『コシナレンズ工場見学ツアー2019』レポート

コシナレンズ工場見学ツアー2019

2019年9月25日(水)、マップカメラ屈指の人気イベント「コシナレンズ工場見学ツアー2019」が開催されました!フォクトレンダー製品が実際に作られている現場を見学できるだけでなく、ご希望の貸出し機材を手に、美味しいお料理や絶景撮影ポイントの散策もできる内容の濃いツアーです!今年もその様子をレポートいたします!

コシナレンズ工場見学ツアー2019

眠い目をこすりながら乗り込んだのは東京駅6:52発『あさま601号』。長野までは新幹線、到着してからはバスでの移動です。

今回のレポート写真は2機種のカメラを使用したのですが、その一つとして持参したのは、『Voigtlander (フォクトレンダー) NOKTON Classic 35mm F1.4 MC VM ~MapCamera 25th Edition~』

今年のマップカメラ25周年を記念して限定250本作られたオリジナル仕様のレンズです!

コシナレンズ工場見学ツアー2019

長野駅からバスで移動すること10分少々。最初の目的地である善光寺へと到着しました。

このタイミングでお客様に事前にお伺いしたご希望のレンズをお貸出し。定番のVMマウントや一眼レフ用レンズはもちろんですが、Eマウント専用レンズを使用する参加者が非常に増えた印象です。

「一生に一度は善光寺詣りを」と言われている善光寺。お参りはもちろん、広い境内を散策しながらの撮影や、有名な七味唐辛子のお土産を買うなど、みなさん思い思いに楽しんでいました。

コシナレンズ工場見学ツアー2019

次の目的地は昼食会場である「泉石亭」です。泉石亭では、長野県小布施町の名物である美味しい栗おこわとお蕎麦をいただきました。

お腹もいっぱいになったところで、次はいよいよコシナの小布施事業所へと向かいます。

小布施事業所 -光学ガラスの開発・製造-

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泉石亭からほど近い距離にある『小布施事業所』。コシナのロゴマークが描かれた大きな看板に気持ちが高鳴ります。こちらではレンズの元となる硝材の加工とプレス加工を見学します。

まず案内されたのはレンズの材料、「バー材」と呼ばれる板状の光学ガラスの山でした。レンズに使用する光学ガラスは、混ぜる成分やその配合を調整することで特性を変化させることが出来、現代の高性能レンズにはこうした硝材の多様性が欠かせません。取り扱っているガラスの種類は様々で、メーカーや厚みの違いも含めると500をも超えるとのことですから驚きです。また、国内メーカーだけでなく、海外メーカーからもガラスを取り寄せているということで、昔からツァイスレンズに使用されていることで有名なSCHOTT社の箱もありました。

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実際にバー材を持たせてもらったのですが、見た目以上に質量があり、まるで金属の塊のようなズシリとした重さに驚きました。

次に見学したのが、レンズへの第一歩となる、「プレス成形」です。

ガラスがサイコロ状にカットされていますが、このようにサイコロ状にしないと熱の加わり方が均等にならないため、この形にしているのだそうです。実際にガラスをカットするところも見せていただき、皆さん興味津々。すべて手作業でカットしているという拘りぶりにも感動しました。

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小さくカットされたガラスは、重さを均一に整えられた後、大きな炉を使って加工が出来る温度まで熱せられ、それぞれの形へと変形してゆきます。そして、熟練の職人の手作業によってプレスされるのですが、この時の炉やガラスの温度はなんと500℃~700℃!常に炉の熱を感じながら作業する過酷な現場です。こういった職人の方々がひとつひとつ手作業で作っているレンズを私たちが普段使っているのかと思うと、感慨深いものがあります。

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アテンドをして下さった小布施事業所の皆様、ありがとうございました。

飯山事業所 -スムージング・レンズ研磨-

小布施事業所から20km程北に位置する『飯山事業所』。小布施で成形されたガラスは、ここ飯山でそれぞれの規定の曲率になるよう研磨され、目標とする性能を発揮できるものへと進化します。

