきたいイチ押しのレンズです。

 

Photo by MAP CAMERA Staff


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