【マップカメラ情報】【マップカメラ写真週間2012】スナップショットはこう撮れ!「木村伊兵衛の眼」
いい写真の定義とは何か?
人それぞれ好みも有りますし、一概に言えることでは有りませんが、カメラを持ち歩き、日々写真を撮る者の端くれとして、『こういう写真を撮りたい』というのはあります。
私が撮りたいのは、様々な人々がそれぞれの目的にしたがって行動したその集合体としての社会、
どこにでもあるけれど、特に誰も注意をはらわないその一場面をあえて切り出してみたら、そこに思いがけない『美』があった、というような写真。
私が好きなのは、見ていて飽きない、多くの要素を含有した驚きのある写真です。
そういった意味で木村伊兵衛氏のスナップはひとつの理想と言える存在です。
もちろん木村伊兵衛氏以外にも過去から現在に至るまでスナップを撮る写真家は多数存在します。
木村伊兵衛氏のスナップが違うのは『美しくしてやろう』『おもしろくしてやろう』、『何かを語ってやろう』という作為や意識があまり感じられない事。
木村伊兵衛氏の撮ったシーンは、そこにはじめから美しく存在し、氏は愛用のライカでそれをするっと掬いとっただけのような。
そのシーンの前に必ず居合わせるというのが木村伊兵衛氏の凄さではないかと思います。
(木村伊兵衛氏のコンタクト。どれをとっても素晴らしい作品にしか見えません。氏の視線の移動を追体験できてとても興味深いです。)
「木村伊兵衛の眼 スナップショットはこう撮れ!」平凡社刊 1600円
作品は勿論ですが、コンタクトが興味深い、面白い本です。
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木村伊兵衛ではない私にとって木村伊兵衛氏のような『何気なく美しい』写真を撮るのは難しく、一本撮って気に入ったカットは一枚あるかないか
木村伊兵衛氏に倣って自分の撮った写真のサムネイルを並べてみましたが・・・。
(うーん、)
それでも日常の中に美を!というつもりで毎日歩けば見慣れた風景がいつもとは違って見える事はわかってきました。
というわけで木村伊兵衛気分でスナップ。
(左)Canon IVsb/ ColorSKOPAR 21mmf4 ILFORD XP2 Super
(右)Leica IIIc/ Canon 35mmf2.8 FUJICOLOR 100
(左右とも)Leica IIIc/ ULTRON 28mmf1.9 KodakGOLD 400
※ここまで私の撮ったスナップです。
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6月1日は『写真の日』
お気に入りのカメラとともにいつもと違った目で街を眺めるのも
『乙なもんです』
ところで氏が存命であればどのようなカメラを使っていたでしょうか?
案外小さくてレスポンスの良いコンパクトデジカメでバシバシライブビュー撮影していたかもしれませんね。