プレスされたガラスはまず、「研削」とよばれる工程によって形を整えます。

ダイヤモンドを用いた専用の機械で指定された表面曲率へと変形し、それぞれのレンズ構成ごとの役割を担うパーツになってゆくのです。

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印象的だったのは、工場の方の「ほとんどこの段階で曲率に関するレンズの精度は決まります」という一言でした。次に待つ「研磨」の行程の研きしろを残しつつも、ガラスがレンズになるように削りかたを見極めなければならないこの作業。コシナの蓄積された経験と技術があるからこそ成せる、まさにモノづくりの真髄を見たような気がします。

こうした作業を経て、いよいよレンズ研磨の工程です。

1枚のレンズだけを磨く「1個磨き」、一度に複数枚を同時に磨く「多数個研磨」など、レンズの材質や形状、役割によって多様な方法でレンズを磨きます。

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研磨されたレンズは研磨材やガラスの微粉を落とすために洗浄を実施しますが、ここでもデリケートなガラスは手作業で洗浄という拘りぶり。

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さて、ピカピカになったレンズはここで「芯取り」と呼ばれる、中心を探り当てる作業に入ります。

レンズ構成の図をご覧になった事のある方はお分かりかもしれませんが、中心を貫く線は、実際には「光軸」と呼ばれる目に見えない中心軸になっており、これがずれてしまうとレンズは本来の性能を発揮できません。

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コシナではこの「芯取り」作業や、この後に控える端面の削り出し作業も出来る限り人の手をかけて行うことで、製品の高いクオリティを維持しているのです。

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なぜ、ここまで作業に人の手を加えてこだわりを貫くのかと言えば、それはひとえに「精度」のため。

我々が日頃何気なく使うレンズたちですが、「何気なく使う」ことが出来るのは、こうした妥協のない姿勢の賜物なのかもしれません。

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飯山事業所の皆様、ありがとうございました。さて、最後に向かうのは中野事業所です!

中野事業所 -機械部品加工・組み立て-

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プレス・研削・研磨などの厳しい基準をクリアしたレンズは、ここ『中野事業所』に集積し、組み立てられて完成品のレンズとして世に出てゆきます。

ここではローレットなどの金属加工の様子や、クリーンルームの中でレンズを組み立てているところを見学します。実際に使用しているレンズが様々な工程と人の手を経て完成することを知ることが出来ました。

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中野事業所にはショールームも設けられています。今まで作られた銘機や銘玉をはじめとするコシナの歴史や、開発秘話など、興味深いお話をたくさん聞かせて頂きました。また、ショーケースの中には試作品のカメラやレンズも展示されており「フォクトレンダー製でこの焦点距離は世に出ていない!」と少し興奮!さらに、流星観測カメラ「メテオ」に採用された『Voigtlander (フォクトレンダー) NOKTON 10.5mm F0.95』も見ることができ、大満足な見学でした。

コシナレンズ工場見学ツアー2019

中野事業所の皆さん、ありがとうございました!

さて、ここで見学は終了。コシナのモノづくりに対する拘りや熱意を改めて感じたところで、最後に『竜王マウンテンパーク』での撮影をたっぷりと楽しんでいただきます。

竜王マウンテンパーク

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竜王マウンテンパークは標高1,770m雲の上のテラス『SORA terrace』があることで有名ですが、この日は晴天に恵まれたため雲海が観れるかどうか…

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ロープウェイから降りると、ひんやりとした高地の空気に「寒いっ!」と思わず声をあげてしまいました。

日中は半袖でも汗ばむような陽気だったのですが、ここは気温17℃。これから日没にかけてさらに気温が下がります。とはいえ、普段見ることができない光景に私も含め皆さん一斉にカメラを構え撮影を始めます。

コシナレンズ工場見学ツアー2019
コシナレンズ工場見学ツアー2019
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今回竜王マウンテンパークでは雲海と呼べるほど雲は広がりませんでしたが、その分素晴らしい夕焼けを堪能することができました!澄んだ空気の中で見る美しい景色に感動です!

その後は長野駅で解散をしましたが、皆さんご満足いただけたようで、スタッフ一同その日の疲れが吹き飛ぶ思いでした。

ご参加いただいたお客様、株式会社コシナの皆様、本当にありがとうございました!

[ Category:etc. | 掲載日時:19年10月07日 19時15分 ]
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