LEICA VARIO-ELMARIT-SL 24-70mm F2.8 ASPH. 【Part.2】
2021年06月10日
ライカSLレンズの新たな指標『Leica バリオ・エルマリート SL 24-70mm F2.8 ASPH.』。今回はライカカメラジャパン株式会社のご協力により貴重な本レンズをお借りすることができました。フォトプレビュー第二弾としてさらに魅力をお伝えできればと思っております。
今やプロフェッショナル向けレンズの定番とも言えるF2.8通し標準ズームレンズ。近年はミラーレス用として新設計されたレンズが各メーカーより発売され、より解像性能にこだわったレンズがラインアップされています。ライカSLシリーズには当初より『SL24-90mm F2.8-4 ASPH.』という高性能なズームレンズが存在していますが、小型化とF2.8通しという世の中のニーズに応えた『Leica バリオ・エルマリート SL 24-70mm F2.8 ASPH.』を登場させたのでしょう 。使用して感じるのは何処にでも持ち出せる軽快さと、いつでも期待以上の写真が残せる画作りの良さ。標準ズームレンズの決定版とも言える完成度の高い1本に仕上がっています。
第一弾でもお話ししましたが、本レンズは「MADE IN JAPAN」が刻まれたSLシリーズ初のレンズ。ライカと言えばドイツ製というイメージの方も多いと思いますが、過去にあったライカRシリーズでも「MADE IN JAPAN」のレンズがラインアップされていました。ご存知の通り戦後から今日まで代表的なカメラメーカーの多くは日本にあり、より高性能なズームレンズを長年に渡って研究・製造してきたノウハウがあります。ライカが求める理想の標準ズームを作ることができたのは、やはり日本だったからこそではないかと考えます。
うねるような樹木を見上げての一枚。本レンズには手ブレ補正は搭載されていませんが、今回使用した『Leica SL2』の強力なボディ内手ブレ補正によって低速シャッターでもなんのその。1/25秒でも安定して撮影することができます。
休憩で訪れたカフェでの一枚。この土地を訪れた際には必ず立ち寄るお店で、雰囲気の良いアンティーク家具に囲まれながら美味しい料理が楽しめます。 この日の昼食に頼んだのはレーズンライスのキーマカレー。普段テーブルフォトを撮ることは少ないのですが、思いついた時に臨機応変に対応できるのもズームレンズのいい所。コントラストが高いながらも落ち着いた発色は、現代のライカレンズらしい品のある写り味です。
深みのある階調と、ハッとするようなピントの解像感。近接でも遠景でも絞り解放から高画質が楽しめるズームレンズです。
柔らかさの中に確かな芯がある。良いレンズの基準は人それぞれかもしれませんが、ただ解像力が高いだけやボケ味が綺麗なだけではない、現代のライカレンズに通ずる描写が『Leica バリオ・エルマリート SL 24-70mm F2.8 ASPH.』からも感じられます。
絆が生んだ銘玉
ドイツと日本には歴史や産業的な観点から見ても昔から接点が多く、勝手ながら盟友であり、ライバルであり、憧れの存在だと思っています。今回の『Leica バリオ・エルマリート SL 24-70mm F2.8 ASPH.』は言わばドイツと日本の絆が生んだレンズではないかと思いました。製品を作る上で各メーカーには明確な基準やコンセプトがある中で、ライカの持つ描写や物作りのこだわりを日本の職人が作り上げる。これほど信頼感のあるレンズは他に無いかもしれません。
光を通して写真という芸術を生み出すカメラとレンズ。それを100年以上創造してきたライカ。デジタル時代に登場した『Leica バリオ・エルマリート SL 24-70mm F2.8 ASPH.』はこれからのライカの歴史を担う一本だと感じました。
Photo by MAP CAMERA Staff
LEICA VARIO-ELMARIT-SL 24-70mm F2.8 ASPH. 【Part.1】
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