「マクロレンズ」というと被写体を大きく写すレンズのイメージがあるかもしれません。
しかし、マクロレンズには近接撮影能力以外にもいろいろな魅力があります。
【マクロで撮る】では様々なマクロレンズを通してその魅力を紹介していきます。
第2回目にご紹介するのは「SIGMA Art 70mm F2.8 DG MACRO (シグマSA用)」です。
このレンズは、2007年に発売されたSIGMA 70mm F2.8 EX DGが進化したキレ味抜群のマクロレンズです。
本体に装備されているのは、AF/MF切り替えスイッチと、
その側面に3段のフォーカスリミッタースイッチ。
操作リング関係は幅が広めなピントリングのみ。
ピントリング端の綺麗な溝がある以外は余計な凹凸も少ないです。
スタイルも落ち着いた印象をうけ、全体的にシンプルにまとまっています。
マウントはシグマSA、キャノンEF、ソニーE(フルサイズ対応)、ライカSL/TL
以上の4種類です。
今回はシグマSAマウントの物をsd Quattroに装着して使用しました。
納得のマクロ性能。
最短撮影距離は25.8cm、最大撮影倍率は1:1です。
このレンズを使用するうえでの注意点は、撮影距離によってレンズが伸びるため、
気づかないうちに想定以上レンズがくり出していることがあります。
そのため、撮り終わって先端をぶつけてしまう事故も。
対策としては付属のフードを装着する事です。
フードの装着位置は伸び縮みしない鏡胴部分にあり、
最大までレンズが伸びていても全体をカバーできます。
被写体や撮影状況によってはフードを装着したくない場面もありますので、
ケースバイケースになってしまいますが、
ぶつけ防止対策が付属品だけでできるのはうれしいです。
ピントリングはレンズの1/2の幅を占めており、精密なピント合わせも苦になりません。
トルクも操作によって変化がなく、ストレスなく撮影を楽しめました。
フォーカスリミッターを設定しなくても、思った場所にスムーズにピントが合いました。
中望遠レンズとしてストレスなく撮影が楽しめます。
私は物撮りをすることの方が多いのですが、撮影後に記録メディア内を確認したところ、マクロ撮影した写真の方が少なくて驚きました。
あまりにも気持ちよくピントが合う為、途中からマクロレンズだという事を忘れていたようです。
大きすぎず小さすぎない。ちょうど良い大きさで、シンプルな外装ゆえに感覚で使いやすいレンズでした。
マクロレンズなので、被写体との距離の自由度も高く、
単焦点の中望遠レンズを使ってみたい方にもお勧めできるレンズです。
マクロレンズの魅力を伝える【マクロで撮る】次回もぜひお楽しみに。