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LEICA M11-P + SUMMICRON M50mm F2.0 4th

LEICA M11-P + SUMMICRON M50mm F2.0 4th

2024年12月27日

 

絞り:F2 / シャッタースピード:1/2000秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11-P + ズミクロン M50mm F2.0 レンズフード組込 (6bit)

 

1994年発売から現行モデルとして発売され続け今年でついに30年。『ズミクロン M50mm F2.0 レンズフード組込』を紹介いたします。ライカの50mmF2レンズの歴史はズマール、ズミタールなどを含めるととても長く、1953年にズミクロンの第一世代「M50mm F2 沈胴」が登場しました。それから第二世代、第三世代、第四世代と続きます。第三世代からレンズ構成そのままにレンズフードが組み込み式になるなど、マイナーチェンジされたものがこの第四世代『ズミクロン M50mm F2.0 レンズフード組込』となります。その後2012年に究極の標準レンズ「アポズミクロン M50mm F2.0 ASPH.」が発売されましたが、高性能かつオールドレンズの描写も楽しむことができる「ライカを代表するレンズ」としてズミクロンはずっと人気のある銘になっています。今回は30周年記念ということで最新モデルの「M11-P」と合わせて改めてその写りを確認してまいりました。コーティングの色がとても綺麗、もうこれだけで所有欲がとまりません。ぜひご覧ください。

撮ったのは数日前。都内の公園ではまだ綺麗に色づく紅葉があったので、今年の撮り納めとして撮影しました。少し色が褪せてきたり、斑になっている葉が季節が変わっていくのを実感させます。中央の一枚の葉が浮くように撮りたかったので背景に光の当たっていない緑葉を配置して浮き立たせました。素晴らしい立体感です。

 

絞り:F8 / シャッタースピード:1/180秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11-P + ズミクロン M50mm F2.0 レンズフード組込 (6bit)

 

F8に絞ると解像感もピークに。背の高いイチョウの木、葉一枚一枚を丁寧に描いているのがわかります。四隅の減光はほぼ、どころか全く見られません。高画素機の性能に十分達しているように感じます。

 

絞り:F2 / シャッタースピード:1/2000秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11-P + ズミクロン M50mm F2.0 レンズフード組込 (6bit)

 

 

絞り:F4 / シャッタースピード:1/180秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11-P + ズミクロン M50mm F2.0 レンズフード組込 (6bit)

 

大正時代に建築された住宅にて。長い歴史を紡いできたレンズで同じように歴史を辿る。そういうシチュエーションに勝手ながら情緒といいましょうか浪漫といいましょうか、現代で言うエモさを感じます。当時のガラスというのは不規則な歪みがあって、不思議な画になります。ピント自体は庭の紅葉に合わせました。そのおかげで手前側、射し込んでくる光がボケになってより不思議な感覚に陥ります。こういう場合のピント合わせは像を重ねるレンジファインダーがとても便利でした。

 

絞り:F2 / シャッタースピード:1/2000秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11-P + ズミクロン M50mm F2.0 レンズフード組込 (6bit)

 

窓越しで直射日光というわけではありませんが、逆光にして花びらの先端にピントを合わせて最短撮影距離+開放絞りで撮影しました。あえてフードは引っ込めてみました。柔らかい描写の中にもしっかり芯があって、近接撮影も楽しむことが出来ます。

 

絞り:F2 / シャッタースピード:1/2000秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11-P + ズミクロン M50mm F2.0 レンズフード組込 (6bit)

 

若干ではありますが、水面に太陽が反射した影響で紫寄りの色が上部に出てきました。そのまま太陽を入れすぎると眩しすぎるのと色乗りが強く出すぎててしまうので絶妙なところを探りながら撮影しました。どちらといえばネガティブな要素かもしれませんが、あえてそのクセを活かした撮影をするのも一つの楽しみです。

 

絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/360秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11-P + ズミクロン M50mm F2.0 レンズフード組込 (6bit)

 

次に場所を変えて都内にやってまいりました。早速絞って撮影をしてみましたが、現代の高画素に対応したレンズと遜色ないシャープな画が撮れます。クレーン車の細いワイヤーやビルの窓枠、画面奥の看板や標識の文字などクッキリ写りました。

 

絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/1000秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11-P + ズミクロン M50mm F2.0 レンズフード組込 (6bit)

 

ボケと解像感の両立。気持ちのいい描写です。

 

絞り:F2 / シャッタースピード:1/1000秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11-P + ズミクロン M50mm F2.0 レンズフード組込 (6bit)

 

開放絞りでは周辺減光もありますが、あえてスポット効果を狙うのも面白いです。赤の発色がビビットながら破綻せず、絶妙です。深い色でとても好みです。

 

絞り:F2.4 / シャッタースピード:1/1000秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11-P + ズミクロン M50mm F2.0 レンズフード組込 (6bit)

 

レンジファインダーというのは改めて「静」の瞬間を捉えるということに関して、非常に優れたファインダーだと今でも感じています。「この画に合わせてこのタイミングが来たときに」撮る。その一瞬のために全神経を集中して切り取る、という行為が非常に楽しいといいましょうか。たまにノーファインダーと感覚で撮ったものがしっかりピントが合っていたときはかなりのアドレナリンが出ます。もしかしたら、そういう快楽を得たいがために使っているのではないかなんて思うこともあります。

 

絞り:F2 / シャッタースピード:1/3000秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11-P + ズミクロン M50mm F2.0 レンズフード組込 (6bit)

 

 

絞り:F2 / シャッタースピード:1/750秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11-P + ズミクロン M50mm F2.0 レンズフード組込 (6bit)

 

夕暮れ時の光が電話ボックスのガラスに反射した様子が綺麗だったので撮影しました。いろんな表情の光を捉えてくれます。あまり意識したこともなかったのですが、ボケの形もきれいでドラマチックな演出に一役買ってくれました。

 

絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/750秒 / ISO:64 / 使用機材:Leica M11-P + ズミクロン M50mm F2.0 レンズフード組込 (6bit)

 

夕暮れ時の時間帯でも隅まで全体をスッキリ写せるのは素晴らしいことです。実は今回の写真はすべてRAWデータをJpegに現像。ストレート現像のものや、明るさをやや調整しただけなのでレンズプロファイルも無しの状態です。絞りで画のバランスを調整できるレンズ性能の高さを改めて実感いたしました。

 

 

世代を超えて愛され続ける銘玉

マップカメラも今年創業30周年。「ズミクロン M50mm F2.0 レンズフード組込」と同い年ということになります。なんだか勝手に嬉しくなってしまう偶然です。ライカユーザーには自分と同い年のバースデーカメラを手にするという文化があります。バースデイレンズはあまり聞きませんが、同じ歳月を生きてきたレンズ(眼)で今を切り取るというのもエモーショナルな気がします。さて、今回は高画素機の最新モデル「M11-P」と組み合わせて使ってみましたが、さすがはズミクロンと言いたくなる素晴らしい写りでした。1stの「ズミクロンM50mm F2 沈胴」を初めて撮ったその日からずっと好きなズミクロンシリーズ。全世代、それぞれに魅力があります。現行モデルとして新品で購入できるこの「ズミクロン M50mm F2.0 レンズフード組込」から始めてみてはいかがでしょうか。そこからしばらくすると世代別の描写を味わう旅も始まるので、そちらもぜひお楽しみに。そして改めて30周年おめでとうございます。時を経てもなお愛され続けるズミクロンに拍手を。

    Photo by MAP CAMERA Staff    

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