

ライカが提案する新しいカメラスタイル『LEICA T CAMERA SYSTEM』に新たなレンズ2本が発表されました。 今回はその1本である広角ズーム『LEICA SUPER-VARIO-ELMAR-T 11–23mm F3.5-4.5 ASPH.』のご紹介です。超広角レンズである『SUPER ELMAR』の名を継承し、35mm判換算で約17~35mmに相当する画角をカバーする事ができるLEICA Tレンズ初の広角ズームレンズ。LEICA TシリーズのレンズはMレンズと同じ設計者が担当しているということもあり、その描写性能も非常に気になるところです。ライカが送り出す最新の広角ズームレンズはいかなるものか、早速試写へ出かけました。
まずは光と影が折り重なる1枚目。影の美しさを際立たせるためモノクロームで撮影しました。 広角端での撮影ながら四隅の流れを感じる事も無いシャープな描写です。そしてシャドウ部の粘りも素晴らしく、影で黒くなったレンガの質感もしっかりと写し出しています。


薄明るい光の中にある被写体もトーン豊かに表現しています。近接撮影も得意でボケ味も美しいレンズです。

光が射す窓際。最新のレンズでもライカレンズは空気感を表すのに優れていると感じます。柔らかな光と温かさを感じられる一枚です。


古く錆びれたミシン。薄暗い室内での撮影でもしっかり細部まで描写する性能には驚きました。細かな装飾や浮き出たサビも写し出しています。そしてコクのある黒を出すモノクローム写真の表現も見事です。

彫刻が施された木製の扉。乾いた木の質感と立体感を感じる描写です。


複雑に組まれた鉄骨。さすが最新設計のライカレンズというべきでしょうか、写真の細部にわたりシャープに、そして繊細に描写をしています。

『LEICA SUPER-VARIO-ELMAR-T 11–23mm F3.5-4.5 ASPH.』はコンパクトなサイズながら素晴らしい描写力を持った広角ズームレンズでした。そしてレンズ自体もさすがと思うデザインと完成度。金属鏡筒でできた質の高い作りと、程よいトルク感のあるスムーズなズームリングなどは触っているだけでライカの物作りの精神を感じる事ができます。ボディへ取り付けた際のバランスも良好で大きく開いた花形フードを取り付ければ今までのLEICA Tにはない迫力のあるルックスとなります。
ライカの描写をいつでもスタイリッシュに楽しめる。今回の『LEICA SUPER-VARIO-ELMAR-T 11–23mm F3.5-4.5 ASPH.』は旅先での撮影やスナップ撮影の可能性を大きく広げてくれるレンズだと感じました。
Photo by MAP CAMERA Staff
