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【木下光学研究所】α7RⅣ×KISTAR 35mm F1.4で見る世界

【木下光学研究所】α7RⅣ×KISTAR 35mm F1.4で見る世界

木下光学研究所。
昭和53年に創業した、レンズ設計会社です。
ヤシカコンタックスカメラで使用されたのRTSマウントをはじめとするマニュアルレンズを多く生産しているレンズメーカーです。


SONYのカメラは、多くのマウントアダプターに対応しているため、多種多様なマウントのレンズを装着することが可能です。
そのため、素早いAFや高解像の現代ミラーレスカメラをお求めの方はもちろん、往年のフィルムカメラで使用されていたマニュアルレンズなどをお持ちの方にも人気のカメラメーカーになっています。

どうしても、SONYのカメラと聞くとGMレンズをはじめとする最先端技術を搭載したレンズを付けて出かけてみようと思いがちですが、今回はマウントアダプターをつけてマニュアルレンズとお出かけしてみようと思いました。

そこで、選んだのが「木下光学研究所 KISTAR 35mm F1.4 (コンタックスRTSマウント)」
最初はアルミ削り出しの鏡筒を見て、フィルムカメラが主流だったころのオールドレンズなのかと思ってしまいそうになりましたが、こちらのレンズは製造が2016年に開始と比較的新しいレンズでした。
格子状に凸凹したズームリングと420gのずっしりとした重みがオールドレンズへのリスペクトを感じます。

こちらのレンズは、最短撮影距離が0.3m。そのため、このように地面に咲いたタンポポも楽々撮影出来ました。
開放F1.4で撮影したため、背景がしっかりボケています。


F値を絞りこむと、一気にシャープな印象に変わります。
開放時もピント面はシャープでしたが、絞ると全体がキリっとクリアになります。
メーカーホームページによると、KISTARシリーズの特徴は開放での柔らかなボケと絞り込んだ時のシャープな描写性とのことですのでその特徴を見事に体現しています。

ブルーベリーのような実の付いている植物がありました。
小学校の登下校時によく見かけ、これは食べられるのだろうかと気になっていた記憶があります。
調べてみると、ヤブランという植物でした。
花が咲いた部分がそのまま実になるそうです。食べられる植物かどうかまでは分からなかったため、小学生の私の疑問は次回以降に持ち越しということになりました。


今回使用したボディはSONY α7RⅣ。α7RⅣの中には、現行品のILCE-7RM4AとILCE-7RM4の2種類あります。
2種類の外観の違いは、背面液晶の下部に「SONY」のロゴが入っているかいないかです。
入っているものがILCE-7RM4、入っていないものがILCE-7RM4Aです。
また、背面モニターもILCE-7RM4Aになって画素数が「144万ドット」から「236万ドット」へとより高精度のものになりました。
しかしながら、裏を返せばその2点以外は仕様・性能などにほとんど変わりはありません。よくご質問いただく点ですが、この2点の違いと考えて頂けたらと思います。

さすがに桜はまだ咲いていませんが、菜の花が線路沿いに色を添えていました。
この日は曇り空で、菜の花の鮮やかな色が出るかが心配でした。
しかし、写真を一枚取ってみると緑が鮮やかに出た印象です。
背景部は曇天に曇っていますが、菜の花の緑と黄色が鮮やかに出ているのが印象的です。
まるで、カメラが色味をみて自分で色を載せているようです。

鈍色の空の下で撮影したことも原因の一つかと思いますが、色味の鮮やかさはありながら主張しすぎない立体感は何か懐かしい気持ちになりました。
しばらくその理由を考えていましたが、CCDセンサーを用いた一眼レフで撮影したようなしっとりとした描写のようだと思ったからだと思いました。
澄み渡るような晴天のもとではこのレンズはどのような描写になるのか気になります。

水表のような薄いピントを狙う場合、AFよりもMFの方がピントを合わせやすいように感じます。
自分でピントをコントロールできるため、このようなシビアなピントの場合はMFの方が早くピントが合います。
木下光学のレンズは多くの人を虜にしている、との噂は耳にしていましたが私も虜になりそうです。
シルクのような肌触りの描写にもうっとりしてしまいますが、現在のカメラとも合致する重厚などっしりとした構えも魅力的です。

池の写真を撮っていていると、「モノクロで撮ってみたらどうかな」と閃きました。
今日はモノクロで撮ろう、と考えている時以外はめったにモノクロ撮影をしない私にとっては珍しいことです。

しかし、MFレンズを持っているとこんなことがあります。
何枚かレンズで撮影すると、このレンズはどんな感じで撮られたがっているかが段々見えてきます。
カラーかモノクロか、日の丸構図で撮った方が良いのか外した方が良いのか、アンダーが良いのかなど、レンズから教えてもらうことがあります。


引き続きモノクロで撮影してみます。
モノクロにすると、周辺減光が少し見られます。しかし、それがベンチの孤独を際立たせているようでいい味になっていると思います。

カラー撮影時でも感じた柔らかい描写はモノクロ撮影でも健在です。
コントラストが高すぎることもなく、幻想的な描写です。


このレンズの特徴を語る上で、このボケは外せません。
油絵の絵具を何度も重ねたようにこってりとしたボケが特徴的です。
少し後ろがグルグルしており、オールドレンズのようなボケが見られます。
他のレンズで似ているボケの出るレンズも少なく、抽象画のようなボケはこのKISTARならではの特徴と言えます。
このボケを見るだけでも、十分このレンズを使う理由になります。


オールドレンズのようで、オールドレンズではない。
シャープな描写ながら、柔らかい色味。
一度使うと、その魅力にとりつかれる魅惑のレンズ。

ヤシカコンタックスマウントのカメラボディの数は少なくなりましたが、マウントアダプターを付けることで種類豊富なSONYミラーレス機で楽しむことが出来ます。


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[ Category:etc. SONY | 掲載日時:24年03月09日 15時00分 ]

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