『Leica ズミルックス TL35mm F1.4 ASPH』の発売から約半年ほどが経ちましたが、早くもライカTLレンズシリーズに新しい仲間が登場です!
その名も『Leica アポ・マクロ・エルマリートTL 60mm F2.8 ASPH.』。
TLレンズ初のマクロレンズはいったいどのような写りを見せてくれるのでしょうか?その写りと使い勝手が気になるところ。ということで、早速撮影に臨みました。
マクロレンズと言えばAFが迷いがちでMFに頼らざるを得ないイメージが強いですが、本レンズは想像よりもずっとAFの精度が高く、MFを使わずともスッとフォーカスが狙ったところに来てくれることに感動しました。
まず始めにご紹介するのは、水に濡れたキキョウです。日に照らされてきらめく水滴が美しいですね。ライカらしい落ち着いた写りのおかげもあってか、とても神秘的な1枚になりました。
先ほどAFについて触れましたが、ライカTL60mmの発売に合わせてライカTの最新ファームウェア「Ver.1.55」が配信開始となりました。
今までライカTのAFモードは「MF」「AFs」「AFc」の3種類でしたが、こちらのファームウェアをあてることで、ライカTL60mmをライカTに装着した際に新たに「AFsマクロ」「AFcマクロ」の2つのモードが使えるようになりました。(TL60mm以外のレンズを装着した場合はマクロ表示は出ません。)
そして、このマクロモードを使用することでマクロ撮影時のAFスピードが格段に速くなるのです! 本レンズのご購入を検討されている方、またはご購入された方はファームウェアのアップデートをお忘れなく!
※Ver.1.55以前でもマクロモードを選ぶことは可能ですが、正常な動作の保障はしていないとのことですので、本レンズをご使用の際はファームウェアのアップデートをおすすめいたします。
本レンズはマクロ撮影はもちろんのこと、スナップ撮影でも活躍します。換算すると90mm相当になりますので、中望遠レンズならではの立体感のある写りを楽しむことが出来ます。
花の蜜を吸う蝶々を撮影しました。本当に細かい所までよく写ります…。開放でもピントが合っている部分はしっかりとシャープな写りを見せてくれるレンズです。
さて、本レンズのスペックを見てお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、フィルター径が60mmとかなり特殊な仕様となっています。現行のノクティルックスと同じサイズですね。
レンズのサイズは8.9cmとコンパクト。重量も320gと軽量なので、1日肩からぶら下げていても苦にならない重さです。
路地裏でじっとこちらを見つめていた猫を撮影。珍しいカメラに興味津々のご様子?
ポートレートにも最適なこちらのレンズ。被写体とちょうどいい距離感が取れるので、このように猫を撮影していても警戒されません。動物を撮ることにも向いているレンズですね。
この日は日差しがとても強かったのですが、それでもどこか優しい写りを見せてくれるのはやはりライカだからでしょう。
前回の『Leica ズミルックス TL35mm F1.4 ASPH』の時もそうでしたが、今回も全ての写真がほぼ撮って出しです。個人的にライカTで撮影をした写真は色合いがとても好みなので、使えば使うほどライカTの魅力に引きこまれていきます…。
今までライカTLレンズシリーズにはマクロレンズが無かったのでわかりませんでしたが、ライカTはマクロ撮影の際に実効F値表示になります。ニコンと同じですね。Exifも実効F値で記録されるため、マクロ撮影時のF値は記憶をたどって書いています。
大きく見やすい液晶画面のおかげで、ローアングル撮影もらくらくです。
ここで小休止。最近話題になっている水信玄餅…のように見えますが水饅頭です。奥の黒蜜が透けて見えてしまうほどの透明感。そしてこのみずみずしさがたまりません。
逆光によるフレアやゴーストも程よく抑えられています。
お昼過ぎに撮影に出かけたのですが、気付いたら日が傾き始めていました。時間を忘れるほど夢中になって撮っていたようです。
近接撮影でのとろけるようなボケ味はもちろん、少し離れたところからの撮影でも十分背景がぼけてくれるのが中望遠レンズの嬉しいところ。マクロ、スナップ、風景、そしてポートレートと、色々な楽しみ方のできるレンズです。
『Leica アポ・マクロ・エルマリートTL 60mm F2.8 ASPH.』いかがでしたでしょうか。
『Leica ズミルックス TL35mm F1.4 ASPH』と同じく、ブラックとシルバーの2色展開です。今回はボディもレンズもシルバーで撮影をしましたが、やはりライカTの上品なシルバーは目を引くものがありますね。
本レンズの登場により、ライカTLレンズも合計6本となりました。だんだんとラインナップが充実していくライカTLシステムから今後も目が離せません。
Photo by MAP CAMERA Staff
|