「どのカメラを選べばいいかわからない…」
そんなお客様の声をよく聞きます。
このブログでは、同じテーマを違うカメラで撮影したらどのような違いが出るのか、毎月1つテーマを設けて比較。
各メーカーの担当スタッフがカメラとレンズを組み合わせておすすめセットとしてご提案致します。
12月のテーマは「イルミネーションを撮ろう!セット」
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本格的な冬が始まる前から、各地でイルミネーションを目にします。
キラキラ光る光は見ているだけで華やいだ気持ちに。
写真に残したいけれどいざ撮影してみると何かが違う…
そもそもどんなボディとレンズを持っていけばいいのか…
このブログがそんなお悩みを解決するきっかけのひとつになれば幸いです。
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はじめに、今回イルミネーションを撮影してみて
綺麗に撮影出来た方法をご紹介します。
1.玉ボケをつくる
あまり光をくっきり捉えすぎると電球がはっきり写ったり、ボツボツした光になってしまいます。
できるだけ開放で撮って、光をボケさせふんわりした写りにする事で綺麗に撮れたように感じます。
2.明るく撮る
イルミネーションを見た時の感動を写真に残すためには光を出来るだけ取り込む必要があります。
開放にして、シャッタースピードを遅めに設定して、明るく撮りました。
3.ホワイトバランスを調整する
今回はシャンパンゴールドが綺麗なイルミネーションを撮影しました。
そのため、オートのホワイトバランスだと、見ているよりも白味が強く、見ていた色と違う場合も。
ホワイトバランスを調整して赤味を強めることで、シャンパンゴールドの色が見た時の印象に近い色で
表現することが出来ました。
もし、思い通りの色が出ない場合はホワイトバランスを調整してみるのもオススメです。
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Leicaフロアがオススメするカメラとレンズは、SL2-S+ズミクロン M35mm F2 (6枚玉)です。
2020年に発売されたSL2-Sと、1969年に発売された、ズミクロンM35mmの2代目。通称6枚玉。
SL2-Sは最高ISO感度100000という高感度性能を備えたカメラですが、高感度でも低ノイズで撮影が可能なため、
イルミネーションでの撮影におススメです。
また、5軸の手振れ補正をボディに搭載しています。手ブレの心配なくイルミネーションを撮ることが出来るカメラです。
今回なぜ、6枚玉というオールドレンズをオススメさせていただいたのか。
それは、オールドレンズならではのふんわりとした写りとイルミネーションの光がマッチするのではないかと考えたからです。
上の写真では、ゴーストが右下に出ています。
イルミネーションを見た時に最初に思うことは、光のきらびやかさと美しさ、ではないでしょうか。
光に包まれた時の感動を6枚玉ならそのまま写真に写し込んでくれます。
イルミネーションを見上げるような構図で開放で撮影しました。
流れるようなボケで、木を中心にぐるぐる光が回っているようです。
最新のレンズでも、スマートフォンでも撮れないこのレンズだから撮れた一枚です。
オールドレンズの6枚玉ならではの写りと、夜間撮影でも安心できる性能のLeica最新ミラーレスカメラのSL2-S。
綺麗に写るのはもちろん、他のレンズでは表せないような描写を求めている方にオススメのセットです。
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SONY 担当スタッフがおすすめするカメラとレンズは SONY α7CとSONY FE 100mm F2.8 STF GM OSSです。
ボディは前回に引き続きSONY α7C。コンパクトながらもフルサイズセンサー搭載の万能な1機です。
そしてレンズはSONY FE 100mm F2.8 STF GM OSS。SONY Gマスターレンズならではの高解像力はもちろん、なによりも強調したいのが”STF”レンズであること。唯一無二のボケ感にこだわり、口径食(F値の明るいレンズの画面周辺で目立ちやすい玉ボケ等の歪み)を徹底的に抑制したレンズです。花やポートレート撮影はもちろんのこと、まさにイルミネーションを撮るのにピッタリのレンズです。
イルミネーションの中に潜り込み、光に包まれるような1枚。焦点距離100mmだからこそ表現できるドラマチックな構図ではないでしょうか。
周辺部に多少収差は見られますが、それも幻想的な雰囲気を醸し出してくれます。
