各所で暑い日が続き、日に日に来る夏の気配を肌で感じられるようになってまいりました。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
今年ももう折り返しの6月。
私事ですが今月で【ズミクロン M35mm F2】の第二世代
通称【6枚玉】を使い始めて半年、つまり6か月が経ちます。
この度のテーマは【写真を楽しむ6月】。
半ば強引ではございますが、この6の数のめぐりあわせに改めて6枚玉で写真を撮ってまいりました。
またお付き合いいただけると幸いです。
私の休日は終日カメラを持って撮影している事が増えました。
目が覚めてから、日中も夕暮れも。
夜は光源を探して。
日向も日陰も室内も気になったものにはシャッターを切る。
晴れの日はカラー、くもりの日や雨の日はモノクロを詰めて。
自転車にまたがっては降り、気になったものをいろいろな角度でみる。
気に入ったらさっとシャッターを切る。
「だいたいこのくらい」で切り取っていきます。
街も自然も文化も花も。
枚数が限られているフイルムだからこそわがままに切り撮れる気がします。
その点において35mmという焦点距離は何気ない光景に似ていて大変ちょうどよく、私の世界にぴったりだと感じます。
今年も咲き始めました紫陽花。私が1番好きな花。
じめじめした灰色の街を彩ってくれる素敵な花です。
シャープな描写が特徴のズミクロンですが、私は絞り解放のF2~F4あたりまでをよく使います。
以前の記事を書きましたが、
撮った画の周辺に残る、とろけるような甘さがたまらないポイントです。
フレアやゴーストを積極的に写す事も最近のマイブームです。
フィルムは1日1本の使用に抑えています。
使いすぎはよくないと私なりの節約ルールのつもりなのですが、
最近は日が伸びた分、撮りたいものもまた増えてきました。
きれいな黄昏だと無意識に鞄の中の予備フイルムを
ボディに詰めている自分がいます。
反省半分、少し贅沢をした気分にもなります。
このレンズで撮るたびに感じるのは、幾度と試行錯誤を繰り返されたであろう操作感。
モノクロからカラーにも対応できるよう設計された光学ガラスや琥珀色のコーティング。
【6枚玉】自身の過程をなぞるように、
姿形を変えながらながら日夜うつろい続けるこの確かな世界を描いてゆく
まるで羽化寸前の透きとおる蛹のようなレンズであるという事。
このレンズに愛着が湧くのは私自身もまた変化の途中だからでしょうか。
それでも私はきっと今日もまた、気に入った光景を探している事でしょう。
この度はこれにて。またいつか。
今回使用した機材はこちら。
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