初めてのカメラ。 その6 ~続・明るさのお話~
皆様こんにちは!
前回の「明るさのお話」の続きです。
気が付けば、この「初めてのカメラ。」シリーズも
かれこれ2か月近く更新していませんでした…。
時が経つのは早いものです。
さて、それでは久々の更新です。
今回は実際に同じ場所で「こんな設定だったら…」という
具体的な例を出してお話ししましょう。
例えば…
F4 1/1000秒 ISO200という設定で
適正露出(カメラが正しいと判断する明るさ)が得られるシーンがあったとします。
F4 1/1000秒 ISO200
この時にシャッタースピードを倍の1/2000秒にしたとします。
この時、F値やISOが変わらないと…
F4 1/2000秒 ISO200
単純に光の入る量が半分になるので暗い写真が撮れてしまいます。
もっと極端にやると…
F4 1/4000秒 ISO200
こうも暗いと、せっかくの青空なのに気分が上がらなくなっちゃいますね。
では次に。
シャッタースピードは1/2000秒にしたい!
でも明るさは最初と同じ明るさ(適正露出)で撮りたいとします。
そんな時は他の2要素を動かしてみましょう。
シャッタースピードが最初の倍の速さなので
感度を倍にするか、レンズのF値を変えて倍の量の光を取り込めばいいんです。
シャッタースピードとISO感度は反比例の関係で
片方を2倍したら片方を半分にすれば明るさは釣り合います。
仮にここでは分かりやすくISO感度を上げて対応したとします。
感度を倍にするので、1/2000秒 F4
最初の例に挙げた設定と同じ明るさで撮れるようになります。
F4 1/2000秒 ISO400
最初の写真と同じで明るい写真ですね!
感度を倍にして・シャッタースピードを倍速にしたので
この時に専門的な言い方をすると
「シャッタースピードを1段速くして、ISO感度を1段上げる」といいます。
この「○○段(EVとも表します)」というのは
ある基準に対してどれだけ光の量を変えるかを表します。
上記の通り、シャッタースピードとISO感度は2倍・1/2すると「1段」と表します。
4倍・1/4したら「2段」といいます。
では今度は絞り値を動かして対応するとしたらどうでしょう?
先に答えだけ申し上げると1/2000秒
最初の例に挙げた設定と同じ明るさで撮れるようになります。
F2.8 1/2000秒 ISO200
ここで一つ不思議なことが。
先ほどの2要素は2倍ずつ変えたのに絞りだけは倍じゃないんです。
難しい数学の話が絡んでくるのですが√2(約1.4)倍ずつ変わります。
なのでF4から「1段明るくする」時は4÷1.4=約2.8となります。
逆に「1段暗くする」なら4×1.4=約5.6です。
ルート!?平方根なんて高校生以来で…とお思いの方もいらっしゃるでしょうが
最近のカメラはボディ側で絞り値を変えると
ちゃんと計算された数字で動くようになっていますのでご安心ください。
昔のレンズにも絞り環があってちゃんと数字が振ってあるので
頭の中で複雑な計算はしなくてもいいのです。
むしろカメラを触っているうちに2,2.8,4…と上の空で言えるようになります。
これら明るさの3要素の関係を踏まえて色々いじっていくと…
F1.4 1/2500秒 ISO80
F5.6 1/160秒 ISO80
F9 1/1600秒 ISO1600
それぞれ数字はバラバラですが、どれもほぼ同じ明るさです。
構図とかはこの際、目をつぶっていただけると助かります…
これだけ自在に数字を操れれば
「サッカーのシュートの瞬間を撮りたい」とか
「ペットのワンちゃんの背景をぼかしたい」とか
自分がやりたいことや思ったことを自由自在にできるようになります☆
もちろんカメラが判断した明るさ(適正露出)を基準として
「もっと明るくor暗くしたい」と思ったらそれもドンドン試しましょう!
フィルムと違ってデジタルカメラなら失敗しても失うものはないので
沢山撮って沢山失敗をしましょう。
そして、失敗写真を見て何がいけなかったのか考えるのが
上達への一番の近道な気がします。
写真はこの3要素を操れるようになってからが
更に楽しいものだと思っています。
これだけ覚えたらもうバッチリ!
あとは実践あるのみです!
素敵なカメラライフをお送りください♪
今までの初めてのカメラ。シリーズは