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【Leica】365日後にレンズを買うスタッフの冒険記 第5話「ズマロン M35mm F2.8 編」

【Leica】365日後にレンズを買うスタッフの冒険記 第5話「ズマロン M35mm F2.8 編」

本連載は、勢い余ってM型ライカ(M-E Typ220)を買ってしまった著者が、自身の理想のレンズを探し求める旅に出掛けると共に、その過程を読者の皆様に楽しんで頂きつつお客様の今後のレンズ選びの一助になればと思い開始致しました。ブログのタイトルは”365日後”としておりますが、今後どうなるかは全くの未定。中古のレンズは一期一会、1年以上かかってしまう可能性もあれば時を待たずして完結してしまう可能性も否めません…。どうぞ完結までお付き合いいただけますと幸いです。

・・・

前回までのあらすじ

「実は35mm派でした……。」とここにきてカミングアウト。シリーズ初の35mm、まずはじめに選んだのはズマロンM35mm F3.5でした。クラシカルなデザインは、カメラに取り付けた際の外観も重要視する著者も納得の一言。モノクロに定評のあるレンズでしたがカラーの写りも著者好み。それでいて価格帯も比較的安価ときたら買わざるを得ない…。著者にとっての唯一の欠点は最短撮影距離が1mというところのみ…。期日の365日後を待たずして買ってしまうのか……!?

 

前回の記事はこちら

【Leica】365日後にレンズを買うスタッフの冒険記 第4話「ズマロン M35mm F3.5 編」

 

第5話 「ズマロン M35mm F2.8 編」

 

著者にとっては文句の付け所がほとんどなかった第4話のズマロン M35mm F3.5でしたが、唯一の難点は最短撮影距離が1mというところでした。そうなると次のレンズは必然とこのレンズになります。

今回借りたレンズはズマロン M35mm F2.8です。レンズの構成そのものは前回のズマロン M35mm F3.5と変わりませんが、硝材の変更により開放F値がF2.8となりました。更に著者にとって大事なところが「最短撮影距離が0.7m」になったところです。それでもテーブルフォトも撮れないような最短撮影距離ですが、1mよりも0.7mの方が使い勝手が良いことは説明不要です。制約が多いカメラやレンズを使うことが好きな変わった趣向を持った著者ですが、はじめの一本に買うレンズと考えると制約は”ほどほど”にした方が良いかなと自己自制が入ります。

フロントキャップを装着した姿。ズミクロン M35mm F2 1st (八枚玉)と瓜二つの造形美は所有感を満たしてくれそうです。無限遠でパチンと止まるピントリングは、暇がある度に触ってしまうほどクセになります。

無限遠と最短撮影距離でそれぞれ。いずれも開放での撮影ですが、程良く周辺に滲みがあり中央部はしっかりと解像してくれます。開放F値はF2.8と控えめですが、充分な立体感を得られます。レンジファインダー機を使用し始めてからというもの、中央部の二重像を重ねてピントを合わせることから自然と被写体を中央に持ってきてしまいます。いわゆる”日の丸構図”で撮ってしまうのですが、周辺の滲みや程良い減光が目線を自然と中心に持ってきてくれ、シンプルに潔く撮る事を肯定してくれているような気がします。

曇天の中で撮影した最初の2枚とは打って変わり、この日は強い日が射す真夏日でした。前回のズマロン M35mm F3.5と同様にシャドー部の階調は良好。この辺りは2段ほど絞って撮影したと記憶しておりますが、周辺までしっかりと解像しています。少し絞るとハイライト部の滲みもあまり気になりません。レンズの状態やコーティングの違いによる個体差もあるかと思いますが、前回のズマロン M35mm F3.5と比較して少しコントラストが強い気がしました。

