絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/60秒 / ISO:400 / 使用機材:LEICA M + APO-Summicron 75mm/f2.0 ASPH.
レンズには様々な”収差”というものがあるが、その中でも大きな物に色収差というものがある。レンズに入った光は色別に屈折する角度が異なる為に、ピントがそれぞれの波長でズレてしまう事を指すが、その補正を3つの波長で行ったものをアポクロマート・レンズと呼んでいる。光学的な話では少々ややこしいが、ピントの解像感が抜群に良い点と色滲みの少なさ、スッキリと清々しい発色がLEICAのAPO-Summicronシリーズの大きな特徴だと個人的には思っている。
前ボケ、後ろボケともに非常に美しく、ピントがはっきりと立ち上がる。そして抜群にシャープ。75mmというちょっと望遠よりの焦点距離は想像以上に使いやすく、その中でもこのレンズは描写と相まってお勧めしたい1本だ。
絞り:F4.5 / シャッタースピード:1/1500秒 / ISO:200 / 使用機材:LEICA M9-P + APO-Summicron 75mm/f2.0 ASPH.
逆光にも強い。無機質な被写体だがガラスの質感等も美しく、繊細だが神経質ではないその描写は好感が持てる。
絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:400 / 使用機材:LEICA M + APO-Summicron 75mm/f2.0 ASPH.
LEICAを初めて使う方に、意外とおすすめなのが75mmという焦点距離だ。最短撮影距離が1mや75cmと遠いライカレンズ、一眼レフでなれていると構図も散漫になりがちだが、75mmと少々踏み込んだ焦点距離のお陰で”切り取る”感覚がより強くなり、また最短撮影距離も75cmのため被写体を大きく写せる。ボケも美しく、発色も綺麗なこのレンズであれば撮影していてもとても楽しめるのではないだろうか。ただし、最短・開放ではピントが極めて薄いため、フォーカスはぜひとも慎重に。
絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/60秒 / ISO:200 / 使用機材:LEICA M9-P + APO-Summicron 75mm/f2.0 ASPH.
絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/30秒 / ISO:400 / 使用機材:LEICA M + APO-Summicron 75mm/f2.0 ASPH.
ボケの嫌みの無さ、安定した美しさは特筆ものだろう。『APO-Summicron 90mm』も良いレンズだったが、ボケの美しさでは75mmに一歩譲るかもしれない。
絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/60秒 / ISO:400 / 使用機材:LEICA M + APO-Summicron 75mm/f2.0 ASPH.
街中でのスナップでも、少し遠くを見る感じで撮影を楽しめる。ボケ量も大きいので、ピントの目線をどこに置くのか、そこも考えどころだ。
絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/60秒 / ISO:400 / 使用機材:LEICA M + APO-Summicron 75mm/f2.0 ASPH.
絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:200 / 使用機材:LEICA M9-P + APO-Summicron 75mm/f2.0 ASPH.
M型LEICAでここまで近接が楽しめるのだから文句は無いだろう。ため息が出る様な瑞々しい発色、色彩の美しさだ。背景も輝度差のある複雑なシチュエーションだが、柔らかなボケが被写体を活かしてくれる。
絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/60秒 / ISO:400 / 使用機材:LEICA M + APO-Summicron 75mm/f2.0 ASPH.
シャープな被写体はシャープに、ソフトな被写体はソフトに描き分ける。頼りになるレンズだ。
絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/60秒 / ISO:400 / 使用機材:LEICA M + APO-Summicron 75mm/f2.0 ASPH.
フードは最近のスライド内蔵式のタイプ。コンパクトにまとまっているためボディバランスが良く、手にしっかりとホールドして撮影が楽しめる。ズミルックス75mmと比べると随分小型、軽量になった本レンズ、バランスの良い性能と豪華な描写スペックを誇るLEICA中望遠レンズの逸品だ。75mmという焦点距離に興味が有れば、まず手にしてみて頂きたいレンズである。
Photo by MAP CAMERA Staff