LEICA趣味人 - LEICA 『M』と京都蜜月散歩!? - Vol.1 | Kasyapa for Leica Kasyapa for Leica|(カシャパ フォー ライカ)東京新宿のカメラ専門店マップカメラが提供するLeica専門サイト 
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LEICA趣味人 -LEICA 『M』と京都蜜月散歩!? -


ライカが大好きだ。中学生時代から憧れが始まり、20代後半に『M3』を手に入れ、以来『M2』,『M4』,『M5』と順調にライカウイルスは増殖し、デジタルになっても『M8』,『M9P』とライカ道を順調に歩んできた。そしてブライトフレームが浮かび上がるファインダーを覗いてフレーミングするという、変わらぬプリミティブな使い心地こそ、ライカの神髄だと信じてきた。デジタルになってもプレビューなどは見ずに使っていた。
 ところが、後継機の『M』にはライブビューや動画という、これまでのライカにはなかった機能が追加された。そしてさらに『M8』、『M9』などのコダックのCCDセンサーから時流となったCMOSへと変わってしまった。ライカよ!お前もか。数多ある普通のデジタルカメラに成り下がってしまったのか!と嘆き悲しみ、ずっと大事にM9Pを使い続ける決意を固めていた。
 ところが、いけない!つい出来心で魔が差して『M』を借りてしまった。私の愛機はあくまでも『M9P』。しかし発売以来、『M』の存在は気になってはいた。ちょうど京都で仕事があり、1日だけ時間がある。そこで『M』に対する懐疑的な思いを持ちながらも、一緒に京都の町を歩き始めた。果たして『M』はやはり私の好きなライカなのか?それとも違うカメラになってしまったのか?結論はいかに?


LEICA M(typ240) + Elmarit 21mm/f2.8
LEICA M(typ240) + Elmarit 21mm/f2.8

まずは八坂神社からスタート。祇園町にあり、通称「祇園さん」とも呼ばれ、7月の祇園祭でも知られている。エルマリート21mmを装着して、ライブビューを試してみる。外付けファインダーだと視野率やパララックスの問題で、フレーミングがなかなか決まらない。ところがライブビューだと一発で決まる。う〜ん凄い!

LEICA M(typ240) + Elmarit 21mm/f2.8
LEICA M(typ240) + Elmarit 21mm/f2.8

祇園さんの楼門をくぐり境内へと進む。雨上がりの樹木や地面の濡れたしっとりとした質感が心地よく写し込まれている。ここでもライブビューが威力を発揮してバランス良く、構図と色のバランスを吟味しながら撮影ができた。ライカで広角を使って風景を撮る時のフレーミングのもどかしさが、あっさりと解消されている。

LEICA M(typ240) + Elmarit 21mm/f2.8
LEICA M(typ240) + Elmarit 21mm/f2.8

祇園さんから足を伸ばして、知恩院へ。左甚五郎の忘れ傘を見ようと来てみたが、本殿は改修中で残念ながら見学できず。そこで若い僧侶が大晦日に反動をつけて、後ろに反り返りながら鐘を撞くことで有名な鐘楼を撮影。やはりここでもライブビューが威力を発揮。ローアングルでもライカが使えることに驚く。


LEICA M(typ240) + Elmarit 21mm/f2.8
LEICA M(typ240) + Elmarit 21mm/f2.8

雨の日の苔は美しい。深みのある微妙な色やトーンの再現はデジタルでは難しいのだが、エルマリート21mmは難なく再現してくれた。色の深みやのりは絶対CCDだと信じていたのだが、『M』の色作りと表現力はこれまでのCMOSへの思い込みをあっさりと覆してしまった。

LEICA M(typ240) + Elmarit 21mm/f2.8
LEICA M(typ240) + Elmarit 21mm/f2.8

和の佇まいは心が和む。緑と石と竹垣などが見事に調和して、そこに身を置くだけでホッとする。この立体感と空気感の表現はライカならではだ。21mmはライカのブライトフレームに対応していないので、外付けファインダーを装着することになる。フレーミングが難しく、敬遠気味なのだが、『M』のライブビューでは楽しくて仕方がない。


LEICA M(typ240) + Elmarit 21mm/f2.8
LEICA M(typ240) + Elmarit 21mm/f2.8

円山公園の池まで来ると何と大きな鳥がお出迎え。そして目の前2メートルくらいのところを悠々と歩き始めた。しゃがんでローアングルからライブビューで間合いを計り、タイミングをみて、息を殺してシャッターを静かに切る。構図も水平もタイミングもバッチリと決まり気持ちがいい。


