ー これから本格的にカメラを始めたい ー
ー APS-Cやマイクロフォーサーズからフルサイズに乗り換えたい ー
そんなご希望をお持ちの方に是非オススメしたいカメラがあるのです。
それは「このカメラを買っておけば間違いない」と言っても過言ではない各社を代表するカメラ、“NEW STANDARD“を背負う者達です。
今回はフルサイズカメラ3大メーカーの「Canon」「Nikon」「SONY」から2024年4月現在販売されているカメラでそれぞれ1台を徹底比較していき、どのメーカー、どのカメラが自分自身に合うのかご確認頂ければと思います。
【今回ご紹介するカメラ】
それぞれのスペックを下記の順番で比較していきたいと思います。
- 価格
- ファインダー
- モニター
- グリップ
- ダイヤル
- AF性能(被写体認識)
- 高感度耐性
- 連射性能
- 動画性能&メモリーカード
基本スペックを把握しておくために比較表を作成しました。
まずはこちらをチェックしてから細かく掘り下げていきましょう。
【価格】
価格差を見るとZ6Ⅱがかなりお買い得に見えますが、発売時期的にはCanon EOS R6(初代)と同じ時期になりますので経済情勢なども踏まえて考えると致し方ない価格差かと思います。
しかし、値段差以上に優れた機能を持っている部分がございますので是非その他の注目ポイントも下記の比較でご確認下さい。
そうは言っても中古を20万円以下で手に入れられるというのはカメラ選びの大きな要素になるでしょう。
【ファインダー】
ファインダーのスペック的な部分はほとんど変わりありませんが、スペックとは別に見え方に違いがありました。
結論から申し上げると、一番デジタル臭さがないファインダーはNikon Z6Ⅱでした。
EOS R6 MarkⅡもかなり良好ですが、Nikonのファインダーの圧倒的な美しさがあります。
α7Ⅳはまだデジタル感が残るもののα7Ⅲよりグレードアップしておりますし、違和感を覚えるようなものではありませんのでご安心ください。
【モニター】
Z6Ⅱのみチルト液晶で、EOS R6 MarkⅡとα7Ⅳはバリアングル液晶となっており、それぞれにメリットはあります。
〜チルト液晶〜
・光軸上にモニターがあるため違和感なく撮影できる。
・モニターの上下運動のみなので簡単でスムーズに操作できる。
〜バリアングル液晶〜
・モニターアングルの自由度が高く縦アングルや動画撮影時の自撮りもやりやすい。
・液晶を裏向けて閉じると画面保護ができる。
こちらに関しては好みが大きく分かれるかと思いますので、使用用途に合わせて最適なモニター形式を探してみてください。
そして、今回3台持ち歩いて感じたのはモニターのドット数の違いによる写真の見え方です。
特に感じたのがZ6Ⅱの美しい写りです。
それぞれを単体で利用している時は全く問題なかったのですが、見比べた時に表示される写真の繊細さの違いを感じました。
これは撮影者のテンションもそうですが、ポートレート撮影などでモデルさんに見せる時のテンションにも関わってくるかと思いますので、モニター解像度の違いが気になる方は一度Z6Ⅱをお試しいただければと思います。
【グリップ】
グリップ感はどのカメラも良いのですが、それぞれに特徴があります。
握り込んだ際にEOS R6 MarkⅡとZ6Ⅱは中指の第一関節側(指先側)に引っ掛かりがありますが、α7Ⅳはグリップ前方に深い彫り込みがあり中指の第二関節付近に引っ掛かりがあります。
今回、家族に協力してもらい妻と娘にそれぞれのカメラを持ってシャッターを切ってもらったのですが、手の小さい二人はα7Ⅳが一番握りやすいと感じた様です。
個人的には手の形にフィットし隙間なく握り込める構造を意識したCanonのグリップが好みではあるのですが、α7Ⅳは「握力で持つ」ではなく「中指で引っ掛けて親指で支える」ような状態になり、かなり手の負担が少なく私も好印象でした。
Z6Ⅱに関しては次の話題で出てくる写真も合わせてご覧頂くと分かりやすいのですが背面の作りはα7Ⅳ寄りなので、2機種を上手く混ぜ合わせたグリップ感に思えます。
【ダイヤル】
EOS R6 MarkⅡ…3つ
Z6Ⅱ…2つ
α7Ⅳ…4つ
それぞれどの機能を当て込むかカスタマイズが可能ですがカスタムの自由度はダイヤル数の多いSONYに軍配が上がります。
ただCanonのRFシステムではレンズ側にコントロールリングが搭載されておりますので、実質SONYと同等のダイヤル数になると言えるでしょう。
こう見るとNikonのダイヤルの少なさが目立つかと思いますが、上部にあるISO感度ボタンや露出補正ボタンを押しながらメインコマンドダイヤルを回すと設定を変更できるスタイルとなっており、どのダイヤルにどの機能が割り振られているかなどを変に考えずに操作ができるという分かりやすい操作系となっております。
間違えてダイヤル操作をしてしまうことも防げたりするので、実は慣れるとかなり使いやすいのではないかと感じました。