気付いたら梅雨も明け、サンダルを履きたくなる季節がやって来ました。ある初夏の日の事、写真部に所属していた学生時代に異性の先輩から「あなたの撮る縦写真が好き」と言われたことが嬉しくて縦写真をひたすらに撮り続けていた事を思い出し、久しぶりにカメラを縦に構えました。(その密かな縦写真ブームはHASSELBLAD 500C/Mの購入を機に自然と過ぎ去りました……。)

ピントノブがあるレンズの場合、身体が慣れてくるとノブの位置でおおよそのピント位置が体感で分かるようになってくるのですが、ズマロン M35mm F2.8については大きさ・形状ともに著者の指に馴染み、何度かカメラを構えているうちに自然と身体が覚えてきました。その感覚はもちろん縦写真を撮る際にも活かされます。

 

レンズ購入まであと260日……。

 

 

あれ……?????????

!!!!!!!!!?????????

何やら見慣れた箱が自宅に届きました…。家族に怪しまれる中、咄嗟に出た言葉は

「買取申し込み用の梱包箱だから……。(小声)」

我ながら巧妙な言い逃れをしました。(※のちに家庭内トラブルにつながる恐れがございます。正直に話すのが吉です。)

1年の経過を待たずして購入してしまいました…。購入したレンズは、今回ご紹介したズマロン M35mm F2.8です。シリアルは160万番台、1959年製の個体となります。このレンズは年代によりコーティングやレンズの取り付け指標、鏡筒の材質等が異なりますが、こちらはパープル系のコーティングに鏡筒先端部が軽量なアルミ合金の個体となっております。本記事の冒頭に掲載した写真に装着されているレンズとは異なる個体ですが、写真を比較してみると筐体先端の材質や取り付け指標の大きさや位置が異なることが分かります。個体ごとに仕様が若干違う所もオールドレンズ選びを楽しませる要因の一つ。状態だけでなく製造された年代やシリアルで選ぶのもまた一興です。

著者がズマロン M35mm F2.8を選んだのは、”常にカメラに装着しておく一本”として限りなくバランスの取れたレンズであるということです。中央部をしっかりと解像し、程良い周辺減光と周辺の滲みが中心の被写体をドラマチックに魅せてくれ、それでいて数段絞れば全体をシャープに写すことができる使い勝手の良さ。所有感を存分に満たしてくれる造形美、モノとしてのつくりの良さ。個人的には非の付け所がありませんでした。

また、今回の個体の購入の決め手は、1950年代の個体であること。それに加えてレンズの状態が良かったことです。製造から60年も経過しているレンズのため、市場に出回っているものは経年によるクモリが多少なりともあります。そんな中で状態が良い個体に巡り会ってしまったら、このチャンスを逃すわけにはいきません。

10年前の中古相場は思い出してはいけません。手の届くうちに手に入れるのです。二度と新しい個体が製造されず刻一刻と状態の良いレンズが減っていくオールドレンズ。思わぬタイミングで理想の個体と巡り会った時には”投資”と思って防湿庫へ迎え入れるべきなのだと。(あくまで著者個人の主観でございますが……。)

著者の防湿庫です。機材が増えるのを未然に防ぐため、容量が小さいものを使用しております。本連載のサムネイルと同様にレンズが装着されておらず寂しそうだったM-E Typ220でしたが……

レンズが装着されて見栄えも良くなりました。防湿庫を眺めながらの晩酌が捗りそうです。

 

という事で、急ではございましたが本連載は”ひとまず”完結とさせていただきます。本連載を楽しみにしていらっしゃった方には大変申し訳ないのですが、しばらくはこのレンズとともに写真を楽しみたいと思います。

いずれまたレンズ欲が沸いた際には冒険に出かけるかもしれません。(次は50mmでしょうか……。)

その際はまたお付き合いいただけますと幸いです。では、またいつの日にか。

 




専用フードはこちらから。次はアクセサリー沼にはまってしまうかもしれません……。

[ Category:Leica | 掲載日時:22年07月03日 11時11分 ]


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