LEICA M(typ240) + Elmarit 21mm/f2.8
LEICA M(typ240) + Elmarit 21mm/f2.8

えべっさんが祇園さんに祀られるようになったのは平安時代。全国のえべっさんの中でも歴史が古い。「 商売繁昌で笹もってこい!」のかけ声でおなじみの「えびす信仰」。広角で狙うと造形的にも面白い。朱色の深みのある鮮やかさと石や布の質感描写が素晴らしい。


LEICA M(typ240) + Summaron 35mm/f3.5
LEICA M(typ240) + Summaron 35mm/f3.5

21mmはライブビューが極めて威力を発揮する。しかしライカはあくまでもレンジファインダーカメラ。レンズをズマロン35mmに交換して、レンジファインダー機としてのライカを検証。小路に面した壁にガラス窓があり、中には坪庭。人が通るのを待って、さっと構えてレンジファインダーで撮影。やはりこれだ!

LEICA M(typ240) + Summaron 35mm/f3.5
LEICA M(typ240) + Summaron 35mm/f3.5

地下道から地上への階段を上がって行くと正面に南座がそびえ立っている。階段の上の歩道を背の高い外国人女性が通り過ぎる。すかさずファインダーを覗いてシャッターを切る。ストリートフォトにはやはりライカは向いている。そして何よりも撮ることが心底楽しい。『M』もやはり私の好きなライカそのものだった。


LEICA M(typ240) + Summaron 35mm/f3.5
LEICA M(typ240) + Summaron 35mm/f3.5

先斗町には、とにかくたくさん路地がある。先斗町も小路なのに、そこに路地が交差している。路地越しに見る先斗町がまた風情がある。お茶屋もたくさん残っている。ブライトフレームを覗いて前後に動きながらフレーミング。この抜けの良いファインダーを覗く快感は一眼レフのファインダーでは決して味わえない。

LEICA M(typ240) + Summaron 35mm/f3.5
LEICA M(typ240) + Summaron 35mm/f3.5

先斗町には赤い提灯や蛇の目傘が良く似合う。京都ならではの光景だ。ライカの赤の再現は美しい。派手過ぎずしっとりとした色合いは和の空間を撮るのにピッタリ。提灯や蛇の目傘の紙の質感と立体感も驚くほど。ズマロン35mmはf3.5と少し暗いが、とても良いレンズだ。

LEICA M(typ240) + Summaron 35mm/f3.5
LEICA M(typ240) + Summaron 35mm/f3.5

京都では良く見かける円窓。土壁に竹で編んだ格子が美しい。この質感と立体感の描写を見よ。ズマロン恐るべし。最新レンズの切れ味も素晴らしいが、古いレンズも侮れない。オーディオの世界も最新のデジタル録音と真空管の組み合わせに人気がある。ライカの古いレンズも最新の『M』で蘇る。

LEICA M(typ240) + Summaron 35mm/f3.5
LEICA M(typ240) + Summaron 35mm/f3.5

京都には現在、上七軒、祗園甲部、祗園東、先斗町、宮川町の五花街がある。五花街では、それぞれの花街ごとに決められた紋章がついた提灯が軒下に下げられている。先斗町では、千鳥をモチーフにして千鳥の紋章がついている。暖かみのある灯りもズマロンはしっとりと描写する。

LEICA M(typ240) + Summaron 35mm/f3.5
LEICA M(typ240) + Summaron 35mm/f3.5

先斗町を上がった先には歌舞練場があり、朝のお稽古に舞妓さんが向かう。風情たっぷりの先斗町の小路には舞妓さんが良く似合う。会釈して通り過ぎた舞妓さんの後ろ姿を『M』を構えてパチリ。手応えを感じた会心の一枚。ライカは撮る喜びをひしひしと感じさせてくれる唯一のカメラだと思う。


LEICA M(typ240) + Summaron 35mm/f3.5
LEICA M(typ240) + Summaron 35mm/f3.5

歌舞練場の正面玄関脇にある鉄の扉。手前には植え込みが置かれ、何のために使うのかわからない謎の扉だが、なぜか意匠が優れていて、鉄と石の取り合わせが妙に興味をそそる。きっちりとフレーミングしたいので、ライブビューに切り替える。いつの間にかライブビューに全く違和感がなくなり、自然と使っていた。

LEICA M(typ240) +  Summaron 35mm/f3.5
LEICA M(typ240) + Summaron 35mm/f3.5

新京極で見つけた面白い看板。もう廃業しているようだが、立体的に作られた力の字が何とも味わい深い。これもズマロンでライブビュー撮影。
きっちりとフレーミングしてノートリミング。力の字のあるモルタルの質感と木の戸の微妙なグラデーションも良く描写している。



<Vol.2へつづく>

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[Category: Leica Special Contents|掲載日時:2015年02月02日 21時00分]

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