【Leica】M8という選択

8月もお盆に差し掛かり、平成最後の夏も気がつけばあと僅か。
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉がありますが、まだまだ酷暑が収まらない今夏。
皆様いかがお過ごしでしょうか?

今回ご紹介するのはLeica M8。
「M8、今はもうM10でしょう?」と思われる方も多いと思います。
しかしこのM8には多くの魅力があると共に、ライカのデジタルM機の中では最も
お買い得。それなりの理由はありますが…「デジタルのライカを何としてでも使ってみたい!」
という方には選択肢として十分検討範囲になるモデルです。

センサーはコダック製CCD APS-Hセンサー。
このセンサーがまずM8の大きな特徴。CCDセンサーといえばフルサイズモデルの
M9系の評価の高さは耳にする事も多く、M9の人気は今でも非常に高いものになっています。
しかしこのM8のセンサーはM9とはまた別。傾向もかなり異なる印象を受けます。

そして何よりもシャッター速度が大きな違い。
1/8000秒の速度を持つのはこのM8のみ。それ故にシャッター音もライカMにしてはかなり大きく
使う場所を選ぶ事もあります。アップデートモデルのM8.2からは静音化が図られ、1/4000秒に。
以降のMは全て1/4000秒が上限となっています。これは特に深い説明は不要のはず。

本題に入る前にまず、UV/IRフィルターがM8、M8.2では必須。
M8のセンサーはM9以降のものとは違い、赤外線に非常に敏感です。
上記の影響によって日中のカラー撮影では黒がマゼンタ被りを起こしてしまいます。
その為にこのUV/IRフィルターが必須な事も多く
M8ご検討の方は同時にUV/IRフィルターも入手する必要があります。
更にこの特性を利用して赤外撮影等も可能です!

しかしこのUV/IRフィルター、16-35mmの広角域では6bitコード無しのレンズは
装着した影響で今度は周辺がシアンに被ってしまいます…
ちなみに6Bitコード付の場合はメニューから補正が可能です。

Leica M8 + Summicron M3 5mm F2(6枚玉) + UV/IRフィルターE39

前置きが長くなりました…それでは実際に撮影してみましょう。
今回使用したレンズはSummicron M35mm F2 6枚玉
以前Typ262の記事でもこの6枚玉を使用しました。歴代ズミクロンの中でも個人的には
この6枚玉が好みです。開放付近の柔らかさと絞り込んだ時の締まった描写が
使用範囲を大きくしてくれる一本。M8はAPS-Hセンサーの為、換算約46.5mm。
標準レンズとしても使える便利な一本。無論フルサイズでも35mmとオールラウンドに使えます。

Leica M8 + Summicron M35mm F2(6枚玉) + UV/IRフィルターE39

日中の炎天下での撮影となると、本来ならコントラストが強くなりがちな場面。
しかし撮ってみるとやや淡い印象。これもまた良い描写です。

Leica M8 + Summicron M35mm F2(6枚玉) + UV/IRフィルターE39

これが前述した「シアン被り」、UV/IRフィルターの影響です。
周辺部分がかなり被っています。しかしコレが個人的に好きなところでもあります。
少し癖のあるカラーネガフィルムのような独特の表情です。

Leica M8 + Summicron M35mm F2(6枚玉) + UV/IRフィルターE39

暗部の階調も見事。
窓からの少ない光を取り込む画は特にライカは印象的。
何気ない窓辺もドラマティックに見せる。

Leica M8 + Summicron M35mm F2(6枚玉) + UV/IRフィルターE39

ここからはモノクロームに。
M8を使って魅力を感じたのがこの1枚。
ハイライトからシャドーの穏やかさと、グレートーンの広さ。
ライカには勿論モノクロ専用のMモノクロームがありますが、性能の高さ故に
「細部が細かく写りすぎてしまう」と感じられる方も。

カラーからの変換という意味では純粋なモノクロームとは言いにくいとはいえ、
M8のモノクロームが、デジタルMの中でもやや変わった立ち位置にあるのは
恐らく「M7から移行した、ライカ初のM型デジタル」という経緯も
この画作りに影響しているのかもしれません。

Leica M8 + Summicron M35mm F2(6枚玉) + UV/IRフィルターE39

台風が明けてから少しして、日差しの出た時に。
このモノクロの階調の深さ、やはりライカ…!と唸る描写です。

Leica M8 + Summicron M35mm F2(6枚玉) + UV/IRフィルターE39

嵐のあとに、ほんの少し訪れた静寂。
明暗差がかなり激しく白飛びしていますが、個人的に好きな1枚。
その静けさをM8は優しく捉えてくれます。

Leica M8 + Summicron M35mm F2(6枚玉) + UV/IRフィルターE39

発売されたのは2007年。もう11年が経過しようとしているデジタルカメラ。
技術の進歩によって性能の向上サイクルもめまぐるしく変化しています。
その中で何故M8は未だに人々を惹き付けるのか?
答をこのブログ内に見つけて頂けたら幸いです。

シャッター音の大きさはやはり気になるところですが…
むしろ大きいからこそ「真正面から撮ってみよう」という気持ちが強くなる気がします。
大切な人との時間や、家族との過ごす時間等も何故かこのM8で残したい。
そんな想いがこみ上げてくるM8の優しさを、是非ご体験下さい。
8枚玉とのモノクロ…もいつかは!

〓〓タイムズフォト〓〓

[ Category:Leica | 掲載日時:18年08月14日 20時00分 ]
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