そして、もう一つ注目すべきは前ダイヤルの場所の違いです。
Canonはシャッターボタンの上、NikonとSONYはシャッターボタンの下に配置されていますので、実機を触れる機会があればどちらが操作しやすいか試していただくのも良いかと思います。
【AF性能(被写体認識)】
EOS R6 MarkⅡ
・人物→顔、頭部(瞳AF対応(左右瞳選択可))
・動物→犬、猫、鳥、馬(瞳AF対応(左右瞳選択可))
・乗り物→モータースポーツカー・バイク、飛行機、鉄道
α7Ⅳ
・人物→顔(瞳AF対応(左右瞳選択可))
・動物→動物 (瞳AF対応(左右瞳選択可)) 、 鳥
Z6II
・人物→顔(瞳AF対応)
・動物→動物 (瞳AF対応)
こちらに関しては発売時期にも起因してきますがEOS R6 MarkⅡに軍配が上がります。
認識対象がかなり増加、明確化しているのは間違いありませんが、更に認識精度が一世代前から格段に向上しており、人の横顔や頭部、そして身体までもが認識対象となっており、更に動物や乗り物関連でも被写体認識が利用できるのでカメラを信用して撮影に臨めることでしょう。
もちろんα7Ⅳもかなりのトラッキング性能を持っているのでスポーツ関連でも問題なく利用できますのでご安心ください。
ただZ6Ⅱは他の2機種と比べると動体撮影があまり得意ではなく、激しい前後運動や不規則な動きの多いスポーツなどではAFが追いつかない場合がありますので、用途に合わせてご利用頂ければと思います。
【高感度耐性】
EOS R6 MarkⅡは驚愕の常用ISO感度102400というスペックを持っておりISO51200でもしっかり使える高感度耐性を持っています。
ただ今回驚いたのがZ6Ⅱの高感度耐性の高さです。
前ボケ後ボケをご確認頂くとノイズ感が分かりやすいのですが、Z6Ⅱは常用ISO感度51200なので最大でもこれだけ使い切れるノイズ処理能力を持っているのはかなりオススメできるポイントだと思います。
α7Ⅳは約3300万画素でこの中で一番画素数が多く高感度ノイズが発生しやすいのですが、その中でもディテールを残しながら上手くノイズ処理をしてくれている印象でこちらも素晴らしい性能です。
【連写性能】
こちらはEOS R6 MarkⅡに軍配が上がります。
メカシャッターは秒間約10コマで全体の中間値ですが、電子シャッターの秒間40コマが圧倒的です。
そしてZ6Ⅱとα7Ⅳにはそれぞれ連写時の注意事項があります。
α7ⅣはRAWで保存する場合「圧縮」であれば問題ないのですが「ロスレス圧縮」「非圧縮」で連写を切るとだいたい秒間6コマ程度に落ちるようになっています。
Z6Ⅱに関しては”拡張”と名前が付いているだけに使えない機能が出てきます。
1、フリッカー低減撮影が使えない(秒間5.5コマが上限)
2、カメラの設定によっては、連続撮影中に露出が安定しないことがある
3、14ビットRAW設定時に秒間約10コマになる(取扱説明書参照)
【動画性能&メモリーカード】
最後に動画性能とメモリーカードについてお話をさせて頂きます。
EOS R6 MarkⅡとZ6Ⅱは映像圧縮形式がIPBのみとなっており容量を小さくできるメリットがありますが細かい動画編集の際は処理が重たくなる傾向があります。
しかしα7ⅣはIPBも対応しつつもALL-Intraという容量はIPBの3倍近くになりますが動画編集などに向いている形式に対応しているためカラーグレーディングなどの編集を前提とした動画を利用を検討されている方はα7Ⅳの方が向いているでしょう。
メモリーカードに関してですが、α7ⅣはCFexpress TypeAが対応しているので大容量の動画データも安心して記録することができますし、何といってもSDカードも同時に対応しているのでSDカード2枚でコスパ良くメモリーカードを揃える事も可能となっております。
Z6Ⅱはダブルスロットですが片方がCFexpress TypeA or XQDカードで、もう一方がSDカードのみとなっております。
2枚挿しする場合は2種類以上のカードを併用する必要がありますのでご注意ください。
EOS R6 MarkⅡに関してはシンプルにSDカード二枚挿しです。
メカシャッター(秒間10コマ)でRAWでバッファが詰まることなく無限連射をしたければV90のSDカードを用意しておくと可能となっておりますのでスポーツなどの一瞬を逃せない撮影をされている方にはお勧めです。(SUNEAST SDXCカード 128GB V90で検証済み)
ここまで”NEW STANDARD“を背負う3機種について徹底比較してきましたがいかがでしょうか。
必要な機能はしっかり備わった上で、それぞれのカメラに秀でたところがあります。
自分にとって何を優先すべきなのか考えていただき、是非自分に合った最高のパートナーを見つけて頂ければと思います。
最後まで御覧いただきありがとうございました。
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