私は動物の中ではウサギが一番好きです。
丸いフォルム、小さくて丸い尻尾、大きくて長い耳、フワフワした体、掴みどころのない表情、動き、etc…どこをとっても可愛い動物。それがウサギです。
よく動物の趣向についての議題で犬派猫派と話題に上がりますが、毎回ここにウサギを入れてほしいと抗議をするほど、私はウサギを愛してやみません。
コロナ禍になる前から度々足を運んでいた、広島にある大久野島、別名うさぎ島に今年、再び訪れました。
今回お供に選んだのはSONYの「α9II」とSIGMAの「Contemporary 100-400mm F5-6.3 DG DN OS」
「α9II」を選んだ理由は、約2420万画素のセンサー。これで400mmでも足りない距離にいるウサギにもクロップが出来るので、撮影中の後悔が減ると思ったからです。そして連写性能。最大20コマ/秒の連写が可能なので、時速40kmで走ると言われているウサギでも文句なしの写真が撮影できるはずです!
「C100-400mm F5-6.3 DG DN OS」を選んだ理由は、東京の自宅から広島の遠征旅行…更に3.4年ぶりの大久野島でしたので、重たい望遠レンズを持っていくのが不安でした。
そこでSIGMAのコンテンポラリーラインのレンズです。400mmの超望遠でありながら、約20cmの軽量小型のフォルム。しかし映りには全く妥協しないこのレンズは大久野島のお供にピッタリだと感じました。
このレンズは「α9II」に搭載されている動物瞳AFにも対応しています。ウサギなどの草食動物は目が離れているので動物瞳AFの反応は難しい時もありましたが、タイミングが合うとびったりっとくっついて離しませんでした。
また5.5軸の手振れ補正がボディに搭載されていますが、このレンズと組み合わせると、角度のブレはレンズ側で補正してくれますので、より強力な手振れ補正が実現します!手振れの起きやすい望遠側でも安心です。
さらによく動き回るうさぎの撮影で一番助けられた機能が、直進ズームです。
とても早く走り回ので、逃げるのも追いかけるのも本当に高速。
そんな子達相手にズームリングを回す悠長な時間はありません。直進ズーム機能の事は深く考えずに持ち出しましたが、この機能、島での撮影で本当に助けられた機能のひとつです。
ではここから大久野島でのびのびと暮らすウサギたちをご紹介させて頂きます。
フェリーに乗り約20分。島に上陸した瞬間、沢山の野生のウサギさんたちが出迎えてくれます。
ただ悲しいことに、コロナ禍になる前に訪れた時は、今より倍以上のウサギたちがいたはず…
どうやら観光客の減少に伴い、エサが減ってしまい、ウサギも数が減ってしまったようです。それでも生き残ってくれたウサギたちに感謝の気持ちを込めて、キャベツを配りに島を一周しに回ります。
目が合うと一直線で走ってきてくれました。
ここで早速直進ズームが役に立ちました。
朝と夕方が一番元気というウサギ。人を見つけると猛ダッシュで近寄ってきてくれます。朝一で上陸した甲斐がありました。
大急ぎで駆け寄って来てくれて、こんな風に見つめられてしまったら、持ってきたキャベツやニンジン、全部あげたくなってしまいます…。
しかしこの島全体に、私たちのキャベツを待ちわびているウサギたちは必ずいます。ここで足を止めるわけにはいきません。
意気込んで辺りを見回すと日差しを避けるように木の下でジッとしている子がいました。さっきまで寝ていたのか、ふさふさの身体にまとわりつく落ち葉が可愛らしく愛おしいです。子兎に見えますが、耳が小さいので、大人になってもおそらく小柄に育ちそうです。
流石うさぎ島、子兎もたくさんいます。
子兎はまだ人間になれていない子が多いので、中々近寄ってきてくれません。警戒心マックスなのでこちらから近寄ると逃げてしまいます。 400mmの望遠でも届かない時は、APS-Cのクロップ機能が役に立ちます。テレ側の1.5倍なので600mmで撮影ができます。その分画素数は落ちてしまいますが、α9IIの画素数なら安心の写りです。
大久野島は小さな無人島です。訪れたことがある方々ならご存知かと思いますが、宿泊施設やキャンプ場、毒ガス工場跡地などもあり人の活動範囲とウサギの居住スペースのある山や林でしっかり分かれています。
わりと宿泊施設やキャンプ場の周りにいる子兎たちは餌が貰えるのが分かっているので、ひるまず近寄ってきてくれます。
これは可愛い片足靴下さん。この子も相当な美形に育つ気がします。来年訪れるとき探してみようと思います。
宿泊施設の周りはしっかり整えられていて危険が少ない為、小さな子供たちがウサギたちと戯れて遊んでいます。暑さでへたれてるウサギさんの(おそらく)真似をしている子供がいました。その年齢でウサギの足の構造を熟知して完全再現までするとは、なんとも将来有望な子です。
こちらでは人間からもらったキャベツを咥えてさっそうと走り去る二匹組。ピーターラビットの世界が目の前で広がっていて最高でした。
お昼になってくると、みんな暑い日差しから逃げるように木陰で休憩タイムです。お休み中でも、人間を見つけると大急ぎで足元に駆け寄ってきてくれます。が、意地でも出てきてくれない子もいます。
この子は下に敷かれたチモシーの上に寝そべり、寝ころびながらもぐもぐしていました。お行儀良い子も可愛いですが、こんな風に横着する子、親近感がわいてしまってほんとにかわいいです。少し遠くから、自然な姿を撮る。望遠の醍醐味です。
さらにさらに山を進んで行くと、涼しい場所で寄り添って休憩している子たちがいました。本当に仲良しで羨ましいです。
あごで葉っぱをすりすりしている子がいました。
自然の中でやっている子をリアルタイムで見れる機会はなかなかないのではないでしょうか
ウサギのあごの下には臭腺という自分の匂いを分泌して出す器官があり、その匂い付けをすることで、縄張りを主張するのです。飼いウサギさんなんかは、お気に入りの物だったり、初めて見る物によくやるので、自然の中で見られるのは本当にレアだと思います。
私自身、昔飼っていたウサギに手に擦り付けられた時は喜びのあまり一生手を洗わないと誓ったほどです…
山奥に進むと逆に日影が多く、空気がひんやりとしてきます。その為元気な子がキャンプ場などより非常に多いです。
少し歩道を歩くだけで足元の林から、岩の上から飛び出してくっついてきてくれます。
夕方になり涼しくなってきたところでウサギたちが元気になってきました。お昼には住処に隠れていた子たちも、徐々に顔を出してくれます。追いかけっこしている子たちをを発見。本当にものすごいスピードで走り回ります。私の動体視力や腕が追いつきません。。。
しかもうさぎの追いかけっこはなぜか1秒2秒で終了してしまうので、本当にシャッターチャンスは一瞬でした。がんばれα9II 、C100-400mm!と完全他力本願で一心不乱にシャッターを切ります。撮り終えて再生すると可愛い追いかけっこをしっかり捉えてくれていました!!この日の撮影で一番うれしかったのを覚えています。 いかがでしたでしょうか。機動性も写りも追従能力も捨てたくない。そんな方にオススメのレンズC100-400mm F5-6.3 DG DN OS。旅行などでどうしても軽量でなくてはいけない時にも、大満足の写真を撮影できます。
日々のストレスを癒してくれる大久野島にも、是非足を運んでみてください。