中央はさすがGMレンズらしいシャープさ、周辺部はSTFレンズ特有のやわらかなボケ感、なんとも贅沢な描写を1度に味わうことができます。
イルミネーション全体を取るのには難しい焦点距離ですが、遠くで光同士が溶け合っているような、特別な描写はやはり癖になります。
SONY FE 100mm F2.8 STF GM OSSは重量感もあり決して持ち運びに便利とは言えませんが、今年の冬こそ本格的なイルミネーション撮影に挑戦してみたいという方に、おすすめの組み合わせです。
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Nikon担当スタッフがおすすめするカメラとレンズは、Nikon Z6IIとNIKKOR Z 85mm F1.8 Sです。
Z6IIはボディ内に5.0段の手振れ補正を搭載しております。これによって夜の撮影が手持ちで可能です。
冒頭でも触れましたが、ホワイトバランスの設定を太陽光に設定しています。温かみが強調され、印象的な写真に仕上がっています。
イルミネーションを見た時の寒い季節ながらどこか温まる心情を写し出しているようです。
縦の写真のほうがより圧縮効果が感じられます。イルミネーションの光源が集約され、煌びやかな絵になりました。
85mmという焦点距離にポートレートというイメージをお持ちの方が多いと思いますが、風景を撮るのにもおすすめです。
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CanonフロアがおすすめするカメラとレンズはEOS R6とRF15-35mm F2.8 L IS USMです。
EOS R6は一眼カメラとして標準の約2010万画素数を保有していますが、EOSRシリーズのなかでは画素数があまり高くありません。しかしEOS R5よりも高い常用ISO感度ISO102400を実現しています。
そのため高感度撮影も難なくクリアできます。
また、ボディ内手振れ補正機構によって夜間撮影も簡単に行うことができます。
今回レンズはRF15-35mm F2.8 L IS USM を使用しましたが、建築や風景、ポートレートに最適な1本です。
撮影してみて、被写体から大きく離れずにワイド撮影を可能にし遠近感を強調させることができると感じました。イルミネーションの全体を写真に収めたい方におすすめのレンズではないかと思います。
上から眺めているように撮ってみました。イルミネーションを撮りに行くのは初めてでしたが、ホワイトバランスを調節しながら好みの雰囲気に仕上げました。夜の撮影は初めてでしたがEOS R6、RF15-35mm F2.8 L IS USMと共に12月の思い出を残すことができました。
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最後に同じような構図で撮影した写真をまとめて掲載いたします。
SL2-S+ズミクロン M35mm F2(6枚玉)
F5.6よりもさらに絞ると、手前の光は星のような輝きに描写され、奥になるにつれ玉ボケになっており、立体感のある一枚になりました。
開放で撮った時と、絞った時に違うレンズかのような写りが楽しめることがLeicaのレンズの楽しさだと思います。
SONY α7C+SONY FE 100mm F2.8 STF GM OSS
1度知ったらやみつきになる印象的な玉ボケです。口径食も見受けられず、さすがSTFレンズ。
肉眼では気付けない、この画角で切り取られてみて初めてわかる発見や美しさを味わえます。
Nikon Z6II+NIKKOR Z 85mm F1.8 S
レンズによっては、点光源の中に指紋のような独特な模様が現れることがありますが、本レンズはそのような事はなく、綺麗に玉ボケが映っています。四隅までしっかり玉ボケの形も表現できております。
EOS R6+RF15-35mm F2.8 L IS USM
レンズは、F2.8通しのいわゆる「大三元」の大口径広角ズームです。今回初めて使用しましたが
後ろの点光源もつぶれることなく一つ一つ丁寧に仕上げてくれました。カチッと決まるところは決まりボケるところは滲むようにボケてくれます。
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同じ時間に同じ場所で同じものを。
撮り比べてみれば選んだカメラやレンズによって個性は様々。
私たちが比較してみてそれぞれの良さを発見できたように、皆様も自分好みのカメラとレンズを見つけることができたら幸いです。
今回ご紹介したボディとレンズの組み合わせは、マップカメラの「カメラ・アラカルト」からもお買い求めできます!ぜひご覧ください!